○塩崎恭久君 何しろ大事なのはやっぱりサービスの質をどうキープするかということだろうと思うので、今よくわからないところもたくさんありましたけれ
ども、精いっぱいひとついい面を導入していただいて、
コストを削減しながらいいサービスを提供するということに腐心をしていただきたいなと思います。
時間がないので通告していて
質問をするのをやめるものもたくさん出てまいりますが、最後に、これまでの社会福祉の世界というのはどうしても、例えば
予算がどれだけとれたかとか、あるいは
一つの施設にどれだけ金を入れているとか、そういうサービスの量や質を
予算、
金額面で見るということが多かったかと思うわけでありますけれ
ども、やっぱり社会福祉の原点というのは優しさであるとかあるいは助け合いとか、ボランティア精神とかあるいは心の問題であって、単に物とか数とかいうことじゃないのだろうと思うんです。新ゴールドプランのもとで
老人福祉施設をたくさんつくらなきゃいけない、量、質ともに充実しなきゃいけないということは大事なわけであります。
昨今、私もいろんな資料を見て、きょうこの場にもみずから施設をやっていらっしゃる
先生方もおられるわけでございますが、どうも国費と財投の
お金の組み合わせが余りにも、特に財投の方からの
お金というのは私は問題だと思っているんですが、豊富に行き過ぎているんじゃないだろうかというのが気になるところであります。先ほ
ども大臣から話があった
ように、財投の金というのは今は主に年金と郵貯と簡保と来ているわけでありますけれ
ども、これは結局は補助金は税であり、それから今の財投の金は今言った
ようなところから来ていて
国民の貯蓄であるわけですから、これを有効利用できないでこのまま行ったら将来それこそ本来の社会福祉の目的というものを満たすことができなくなるんじゃないだろうか、そういうことを心配するわけであります。
これはたまたまあるケースで、特別養護
老人ホームで大体八億弱かかっているはずのものの中で実はこの国庫補助というのは二億六千六百万入っているんですね。二分の一補助でありますから、国庫補助の対象になっているのが五億三千二百万ということであります。ところが、このときに国庫補助二億六千六百万に対して社会福祉・
医療事業団に財投の金が二億七千万入っている。つまり、国庫補助よりも多い
金額が入っている。おまけにこの場合は県がその利子補給をしているということで、もちろん県単の補助もありますし、県補助とそれから県の単独の追加補助というのがあって、個人あるいは社会福祉法人は本当に微々たるものしか
負担をしないで済んでいるということで、かつては
一般会計で面倒見られないものを財投の金を組み合わせてよりよいものをつくるということで
意味があったと思うんです。しかし、国庫補助の対象となっているものが五億三千二百万で国庫補助が二億六千六百万。それに対して補助よりもたくさんのものを融資で貸すというのは、それは多少いいものをつくるために融資を活用しましょうというのを逸脱しているんじゃないだろうかというふうに私なんかは素人目に外から見ると見えるんですね。
ですから、本来は国庫補助の対象となっている全体の五億三千二百万で、少なくともだれが見てもまあこれだったらという施設ができてしかるべきものが国庫補助の対象になるべきではないかなというふうに思うわけでありますけれ
ども、そこにさらに補助よりも多くの事業団融資をつけていくということを一体どうお
考えになるのか。これは、要するに国庫補助では全然足りないということを言っていて、国庫補助の
考え方がおかしいということをみずから言っているのか、あるいは必要以上にぜいたくなものを、ぜいたくというか余計な
お金をかけているというふうにも
考えられるという気がしてならないわけであって、特にこれからは先ほど年金の
お金は自主運用で財投に入れないということでありますから今度財投に入ってくる金も少なくなってくるわけであって、それがどうなるかは別として、少なくとも少なくなるその
お金をどう有効活用していくかというときに、こういう形のものを残していって本当にいいんだろうかということを
考えているわけでございますが、これについて
大臣のお
考えをお聞かせいただけたらと思います。特に、これから官民の役割の分担をどうするのか、国はどこまでを面倒見るのか、事業団融資も大きな
意味では国だと思うので、その辺をどういうふうに
考えるのかというのをぜひ
大臣のお
言葉で聞きたいなというふうに思います。