○立木洋君 二つ目の点は、
動燃の体質の問題についてです。
これは十四日、御承知のように閣僚会議が行われた後、数人の閣僚の方が記者会見をされております。だれがどういう
発言をなさったかということはもう長官御存じだろうと思うんです。ある大臣は、この
動燃の体質は一体何だということを記者会見の場でぶつけられました。そして同時に、
動燃自体のあり方を根本的に見直す必要があるという
発言をなさった大臣もおられます。極めて私は問題だと思うんです。
先ほど乗出されておりますから、もう詳しいことは申し上げません。いろいろなマニュアルが決まっているにもかかわらずマニュアルが守られていない。ただ訓練の問題だろうか、私はそうではないと思うんです。私はやっぱり
動燃の体質に問題があると思う。
私は、そのマニュアルが守られていないという幾つかの問題を挙げる、とりわけ私は強調したいのは、
事故が起こった場合に人命と環境を尊重し、完全にそれを最優先する措置を本当にとったのか。人命が大切だったら、いわゆる警報が鳴ったら直ちに退避させなければだめです。それが数分間おくれていた、
現地の役場に対する通報もおくれていた。また、最初は環境に影響がないというふうな
報告までがあった。あるいは、結局
施設内の
状況が十分把握されてなく、
爆発の危険があるにもかかわらず、先ほどの
指摘もあったように、そういうことを知らせないで
作業員を入れた、消防署員にもそういう被曝の危険があることも知らせないでその仕事に当たらせている。人命を軽視するということが、今度の
事故が起こった後に取り上げてみたら数知れない、たくさんあるんです。
私は、マニュアルが守られていない、マニュアルが十分に守られるべきだ、いろいろな問題があります、そして実際には私は、アメリカなんかにあるNASAみたいなものですよ、金は持って、そしてどこかの会社に仕事をやらせていく、そんなようなやり方で本当に人命を尊重して、日本の最も重要な今エネルギー問題に体ごとぶつかっていけるような体質があるのか、私も本当にそういうことを厳しく
指摘したい。
人命を本当に尊重する、長官が
前回のときにおっしゃいました、政府が一体となって、「
もんじゅ」の後です。
前回の
委員会の私の
質問に対して、安全性の確保を大前提に、積極的な情報
公開のもとに、
地元を初めとする
国民の理解を得ながら着実に進めていきますという御
発言があってからわずかの期間ですよ。
私は、人命を大切にしないという
動燃の体質のあり方、ここにすべての問題がやっぱり発する。本当にそういうことに根差すならば、このような被曝の
事態も少なくすることができたでしょうし、さらに、こういうことも
事態が起こる前にあるいは防止することが可能だったかもしれない。最大の出発点はそこにある。
私は、そういう意味で
動燃の体質の問題を根本的に掘り下げてメスを入れる、そして根本的に見直すこと。それとあわせて、
原子力行政のこれからのあり方、今まだ十分に全体の
状況というのが根本的に明らかにされたわけではないという
状況にありますから、最終的な
結論をいただこうとは私は思いません、今回の問題で。
しかし、少なくとも根本問題について
動燃の問題、
原子力行政のあり方の問題、これについてはやっぱり見直す必要があるとお考えになるのか、見直す必要はないとお考えになるのか、基本問題について、最後に長官の答弁をいただいて私の
質問を終わりたいと思います。