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西山登紀子君 監視員を置くだとかとおっしゃいまずけれども、先ほども言ったように、やみに紛れてとか、あるいはほかした後すぐに土で覆っちゃうとか、それから山の奥の奥の方ですから監視するのは大変難しいということなので、本当に
安全性を
優先するのであれば、もともと安定型という安定じゃない
処分場自体をもうやめちゃって、管理型のきちっとシートを敷いたところにすることの方が私は現実性があるというふうに思うんですね、イタチごっこのようなことをやっているんじゃなくて。その方が私は、むしろ
行政的に言っても非常にすっきりとした方向じゃないかと。そこのところで、なぜより汚染が進むような、より難しいような方法をおとりになるのか、ちょっと私は理解ができないわけです。
そこで、
大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、現地のちょっとリアルな実態も出させていただきたいと思うんですね。
実際、安定型というのは本当に安定して安全なのか、有害物は本当に混入をしていないのかということなんです。木津川の上流の方に奈良県が一あって、例えば月ケ瀬村なんという梅の名所があるわけですが、そういうところにも大きな
廃棄物の
処分場というのができているわけなんですよ。そこでどういう実態になっているかといいますと、安全だとされている安定型
処分場、これが非常に汚染をしているということで、
住民の皆さんが自主的に水質の調査をずっとやっていらっしゃいます。
南部開発という大型の
処分場を持っているところがあるんですけれども、そこの安定型
処分場というところを調べた結果は、例えば先ほど来出ておりますCODの数値、化学的酸素消費量というもので見れば、これは九六年十月の調査では一リットルあたり二百六十ミリグラム、それから全窒素はどうかというとリットル当たり百八十ミリグラム、鉄も十六ミリグラムというふうに、工場排水などに適用される排水
基準というものを非常に大きく上回って汚染されているという実態が出てきているわけですね。工場排水の排水
基準、CODの場合は百六十なんですけれども、南部開発の安定型
処分場から出ている水は二百六十という非常に高い
基準値が出ております。全窒素で見ますと、工場排水の場合は百二十なんだけれども、南部開発の場合は百八十、こういう非常に高い数値が出ているということであります。
もう
一つ問題は、つまり安定型
処分場が実は安定じゃなくて、非常に有害物質が混入しているという現実がこういうふうに出ているということと同時に、その
業者自身がどんな
業者かといいますと、例えば月ケ瀬村の
産廃業者というのは、今、偽装倒産したんじゃないかと言われているような
業者であります。山添村というところにも四つも
処分場があるんですけれども、そこは四つの
業者のうちの三つまでの
業者が
逮捕されている、こういう
処分場なんですね、安定型ですが。室生寺で有名な室生村というところにもたくさん
処分場ができて、今五つあるんです。その五つの中でも、安定型ですけれども、現地の人がこれはもう水を汚染しているというふうにはっきり言っていらっしゃるところが三カ所、それから道路をつぶしたり壊したりしているというところが三カ所、こういうふうな状態であります。
つまり、その処分
業者の
能力というんでしょうか、当事者
能力、
逮捕されちゃっている。それからモラル、こういう点で見ましても非常に問題があります。そういう
人たちに安定型の
処分場を
許可しているという問題、この実態から見ましても非常に安定型というのは極めて不安定でありまして、環境汚染を起こし、
住民の皆さんを苦しめているということですから、
大臣、ひとつこの安定型の
見直しという点で積極的に要望をしたいと思うんですけれども、いかがですか。