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説明員(
御手洗康君)
私学振興財団の融資の原資は、基本的には
財政投融資資金と
私立学校教職員共済組合の長期経理からの借り入れという
二つのもので賄っているわけでございます。したがいまして、
私立学校に財団から貸しつけました金額につきましては、その分
私学振興財団はこの両方から借り入れをいたしまして、そこに〇・一%、その時々の金利に対しまして〇・一%、したがいまして、今財投の借入利率が二・七〇%でございますので、現在で申し上げますと二・八〇%というところでお貸しをいたしまして、金利の高低にかかわらず〇・一%の利ざやをいただく。
それともう
一つは、
平成八年度末で四百七十五億円に上ります長年の政府の出資金がございます。これを自己資金としてその時々の金利で、財投金利プラス〇・一%の金利でお貸しできる。この
二つの利ざやでもって
運営をしているわけでございまして、決して高金利で貸しているから利ざやをたくさん稼いでいるということではございません。
財投や
共済組合にはそれぞれの利回りで借りておるわけでございますから、これは約定どおり二十年間で払っていく義務が
私学振興財団にございまして、逆に、繰り上げ償還を受け入れることによりまして利ざや、例えば昨年度の例でいきますとおよそ三%近い利ざやを
私学振興財団が今後負担しなければならないということがございまして、そういった点で、決して
私学振興財団がお返ししないというのは
私学振興財団の経費を賄うためではないということは御理解いただきたいと思うわけでございます。
また、
平成七年度につきましては利率の軽減措置というようなこともいたしまして、当時貸付利率が五%を超える貸付金につきまして、
経営状況が大変厳しい
学校等につきましてはそれを五%まで軽減するというような新たな措置もとったわけでございますけれ
ども、こういった際には、
平成七年度の二次補正予算におきまして、出資金三十一億円をいただくということによって
私学振興財団のこういった利ざやの負担を軽減するというようなことも
財政的に努力をさせていただいておりますので、御理解いただきたいと思います。