○
三浦一水君
大臣がおっしゃるとおりに、一方でフィリピンはスービックという
地域におきまして米軍の跡地利用を大胆に行ってきたという実例もあるようでございます。私は、今回の法
改正の
内容等を見まして、
沖縄の問題を
考えていくに当たって視点を変えなければ、
規制の緩和ではなくて新しい
制度を創出していくんだ、そういう
考えが必要じゃないかな、そのように強く
感じるところであります。
それと、
制度的な条件を整えていけば、現在国内的に非常に問題になっております
産業の空洞化でありますが、
沖縄がその受け皿として有力な
地域になってきはしないかということを思います。
この点につきましては、東南アジアを中心として進出はしてみたものの、インフラが不足している、ノウハウが不足している、経営はもちろんでありますが生産管理能力も不足している、あるいは当然のことながら言語が通じにくい。
沖縄はそれがすべて利点に変わってくるわけでございますし、またベンチャービジネス等でかかわる方々というのは若い方々が多いんですが、
沖縄にその職を求めるならば、レジャーという非常に表裏一体のすばらしい資源も
沖縄は持ち合わせるんじゃなかろうかと
考えております。
そういう意味では、空洞化対策の
一つの戦略的な拠点として
沖縄を位置づけていくということも
一つの方向かと思いますので、フリーゾーンの
設定と同時に、このような思考もぜひ組み入れていっていただきたいと強く要望するところでございます。
私は、最近、税制ダンピングといったような国際世論の盛り上がりを聞いているわけでありますが、その国際世論の盛り上がりを待って我が国の空洞化の
状況がおさまるという待ちの姿勢ではだめなんじゃないか。我々がもう一回ハングリーに、
沖縄は遠隔の
地域だからこそ、
本土との経済的な接点が歴史的な背景からも薄いと言わざるを得ない
地域であるがために、逆にこの
地域はそのような手の入れ方ということが必要なんではなかろうかと私は
考えております。これは
沖縄ばかりでない、日本の国がこの閉塞状態の中でどう活路を見出していくか、そのモデル
地域にもなる、大きな試みの場所にもなるんではないかという
認識をしております。
いろいろと申してまいりましたが、残念なことは、昨年の十二月に台湾の経済ミッションが
沖縄を訪ねております。それはとりもなおさず我が国の
自由貿易地域等の構想を聞いてのことであったと聞いております。しかしながら、彼らのその視察の結果は、
沖縄の
現状では、
規制が強過ぎて大型の投資はできないと失望して帰っていったという結果であったやに聞いております。私は、彼らが
先ほど来申しております
中国の経済特区なり
香港なり、あるいはタイ、ベトナム、フィリピンにしましても、よくアジアの
制度を熟知している台湾の方々でありますから、それも当然のことかなという思いがするわけでございます。
私は、
沖縄の
自由貿易地域を
考えるときは、再度申し上げますが、本当にもはや現行の
規制緩和の枠組みで
考えてはいけない、そのように強く思います。
沖縄の
自由貿易地域をまずは全島に広げるというお
考えはないか、この点についてお尋ねをしたいと思います。結果としてそれが一国二
制度、
中国語で申しますとイーグオリャンジ、一国二制と申しておったようでございますが、こういうことになったとしても、私は、
先ほど来申しておりますように、
沖縄の特殊な
状況の中では、あるいは我が国が今置かれた閉塞
状況の中では、あえて試みることも必要ではないかと
考えております。
重ねて
大臣の御所見を賜って、私の質問としたいと思うんです。
私は、むしろ
沖縄を新しいジャパニーズドリームが追い求められる、国内の若い方々はもとより、海外からもそういう方々が集まってくるような
地域にできればなと強く期待をしております。
最後に、
大臣の御所見を伺って、私の質問を終わりたいと思います。