○谷川秀善君 それは大いにやっていただきたいと
思いますが、この新聞記事によりますと口座振り込みということになっておるわけですね。口座振り込みなら入り口ははっきりしているわけですよ。だから、今度は出口をしっかり調べてもらいたい。出口が大切なんですから、出口が。入り口は口座振り込みなら、これは間違いなくはっきりしておると
思います。だから、問題は出口なんです。ここを解明することが一番大事でありますから、(「どこから入金したのかすぐわかるんだ」と呼ぶ者あり)入金はもうわかっているんだ、これは口座振り込みだから。だから、出口をしっかりやっていただくことを
お願いいたしておきます。
それでは、本来私が予定をいたしておりました質問に入らせていただきます。
さて、今
我が国は、バブルが崩壊をいたしまして、国も地方もかつてない財政難に陥っているわけであります。この財政難をどう解決するか。まず一番考えなきゃならぬことは、少なくとも子供や孫にだけは借金を残してはいかぬ、こういうことだろうと思うんです。そういう
意味で、この
状態を乗り切るためには大変な痛みがあろうと
思います。政も官も民も一体となって、それこそ
総理がいつもおっしゃっているとおり、火の玉になって財政構造
改革、行政
改革をしなければならないと
思います。
この大事なときに、官は官で
大蔵省、通産省、公務員の不祥事がもうぞろっと出ているわけです。そして、そのきわめつけが厚生省の前事務次官の逮捕であります。地方は地方でまた毎日のように架空接待問題、空出張問題、裏金問題、もう新聞を一日としてにぎやかさぬ日はないわけです。政は政で、今申し上げましたように、参議院議員になるのに、あろうことか、本当に善良な国民の血と汗の結晶であるとらの子を言葉巧みに高金利というえさでつって、その金で参議院の議席を買ったと言われております。そして、事件が発覚してからもなお議員に居座り続けているというような事態が続いているわけであります。
そこで私は、公務員のモラルという観点から、現行の公務員制度とその運用という点に絞りまして、
総理を初め関係大臣にお伺いをいたしたいと
思います。
今公務員といいますと、国家公務員が大体百十六万人、地方公務員が三百三十五万人、計四百五十一万人いると言われております。これは学校の先生も皆入れてでございます。そうすると、大体国民二十八人に一人が公務員だと、こういうわけです。それに政府系の特殊法人、外郭団体を含めますと大変な数になるわけです。
数の議論は後ほどさせていただきますが、この公務員の皆さんが戦後一貫して大変な努力をされまして今日の
日本を築いてきたという自負心のあることも私は否定するものではありませんが、ここに至っていわゆる高級官僚と言われる人たちがこぞってと言いたくなるぐらい続々と不祥事を起こしているわけであります。
そこで、その原因を考えてみますと、事件を起こした人にも大変問題のあることはもちろんでありますが、戦後五十年たった今、この公務員制度そのものにどうも欠陥があるのではないか、金属疲労ではございませんが制度疲労を起こしているのではないかというふうに考えるわけであります。
そのために、この公務員制度、そしてその運用に本当にメスを入れないと本格的な行政
改革の実効は上がらないんではないか。幾ら倫理規程をつくってみたり行政監視院制度をつくってみたりしても、やっぱり本格的な……(「時間なくなっちゃうよ」と呼ぶ者あり)はい、わかっています。やらないと、私はやっぱりあかんと
思います。そういう
意味では、今の公務員制度の矛盾点について二、三
指摘をさせていただいて、そのお考えを聞きたい、こう思うんです。
そこで、まず人事院にお伺いいたしますが、過去十年間の公務員の採用
状況を、いわゆるキャリアと言われているⅠ種とそれ以外の人数をお知らせ願いたいと
思います。