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阿曽田清君
平成会の
阿曽田でございます。
今、
ウルグアイ・ラウンド対策の見直しが高まっておる中ではございますが、ちょうど三年目を迎えまして、この見直しの中で緊急にぜひ取り上げていただきたいという点を二、三申し上げたいと
思います。
私は、この
ウルグアイ・ラウンド対策が六兆百億円ついたときに
農業団体の若手の職員の方からこんなことをお聞きしました。
それは、今でも脳裏に刻み込まれておるんですが、うそ八百と言います。花のお江戸も八百八町、その八兆より少ない六兆百億円、中身を見ればうそばっかり、そう言った職員の言葉が
思い出されるわけでありますが、当時武村大蔵
大臣も真水は三兆円に足らずというような御
答弁をされておられます。私は、
一つ一つ見ていきますと、二兆円に限りなく近づいていくんではなかろうか、そんな
思いさえいたしております。
この
ウルグアイ・ラウンド対策、三年度を迎えるわけでありますが、四つの大きな柱のもとに非公共事業ということで六つの
対策がなされており、そして
融資という形で二つの
対策がなされております。
この事業をそれぞれ見てみますと、大体今までの農林省がなされてきた、
政府がなされてきた事業の前倒しかあるいは若干
制度を緩和した形で取り入れておられるのが大半であります。中でも新規らしいものはどれかなというと、三つじゃなかろうかなと。その
一つは
農家負担軽減
対策が
一つであり、二つは土地改良負担金
対策であり、三つは新規就農
対策、この三つが
ウルグアイ・ラウンドで取り組まれた新しい事業になるのかな、そういう
思いをいたしております。
その中で、私が一番期待をいたしておりましたのは
農家の負担軽減
対策であります。この負担軽減
対策の中に三つの
融資事業が行われておりますが、
一つは自作農維持資金の今までの事業にプラス二百五十万を上乗せするという内容のものであり、もう
一つはし資金のいわゆる百億円分追加枠であり、そして目新しいというのが、今回取り上げていただいたものが負担軽減
対策、
農家負債の軽減
対策であります。
農業者の方々、それぞれお話をいたしてみますと、これに期待をしておったけれ
ども、非常に現実的には利用しがたい内容であるということであります。まず、負担軽減
対策のところの中身を見てみ、また聞いてみますと、いわゆる安定
農家の方々には
対象になりません、もちろんです。そして、負債を余計かぶっていて延滞金がもう既に発生してとても返せないというような人も、これもだめですと。返済に一部いわゆる滞納が出た人に対してのみ適用するというのがこの
制度ですね。いわばAランク、Bランク、Cランク、Dランクというので
農家群を分けております中で、Cランクの方々の中で一部返済が滞るような方だけを
対象に適用いたしましょうというのが
一つ。それから、五%以上の金利で返済をしている人でなければならないというような問題。
さらには、こう言っておりました。何か承認を受けるようでなかなかこの手続をとるのに大変だ、というのはいわゆる審査が大変面倒であるし、三年間の
経営状況あるいは資産台帳、そういうものをみんな持ってこいと言って、それぞれの県なりあるいは
普及所なり、審査する、金を貸す機関等がみんなでそれぞれ審議をするというような形で、途中でもうこれは借りぬ方がええやといったことを
農家の方々からよく聞くわけであります。もっと借りやすい、また
対象者を広げるというようなことで、
農業者の方々が重荷になっているものを少しでも軽くしてやって、元気を出して意欲が醸し出せるような
対策というのが私はこの特別
対策の中で取り組まれたことじゃなかろうかと思うんですが、その点の見直し等はいかがなものでありましょうか。