○岩國
委員 太陽党を代表して質問させていただきます。
まず、今回の
京都国際
会議において、
大木長官御自身の個人的な御
努力は我々は評価しつつも、全体として、
日本政府としての姿勢については甚だ遺憾な点が見受けられたと思います。この点は、今まで各
委員からも御指摘のあったとおりであります。まず、そうした
政府としての姿勢、取り組みが低過ぎたために、結果的にはいろいろな国際
交渉において収れんした
数字が期待されたほどには高いものに終わらなかったというのも、
日本政府の姿勢に
一つの原因があったと思いますし、それは橋本首相自身の取り組み、意欲の低さにも私は原因があったと思わざるを得ません。
また、もう
一つ遺憾な点は、これだけ大きな国際
会議が
日本の
京都で開かれ、また各マスコミも一生懸命にそれを報道しておりましたけれども、
一般
国民、我々議員も含めてでありますけれども、協議のプロセスがどうも外部に見えにくい点が非常に印象として残ります。
こうした国際
交渉というのは、すべてをオープンにすることはできないことは、私も若干そういう経験を持っておる人間としてよくわかりますけれども、しかしこういった環境問題という、国境を越え、あるいは党派を超え、イデオロギーを超えた問題については、もっとオープンな協議がなされてもよかったのではないか。大事な
数字が結局密室での協議に任されてしまった、温室効果よりも密室効果の方が
数字を決めてしまったというふうな印象が残ってまいります。
そういった
意見を申し上げた上で、とはいいながらも、これだけ大事な
取り決めが国際的になされたわけでありますから、我々一人一人がこの問題について真摯な
努力をこれから重ねていかなければならないわけであります。国ごとの
取り決めはできたけれども、それを地についたものにしていく、こうした長官自身の御
努力も含めて、仕事は
京都会議で終わったのではなくて
京都会議から始まっていく、このような認識のもとに
努力していかなければならないと思います。
そういう観点に立ちまして、企業、自治体あるいは一般住民、とりわけ女性の皆さんあるいは学童、こうしたところに対するいろいろな啓蒙の
努力も必要になってくると思います。
特に、産業界に対しましては、いろいろなエネルギー節約の
努力、技術開発も要望しなければなりませんけれども、もっとわかりやすい
国民との接点という点で見ますと、私は何度も触れてまいりましたけれども、デポジット制というものを大胆に大幅に取り入れる、これをやらなければ、とてもあの
目標は
達成できないのではないかと思います。こういった点で、
内閣挙げての
努力が必要になってくると私は思います。
それから自動販売機、この小さな国に自動販売機が非常に乱立しております。こうした自動販売機の使用制限についても、新たな姿勢が必要ではなかろうか。
こうしたエネルギー節約といった場合に、家庭の中のエネルギーあるいは工場の中のエネルギー節約ではなくて、そういった町中で、特に流通経路においてのエネルギー節約という点は、各報道機関によりますと、今度の補正予算あるいは来年度予算においても、こうした行政的に必要なコストの計上がなされるようであります。各企業が工場ごとにどれだけエネルギーを節約したかということを数量的にフォローすることも大切でありますけれども、製品ごとに、それが末端消費者に渡るまでの流通過程においてどれだけのむだなエネルギーが使われておるか。工場で生産するときには大したエネルギーを使わなかったけれども、その何倍ものエネルギーが結局消費者の手に渡るまでに、冷たいものはいつまでも冷たく、熱いものはいつまでも熱く保つための、こうした自販機を中心とした流通過程におけるエネルギー使用の制限あるいはそれの
努力効果ということも、数量化していくことが必要ではないかと私は思います。
また、地方自治体、まさに地に足をつけたような
努力といいますと、これは地方自治体の大幅な
協力が得られなければ
目標は
達成できないということは、皆さん御承知のとおりであります。この地方自治体に関連しまして
一つ質問させていただきたいのは、環境
対策、特にごみ処理の
やり方によって、随分こうした
温暖化防止効果というものは結果が違ってくると思います。
その中で、全国三千三百市町村の持っておりますごみ焼却のための煙突の数は、今一万二千本に迫ろうとしております。しかも、これは減少するよりもまさにふえていこうとしています。地方分権ということに絡んで市町村合併、三千三百を集約していくということも必要でありますけれども、この一万二千本というものをこれ以上増加させない。市町村合併も必要でありますけれども、煙突合併という観点に立って、もっと効率的、そして大型の煙突に集約していく、そして全体としての煙突の本数を目に見える形で、毎年毎年自治体の
協力度合いをあらわす上で、これもあらわしていただきたいと思います。こうした煙突あるいはごみ処理の観点から、これからどのような
努力をなされるのか。
特に、出雲市でもう既に実行に入っておりますけれども、ごみを固形燃料化してそれを再利用する、再利用することによってエネルギーをむだにしない。そのようなことは、大都市を中心にしてこれから大幅に導入されなければならないと思いますけれども、
環境庁として、
通産省、厚生省と
協力の上に、このような煙突を減らす、そして固形燃料化を大幅に進めるという考えを持っておられるかどうか、ごく簡潔にお願いしたいと思います。