○田村公平君 金曜日、
大蔵省にうそをつかれたということで、その後の
質問とりに私は
質問通告をしておりません。しかし、今までの
大蔵省の担当の方の私に対する俗に言う取材といいましょうか、そのやりとりだけで、ある
意味では
質問通告してあったも同然だと
理解をしておりますので、その中から
質問をさせていただきます。
私は社会人になって二十八年になります。その間に
銀行に関すること、自分自身の身に起きたことを二、三申し上げます。
一つは、第一勧業
銀行麹町支店の私の普通預金口座から私自身が印鑑と通帳を持ってお金を引き出しに行ったのにもかかわらず、そのお金がなかったということであります。
それはたまたま第一勧業
銀行麹町支店の当座預金を持っておるお得意さん、そして普通預金口座を持っておる同一人物のお得意さん、私の普通預金口座から、その当座預金を持っておられるAという方の口座が赤なものですから私の口座から勝手に引いてくれたわけです。窓口で当然私のお金が出てきません。それで、困りました。そうしたら、あなたは金を引いたじゃないかと。僕はここに通帳と印鑑を持っているのにどうして引けるんです。
銀行はしらを切りました。
結果として、これはコンピューターでやっておるから、本店とのやりとりがあるから一週間以上かかりますと言って、当時のお金で大金でありました六万何がしのお金が返ってくるのに一週間かかりました。これはその間僕のお金を盗んでいたわけです。
私は、当時、
国会議員の第一秘書でありましたので、そのことを
大蔵省銀行局の第一勧業
銀行担当の
検査をやっておる方に申し上げました。何のリアクションもなければ、何もありませんでした。まずそれが第一点。
第二点は、私、昭和三十八年ごろからこのかいわいをうろうろしておりますけれども、学生時分を入れまして。どういうわけか、大和
銀行の支店がこの中にあります。
当時、第一秘書として百万円の古いお札を選挙区でお祝儀用に使うものですからピン札にかえに行きました。参議院の地下一階にある大和
銀行支店であります。そして、ピン札ですから間違いないだろうと。窓口で数えればよかったんですが、衆議院の第二議員会館にそのまま帰ってきて、おやじに渡すときに、祝儀袋に入れないといかぬわけです、選挙区に帰るわけですから、一枚足りませんでした。で、大和
銀行の参議院支店に行きました。知らぬぶりであります。私は別におやじの金を盗まないといかぬほどの悪人ではないと思っておりますけれども、こういうことを経験したことがあります。もしあのときに
総会屋になっていたら今ごろかなりの僕は玉になれたんじゃないかなという気もしておりますが、そういうことがありました。
そして、生保に関して言わさせていただきますけれども、選挙をやる人間ですから選挙の間際になりますと、いろんないわゆる生保のおばちゃんというんでしょうか、もう保険にいっぱい入らないといかぬわけです。で、選挙が終わるとすぐ解約をしてしまう。これが自分のおやじの代からの体験であります。特に生保、損保
関係のそういう勧誘の仕方、人の弱みと言つちやあれですけれども、選挙が近くなると、固有名詞を挙げていいと思いますけれども、
日本生命だとかそうそうたる生保会社が、私は顔が広いから保険に入れと、一種の強要に近いような思いをしたんです。そういうお金の集め方をしている
実態を
大蔵省は
承知しておるんでしょうか。
あるいはバブルがはじけてからかどうか知りませんが、
歴史と伝統のある某私立大学の新入生に対して、いかにもその大学と
関係があるような形で、催眠商法とは言いませんけれども、保険に入りなさいという勧誘の文書が大量に配られております。
そして、たまたまきのう選挙区から上がってくるときに、これはもうある程度名前も知れていますから固有名詞を挙げますが、ノンフィクション作家で塩田潮君という方がいます。いわゆる変動相場制に移る「霞が関が震えた日」という本で第五回ノンフィクション賞をとった男であります。彼とは中学、高校と同級生で、たまたま飛行機の席が隣だったものですから、
銀行の話が出まして、今第一勧業
銀行に幾らの口座があるかは知りませんが、女子行員の
皆さん方がそれぞれの支店で十円玉をいっぱい使って、十円玉というのは
銀行の電話ですから
銀行の電話賃がかかっておるわけですけれども、預金者に申しわけないという電話作戦をしております。
私はたまたま不快感を持って自分の第一勧業
銀行の口座をもう今やめたものですから直接電話はかかってきてはいないんですが、そのうちかかってくるかもしれませんが、そうすると、これは例えば第一勧業
銀行の預金口座が百万口座あったとしたら、掛ける十円というのは一千万円になるんですか、それが三分で終わらなければもっともっととなってくる。中には、電話をすれば寝ている子を起こしたりすることもあるだろうし、申しわけないからというおわびの電話をするというわけですから大変な経費にもなるし、また経営のトップならまだしもいわゆる女子行員の方々ですから、その不正な融資、無担保に近いことでの融資のデシジョンメーカーではないわけですから、意思決定をしたわけじゃないですから、そういう
実態について
大蔵省は
承知しておるんでしょうか。
ちょうど七分ぐらい時間がありますから、今申し上げたことを全部答えろとは言いませんけれども、お答えがいただければ幸いです。