○真鍋賢二君 自民党の真鍋賢二であります。田沢議員の関連質疑を福祉の面と外交の面でやらせていただきたいと存じます。
それにいたしましても、橋本
総理初め閣僚の皆さん、御苦労さまでございました。昨日、衆議院の本会議で
予算が通過したのでほっとしておるんじゃないかと思うわけであります。しかし、参議院の
審議というものは大変重要でございます。これからまさに画竜点購を入れなければならないわけでありまして、ひとつ橋本
総理のリーダーシップよろしきを得て、この大きな転換期に掲げる六つの改革を大きな目標として頑張っていっていただきたいと思います。
先ほど頑張れ頑張れではいかぬぞと、一緒になってやれよというような御意見もいただいたわけでありますが、我々も一緒になって、また野党の皆さん方にもぜひひとつ御
協力をちょうだいして、立派な
予算として参議院を通過させていただきたいと私は思います。
それにいたしましても、この
予算でございますけれ
ども、いろんな御意見がございます。確かに衆議院の段階での
予算審議で大方の意見が決まっただろうということでありますけれ
ども、これは今年度
予算だけでなくて二年、三年後、否五年、十年後の
日本の財政金融にかかわる大きな問題でございますので、そういう視点に立ってひとつ論議を進めていっていただきたいと思う次第であります。
さて、昨年の一月二十三日に、先ほど申されておりましたように、アメリカのクリントン大統領は再選を目指して一般教書を発表いたしました。
大統領は、米国の挑戦と題して七つの課題を挙げました。その中で第一の挑戦は、子供
たちを大切にし、米国の家族を強化することである。家族はアメリカ人の生活の基盤である、こう述べられて家族の強化を訴えられたわけであります。
また、再選されるや否や、今年の一月二十三日には就任演説で、教育問題などアメリカの挑戦を実現する方針を発表されました。
時あたかも同じくして一月二十日でございますけれ
ども、橋本
総理は六つの改革を掲げたわけであります。これらを何としても断行しなければならないという強い意気込みでもって橋本
総理は次のようなことを述べられております。
私が目指す社会の建設は、社会の仕組みを変えるだけでは実現できません。私は、この国で暮らすすべての人が、正義や公正を重んじ、他人や弱い者への思いやりを持ち、人生の先輩を敬い、郷土や国、そしてかけがえのない地球を愛する心を持つことのできる環境をつくり出すことこそが政治の役割である
こう申されて、六つの改革を目指す社会の人間像を示されたわけであります。
表現は違いますけれ
ども、アメリカのクリントン大統領、また橋本
総理がこれからの新たな理想の建設に向かう、その姿をかいま見ることができ、また家族や家庭、人間環境の重要性を挙げたのは決して偶然でないと、こう思えてならないわけであります。
顧みれば、戦後の時代は経済、技術の飛躍の時代であったと同時に、家庭や家族の受難の時代でもありました。今日の社会の最大の問題である人間性の喪失は、戦後のこうした風潮の中で進行したのであります。
自来、戦後の
反省の上に立って新しく理想の社会の建設に立ち上がろうとすれば、人間の最も根本的な価値に立脚し、これをはぐくむ家族や地球社会、国や自然、伝統の文化に立ち返って事を起こさなければならないのは当然であります。
そこで、
総理にお伺いいたしたいわけでありますが、橋本
総理の愛読書はと聞かれたら、両親が愛読されておった「南の島に雪が降る」ということを挙げられたわけであります。また、
総理の一日を拝見いたしておりますと、多忙の中にもかかわりませず国立国際医療センターにお母さんを見舞われておる。その姿を私は拝見いたしまして、まことに家族思いの人間愛の深い方だなということがうかがえるわけであります。
そこで私は、
総理の家庭観とか家族観についてお伺いをいたしたいと思うわけでありますが、いかがでございましょうか。