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田村分科員 自民党の
田村でございます。
本日は、この第八
分科会、
亀井大臣の前で御
質問させていただくこと、大変光栄に思っておるわけでありまして、このような御機会をいただきましたこと、心より
感謝を申し上げる次第でございます。
さて、橋本内閣も、昨年そしてことしの年頭初、いよいよ改革が六大改革ということで、行政改革また財政構造の改革、
経済構造、
金融のビッグバン、さらには社会保障制度、そして教育と、大胆な改革で二十一世紀に向かって
日本に活力を取り戻そう、そういうことでやられておるわけであります。そんな中で、いろいろと先般から小泉
大臣等々の発言もあるわけでありますけれ
ども、私は、自民党というのは開かれたすばらしい政党だな、そのように改めて感じております。聖域がないわけでありますから、いろいろな議論があった上で、その中で本当に何が一番有効なのか、重要なのか、そういう
視点から物事を決め、そして決まれば改革を断行していく、そういう姿勢というものがこれから必要になってくるであろう、そのようにも思っておるわけであります。
そんな中ではありますけれ
ども、確かに財政の
状況、大変厳しいわけでありまして、国債の累積残高もいよいよ二百五十兆円に迫ってまいりました、また超そうとしております。
地方債の累積残高まで含めますと、国民一人当たりの公債の借金、これ三百万円に及ぶと言われておるわけであります。いろいろな隠れ借金まで入れますと五百兆円、GDPに相当するぐらいの借金を抱えておるというわけでありますからこれは大変でありまして、今、自転車操業で
日本の国は運営しておるのかな、そんな気もいたすわけであります。
聖域なき歳出削減でありますから、当然その中には
公共事業も入ってまいる、これもいたし方がないことであろう、やはり次の世代の人々に我々のツケを回すわけにいきませんから。でありますから、財政を立て直すためには、これは何としても、むだなものといいますか、効率よくしてむだを省いていく必要がある。二〇〇五年までに国、
地方の
財政赤字をGDPの三%以内にする、二〇〇五年までということはできる限り早くでありますから、このような
視点から考えても、私も、何としてもそのために努力をしていかなければならないのだ、そのように思うわけであります。
しかし、昨今いろいろなマスコミ、まあマスコミと言ったらいろいろ語弊があるかもわかりませんけれ
ども、論調を見聞きしておりますと、
公共事業すべてが悪いとは言いませんけれ
ども、どうもそのような風潮が、何もかも悪いですよ、そんな風潮が生まれつつあるのじゃないのかな、そんな気がして仕方がないのです。特に
地方などはまだまだ必要な
部分がたくさんあるわけでありますけれ
ども、その
地方においても、いろいろな風潮に流される中で、
公共事業垂れ流しですね、そんなことで消費税を上げるのはどうも、そんな話をお聞きする。
ここら辺のところ、しっかりとこれから国民にも
説明をしていく必要があるのじゃないのかな、私はそのようにも思うわけでありますけれ
ども、むだなものを省いて効率を上げていかなきゃならない、しかし
日本の国をよく見ておりますと、
公共事業は、欧米の先進主要国と比較をいたしましてもまだまだこれ
社会資本の
整備、蓄積もないわけでありますから歴史も浅い、まだまだ足りないわけであります。でありますから、
公共事業の重要性というものはこれは当然言えるわけであります。
今の
大臣の話でありましたけれ
ども、生活基盤が充実しております都会においては、これはもう
公共事業はそれほど要らないよ、
交通渋滞になってきて、新しく道をつけて緩和しようなんていう話はありますけれ
ども、しかしそれほど要らないよ、そういう議論はあるのかもわかりません。しかし、
地方へ行きますと、まだまだ直さなきゃいけない
道路もある、橋もある。河川だって、はんらんをするから何とか早く河川改修してくれ。治山に関しましても、これは山崩れするから何とかしてくれ。海岸にしましてもそうであります。いろいろな
公共事業のニーズというものがあるわけでありまして、これはある
意味においては、むだを省くのは当然でありますけれ
ども、そこは精査して、やるべきことは着実にやっていかなきゃいけない、そのようにも思うわけであります。
そんな中で、いろいろな
公共事業の優劣といいますか順位をつけてまいると、何がいい、何が悪いというのは言えないわけでありますけれ
ども、やはり国民の生命財産、こういうものに係る
公共事業というのは、これは早急に進めていかなければならないのであろう。
日本の国は災害列島だと言われることがありますけれ
ども、大変災害の多い
地域、国であります。そのような国柄といいますか、地形的な問題を含めまして、やはりこの
部分というものをでき得る限り未然に防いでいく。河川改修、これはやはり古代より世界の人々、人類というのは河川のはんらんと闘って文明を築き上げてきたわけでありますから、そう思いますと、台風や大雨やそのようなものによる堤防の決壊などによる災害、こういうものは、未然に防げるものは防いでいかなければならないわけであります。国民の生命と財産を守るという
観点からも、この治水という
部分をぜひともひとつこれからも早急にお進めをいただきたい。
さて、そんな中で、実は何年かに一度大雨が降るということを見越しまして、川の水が増水するということを見越しまして、川の水をある一定
地域に流し込んで、そして川下の洪水を防ごう、こういう遊水地という
事業があるわけでありますけれ
ども、この遊水地
事業というもの、一体どういうものであるか、一点お聞きしたいわけであります。
それと同時に、
建設省としてはこの
事業をいかに考えておられ、どのように受けとめてやられておられるのか、この二点をお聞きしたいわけであります。