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松崎分科員 それこそ、財投の問題とか特殊法人の問題、大きな財源問題の中で、大変言いづらいわけでありますけれ
ども、やはり弱者に対する対応だけはその中でしっかりと対応をお願いをしたいというのが本音であります。
では次に、日本一汚れている沼のお話をお願いしたいと思います。
私
どもの住んでおります千葉県の北部でございますけれ
ども、そこに手賀沼という沼がございまして、ここは、もう既に二十二年間日本一汚れている沼ということでございます。日本一汚れているということま多分世界一だろり、そんなふうに思っておりますけれ
ども、これはディズニーランドの大体十四倍ぐらいの大きさで、
東京ドームの五倍ぐらいの水が入っております。
周辺は、昭和四十年代ぐらいまでは二十万人ぐらいしか流域にいなかったのですけれ
ども、いわゆる首都集中というかドーナツ化現象といいましょうか、私
どもの千葉県、ドーナツ化現象の場所は、昭和四十年代から急激な人口増加によりまして非常に環境が変わりました。下水道の普及も非常に遅かったものですから、その雑排水がほとんど沼に集中的に流れ込んで、閉鎖性の沼でありますので、今は二十二年間もワーストワンである、そういうところでございます。今、流域人口が倍以上の四十六万人ございます。これは、当然
建設省さんの方でも、総合浄化
対策指定湖沼とか、非常に重要な湖沼ということで随分頑張ってはいただいております。
しかし、ここは、私も先ほどの船橋の
田中先生と同じで
地元人間でありますので、ここで小さいころは泳いだり、非常に透明なきれいなところだった。しかも、実はここは、大正時代には白樺派の文人がたくさん住んでおりました。武者小路実篤、志賀直哉、柳宗悦、それから陶芸家のバーナード・リーチ、杉村楚人冠、柳田国男、柔道の嘉納治五郎さんもいたわけでありますけれ
ども、非常に風光明媚な、北の鎌倉という場所だったのですね。
ですから、ここをどうしても昭和四十年代のきれいな沼に戻したいというのが私たち
地元の人間の悲願でございまして、特にここは、世界的に有名な山階鳥類研究所という、秋篠宮殿下が総裁をされている世界に冠たる鳥類研究所も我孫子市にございます。ですから、この環境を何とかしたいということで今までも頑張っております。
特に、千葉県を中心にいろいろな手段で非常に頑張り、また、流域下水道もようやく六〇%台にはなりました。しかし、御存じのとおり、一年でも二%ぐらいしか上がらない非常にお金のかかる
事業でありますので、やはりここは抜本的な方策がないだろうかということで、実は、
建設省さん主導で北千葉導水
事業という、いわゆる人工の川、利根川から江戸川へ通す大きな川をつくっていただいて、間もなく、
平成九年度には
完成するわけであります。
これは昭和四十九年から約三千億かかっております。最大四十トンの水を利根川から
東京の水がめのために江戸川へ通すわけですけれ
ども、その四十トンのうちの十トンを手賀沼へ流そうということで、これを流しますと水が大変きれいになるのですね。これは
皆さんの
建設省さんの方でも計算されておると思いますけれ
ども、この最大十トンの水が入りますと、今の十四・四日で一回転、先ほど言った
東京ドームの五倍の水が一回転するのですけれ
ども、この水が入りますと五・四日で一回転する。これが全部、汚い水が利根川へ行くのですね。
そこで、実は御
質問なのですけれ
ども、悲願であります水をきれいにするという点では、大変これは、本当に待ちに待っていることでありますが、この水が流れてまいりますと、下流は、そこで水道水の取水もしていますし、漁民もいらっしゃるのですね。ですから、これがそっくり流れていってしまいますと、大変厳しいだろう。うちの方がきれいになるからおまえのところはいいやというわけにはいかないということで、この辺の
対策をどのように考えていらっしゃるか、まずお聞きをしたいと思います。