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政府委員(
小林敬治君) まず、チームティーチングに関する御
質問でございますが、これは今回の第六次の改善計画を策定いたします際に、チームティーチング等の
指導方法の工夫改善を行うための教職員定数と。具体例としてチームティーチングというものがあることもございます。
全国的に今チームティーチングを実際には研究中というところだと思います。この第六次が始まってから
全国的に取り入れられた手法でございます。
したがいまして、このチームティーチングをめぐりましてはいろいろな評価の仕方があろうかと思いますけれ
ども、いずれにいたしましても全体で一万三千五百六十人の
先生が
学校に配置されることになっておりますので、非常に大きなウエートを占める
事業だということが言えるかと思います。
このチームティーチングの導入は、もちろん主眼としては個に応じた多様な
教育を展開していただきたいというところにあるわけでございますが、あわせて、
先生同士の相互評価あるいは協力
関係というものを重視した面があります。いわゆる学級王国というふうな言われ方をすることがございますけれ
ども、これを打ち破ってほしいなという期待もあったわけであります。したがいまして、一部に報じられているように教員を
確保せんがための
措置というふうなことではございません。
チームティーチングを実際に導入した
学校においてどういう成果を上げているかということを申し上げますと、まず
児童生徒につきましては、
児童生徒の
質問の
機会がふえてよりょく理解ができるようになった。それから、一人一人の
児童生徒がこれまで以上に授業の中で生き生きと
活動し、主体的に
学習に取り組むようになった。
学習のつまずきを早い段階で解消できるといった効果が上がっているという評価を得ているわけであります。
それから教職員についてでございますけれ
ども、教職員にとっても、
児童生徒一人一人に目が行き届くために、
学習指導や生徒
指導面においてより適切な
対応が可能になった。協力して授業を行うことを通じて互いが切磋琢磨するために、
指導力の向上や教材研究の深化が図られたといったふうな効果が
指摘をされておりますが、一方、
先生方にとりましては、事前準備に時間がとられるとか、今まで以上に負担増になったという歓迎しない声もあることも事実でございます。
それから
学校運営についてでございますが、
学校全体として教員の共同作業を通じて
学校内の一致協力体制が確立され、活気が出てきたなどの効果が
報告をされているところでございます。今後とも、チームティーチング等を通じまして、各
学校において
指導方法の工夫改善や
学校運営の改善が一層効果的に図られるよう期待しているところでございます。
それから、学級サイズをもっと小さくしたらどうかというふうな御
指摘がございました。学級サイズを小さくするためにどれくらいの教職員定数の増が必要になるかというのはなかなか推計が難しいわけでございます。チームティーチングとして配当している
程度のことでは到底、例えば三十五人だとか三十人だとかということができないことは明らかでございます。
ただ、
子供たちが減っていくことに伴う学級サイズのいわば自然の縮小という面がございますとともに、今申し上げましたチームティーチングというのは、
一つの学級に二人以上の
先生が入ることだけがチームティーチングだとは私
ども考えていないわけです。必要に応じ、
学校が工夫をして学級のサイズを弾力的に編制していただきたい。それから、これは
先生方の持ち時間数との
関係もございますけれ
ども、学級サイズがもしもっと小さくなった方がいいということであれば、さまざまな工夫が成り立つのではないだろうかなというふうに思っておる次第でございます。