○西川(知)
委員 私は、株の評価、そして担保の価値を評価するときに、木島さんの
意見を
第一勧銀が聞かれるのじゃなくて、もっと優秀なスタッフをたくさんお抱えなんですから、
融資担当の
役員とも十二分に協議をして、そして、果たしてそういう株担だけでいいのかどうか、そういうことをもっと考えられるというのが当たり前ではないかというふうに思います。
さらに、小甚ビルというのは、その前の年まで、
融資が始まった前の年、そのときには売り上げが一銭もない、赤字
会社である。しかも、資本金が当初は五百万円で、負債の方が資本より多い、もう倒産、初めから赤字
会社である、そんな
会社なわけです。それに対して、株がどんどん上がるかもしれないという木島さんの
意見を参考にされて、そして掛け目も七〇%ではなく、これは全部一〇〇%でいいというふうに考えてやられたということは、私は、
第一勧銀としては恥ずべきことであるし、このこと自体は非常に法律違反であるというふうに思います。
ところで、次に、ゴルフ場開発資金のことについてお尋ねをいたしたいと思います。
ゴルフ場開発資
金融資については、平成二年九月当時、嘉矩氏の貸付残高が十七億でありました。そして、小甚ビルへの貸付残高は三十丁六億円ぐらい存在をいたしました。このままでは
融資を継続することは難しいということで、第一勧業銀行は、
株式会社ライベックス、これに二十五億円を
融資し、ライベックスが嘉矩さんに四億七千万円、小甚ビルディングに二十億円を転貸をしたわけです。そして、当該転貸されたお金によって、嘉矩さん及び小甚ビルは、それぞれ第一勧業銀行に対する債務の一部を弁済したわけです。
ここで大きな問題が起きております。すなわち、これは今まで報道もされてこなかったことであると思いますが、第一勧業銀行がライベックスに貸した二十五億円、これは一体どうなったのかということが大きな問題になると思います。
現在、ライベックスは倒産をしております。このときの担保は、ホテル三條苑という品川区上大崎にあるホテルの、上に建っている建物、これは地上権つきですけれ
ども、この建物について、実は当時その建物の所有者というのは、大阪府にある、あるP社という
会社だったわけです。まだライベックスのものではなかったのです。それで、そのP社からホテル三條苑をライベックスが買ったら、その建物、ホテルを担保に供しましょうということであったわけです。そして、当時そのホテルの価格は、担保価値が約六十億円だというふうに言われていたのです。そうしたら、二十五億円の
融資で六十億円もの担保があれば十分ではなかったかというふうに言われますが、これは全然違うのです。ここに
第一勧銀がまた工作をしているわけです。
登記簿謄本によりますと、平成一年の二月二十八日ごろ、その大阪府にあるP社に対して
第一勧銀の心斎橋支店が約六十億円の
融資をしている。そして、それについては、その担保としてそのホテルについて担保権を設定をしている。これは抵当権ではございませんが、所有権の移転の請求権の仮登記ですが、それをやっている。すなわち、その六十億円という価格、このホテルの価値は、既に第一勧業銀行の心斎橋支店が担保として押さえているわけですから、実質的な価値はゼロなわけです。したがって、二十五億円DKBがライベックスに
融資をした、そのこと自体は、無担保で
融資をしたということになるのです。
このことは私は事実として正しいと思いますが、まず、それを御確認ください。