○横尾和伸君 どうも理解できなかったし、私以外に理解できた方がこの部屋にいるのかどうか大変疑わしく思うんです。
大体三兆円も違っていて今の御
説明、どこの
部分を今からどうこうするという
意味で聞いているんじゃないんですけれども、そもそも再建監理委員会で答申を出すときもやっぱり相当な大問題だということでしっかり詰めていたはずなんです。それから、
法案を出すときもやはり詰めていたわけで、そこのところの出し入れがきちっと
説明できないというのは、
一つは
考え方次第で大きく変わる
部分があるのか、あるいはあいまいな
部分といいますか、よく言えばデリケートな
部分、
考え方、視点によってお金の位置づけを変えることができる
部分というのがあったのかな、そう想像せざるを得ないんです。
先ほどの
説明の
内容からは、その点について私は理解できませんでした。また、そのこと自体を細かく今から詰めても、これからの話については実は余り役立たないと思いますので、ただ
部分的なものでありますけれども、そういった性格のものであるという理解をしておきたいと思います。
今回のこの問題、
国民が二十兆円にも及ぶ
負担をある
意味では新たに課せられる、
国民の多くはそう思っていると思うんです。十三・八兆円が二十兆円あるいは二十一兆円に膨れ上がったというだけではなくて、本来十三・八兆円というのはいろんなやりくりでどんどん減っていくだろう、そういう中で考えられていたものが、実は減るどころか二十一兆円ぐらいになるというふうに言われてもいる、まだ確定的なことを言ってはいけないんですが。そういう
意味では、これは本当に
国民にとっても、また国としても行政としても大変な問題だと思うんです。その問題の受けとめと、これまでこの問題が放置されてきたということについて伺いたいわけなんです。
先日の参議院本会議で総理に対して、当時当事者であり一番の
責任者であった運輸
大臣として総理の
責任と
考え方、受けとめ方ということを私は聞いたんですけれども、私は大変不満だったんです。ここに総理がいないのは残念なんですけれども、私はこのような問題に対して、政策の失敗以外の何物でもない、「この失敗を当初から運輸
大臣として担当された橋本総理はどのように認識し、
責任を感じているのか、お尋ねします。」と、こういうことを聞いているわけですが、総理の答えとしては、その反省らしきものは感じられない、なかったと言ってもいいんじゃないか。その
部分の答えは「政府としては、そのときそのときの情勢の中で
国鉄長期債務の
処理に最善と思われる
措置を講じてまいりました。」、これだけなんです。
聞きようによっては、その当時批判が出なかったからかどうかわからないけれども、批判らしきものがなかったから、これ以上の知恵が出なかったから、ベストを尽くしたんだから何が悪いんだ、こう開き直っているようなんです。その開き直ったことによって、今回の二十兆円前後の
国民負担を新たに課するかもしれないという問題を
国民に突きつけているわけなんですけれども、これ大変なことだと思うんです。一言も、
責任を感じているあるいはこれは大変申しわけない、当初のスタート
時点からボタンのかけ違いか、あるいは政策の基本的な間違いだったのか、そういったことに対しての言及は一切ない。何が悪かったかと。
私はその点について、ちょっと質問が長くなりますけれども、結果が悪ければ政策は失敗そのものである。その時々のベストを尽くしたなんというのは失敗した人が言う言いわけにいつも使われているんです。これはもう古来からそういうことになっているんです。そのときのベストを尽くしたから何が悪いなんというのは総理
大臣の言うことじゃない、
大臣経験者の言うことじゃないと私は思うんです。
だからそういう
意味で、結果がもし、一応全部のことを考えたけれども、それでもなおかつ何か不測のことが起きて結果が悪ければやはり
責任をとろうというところに、一歩踏み込んだところに政治家の政治家たるところがあるんじゃないか。そこに一歩踏み込むからこそ学者ではない違う知恵がもしかしたらわいてくるかもしれない。そういう
部分があるからこそ政治家は学者とは違う別な大きな力を与えられている、私はそう考えておりまして、先日、本会議でも一言申し上げたわけであります。
そういう
意味で、知恵が出ない、おざなりの政策以上のものになり得なかったということはやはり大失敗の原因であろうと思うんですけれども、こういった総理の態度も含めて、今回二十兆円になんなんとする新たな
国民負担を
国民に提示するということの重みを踏まえて、運輸
大臣はどのように受けとめられているのか、お尋ねします。