○片上公人君 さきの持ち株のときも話が出ましたけれ
ども、いわゆる国際
競争がだんだん激しくなって、日本の市場をほんまに生き生きしたものにするためには何かしなければいかぬ。そういう中で、やっぱりいわゆる公正な
取引ができるようにという意味の
公正取引委員会の本来の力を発揮するときが私は来たと思うんですよね。それに対応する機構とか
体制とかいろんな人材とかいうのを今
確保しなかったら、せっかくこういう動きがある中でそれをやらなかったら、また日本だけ何でおくれとるんやという形で世界からえらい目に遭うようなことになってはいかぬと思う。
私は、この今の大きな
流れで人をふやしたらいかぬとかなんか言うけれ
ども、
公正取引委員会はむしろ日本をよくするためにもっと充実させるのが本当の姿勢やと思うんですよ。もう
審議会とかなんかでもつくったらいいとか悪いとか、いろいろあるが、あかんのはやめて、必要なのはやるというのは、この間からこのお方も一生懸命言っていましたけれ
ども、私はそのとおりやと思います。その辺を硬直的に
考えておる
考え方を直すのが日本の復興になると思うんですね。
そういう中で、今回、
根來委員長という検察出身の公正、
厳正をモットーとして生きてきたそういう人物が公取の
委員長になったということは、私は期待ができると思うんです。それで、
根來時代に本当に
公正取引委員会が見事な働きができるような
体制をつくって、ああ、あの
根來がおったから日本はよくなったと言われるようになってほしいなというふうに思うんです。
何でこういうことを言うかといいますと、大体大蔵省が偉そうにしておって、公取にちょいちょい
委員長で来て、嫌々来たみたいな顔をしておりながら、それだったらやめたらいいのにじっとおったりして、それから今度はどこかへ帰ったときに、公取のあの
独占禁止法はおかしい、おれもおかしいと思ったというようなことを言うた男もおるそうですが、そういう人が出ぬように私はしなきゃいかぬと思う。思い上がったらいけないと思うんですよ。だから、そういう点では、何かの雑誌で見たけれ
ども、これはうそか本当か知りませんよ、
根來さんなんかほんまはこれにならぬ方が収入がよかったらしいんやけれ
ども、そんなふうな話を聞きましたけれ
ども、それは余り言えませんけれ
ども。
私は思うんですが、何とか公取の機構を、ただ役所
関係云々じゃなしに、日本の将来のために、
先ほども御
質問ありましたけれ
ども、やっぱり本当に公正な
取引ができるようにするための最低限の機構とか人員をそろえるために、私はほんまに一生懸命みんなが
協力してやらなきゃいかぬと思う。それをすることがいろんな今の世界に対応できる日本の最大の武器だと思うんですよ。
この辺について、例えば
根來さん時代に必ず公取の
委員長はよそから来るというのをやめさせるようにしなければいかぬし、もともとおる人で勉強してすごいやつが
委員長になるとか、それでまた公取の職員が余り優秀なので大蔵省にも通産省にもどんどん派遣して長官、局長になるというような形にするぐらいに私はやってほしいと。そして、日本じゅうの学生がどこか試験を受けるときは公取に行きたいと言われるようにしてほしいなと、そういうふうに思うんですが、
根來委員長の決意等をひとつお伺いしたいと思います。