○鍵田
委員 新進党の鍵田でございます。
さきの国会までは商工
委員会に所属をしておったわけでありますが、トレードによりまして、今回初めてこの
科学技術委員会に所属をさせていただきました。
私も、先ほどの斉藤
委員と同様に、
大臣なり、また次官と対話をさせていただきたい。特に
大臣は京都の御出身と今お聞きしましたし、
委員長も兵庫の出身でいらっしゃる。私は大阪や奈良を中心に
活動しております。これは関西弁の
世界でございますので、ひとつ十分に対話をさせていただければというふうに思っております。
私も少年
時代は、
自分で言うのもなんですが、大変な科学少年でございまして、非常にそういうものに興味を持って、いろいろな本を読みあさったりなんかしておりましたが、長じましてからは泥臭い
人間関係の
世界に飛び込みまして、長年そういう仕事をしてまいりましたので、
科学技術が現在どうなっておるのか、我々が日常の生活を通じて享受をする、そういう
世界しか余りわからないわけでございますけれ
ども、やはり
科学技術というものは、
国民に対して夢を与えたり、また安心とか安全とかいうものが保障される、そういうものでなくてはならないのではないかなというふうに思っておるわけでございます。
そういう観点から、
科学技術基本法ができたり、また
基本計画が出されておったりなんかしておるわけでありますが、そのことにつきましては大変結構なことだし、大いにそういう問題を進めていただきたい、こう思っておるわけでございますけれ
ども、ことしの通常国会などの議論を見させていただいておりましても、どうも
国民に安心とか安全とか夢を与えるとかというふうな次元とは随分違った形で議論をされておる。
先ほどからいろいろ話題になっております
動燃の問題でありますとか、あってはならない
事故でありますし、さらには、
事故は、またこれはもうどうしようもなく発生する場合もあるかもわかりませんが、しかし、それをめぐる処理の仕方が、これは
人間がやっておるわけでありますから、それを
誤りますと大きな不信感になってくるわけでございます。
実は私、連合の仕事をしておりまして、
原子力発電所で働いておる仲間もたくさんいるわけなんです。連合の中で、
原子力政策をできるだけ
理解をしていただくために原発を見学に行こうということで、今まで反対しておった仲間の人もみんな引き連れまして、我々の仲間がこうしてここで働いているんだと、つぶさにそういう
現場を見てもらったりして合意形成に努力をしてきたわけでありますけれ
ども、ああいう
事故が起こってしまいますと、またああいう処理の仕方をされますと、何かもう
原子力政策全部が信用できないんだというような風潮が出てまいりまして、実際そこに働いておる仲間の皆さんも大変困った状態になったわけでございまして、ぜひとも、こういう問題につきましては適切な処理をしていただきたいというふうに思うわけでございます。
ただ、もう間もなく二十一
世紀を迎えるわけでございますので、余りそういう暗い話ばかりしておるのもいかがかというふうに思いますので、といってまた、夢のあるといっても、
本当に実現するかどうかもわからないずっと先の夢のことを語るのも余り、私もその能力もございませんし、できれば二十一
世紀の早い時期にぜひとも実現をしてもらいたい、そういう
科学技術の
世界について幾らかお聞きをしたいというふうに思っておるわけでございます。
さきの国会におきましても、
科学技術庁長官の近岡
大臣が、
尽きることのない知的資源である
科学技術は、二十一
世紀に向けて、我が国が経済構造の
改革を実現し、
創造性あふれた経済
社会をつくっていくための原動力であり、さらに、次代を担う若者たちが夢と希望と高い志を持つことを可能とするものであります。また、
科学技術は、
人類の共有し得る知的資産を生み出すとともに、地球環境問題、
エネルギー・資源問題などの地球規模の諸
課題の解決に資するものであり、
世界の平和と繁栄に積極的に貢献し、
人類の未来への展望を開くものであります。
このように述べておられるわけでございます。
そこで、そういういろいろな不幸な
事故もありますけれ
ども、これから二十一
世紀に向けまして、長官としてどのような展望を持って、二十一
世紀を完全に全うされるとは思いませんけれ
ども、その初期の段階においてどのような
科学技術の進歩が見られるのかというふうなことにつきまして、
大臣としての展望をお聞かせをいただければというふうに思っております。