○矢島
委員 私は、いわゆる史上最悪の今の
状況だと、財政的に。これをどう立て直すかという問題については、これはやらなければならないことですから、私たち、
大臣御存じかどうかわかりませんが、
財政再建十カ年計画というので、こういうところを削って、そして財政を立て直しをしょうじゃないかというのを提案しております。
ただ、私は、この間のこの理論の問題というのは、
国民が、今言った世論
調査やそのほかでもあらわれているように、来年の
増税に対しては、やはりこれは困るという方向が多いわけですよ。あるいは、さらにもう少し言えば、
増税に怒っている方もいらっしゃるわけです。しかし、
財政再建、
財政危機だからこれは先送りできないんだと。どうして
財政危機になったのか、その責任はどこにあるかということを、
国民は全く説明されてないのですよ。ただそういうことで、大変な
状況だから、大変な
状況だからといって九兆円押しつけられたのでは、これじゃ
国民、ああそうですがというので納得するわけはないし、理解をするわけもないと思うのですよ。
景気の回復が遅い、特に
個人消費の問題、ずっと今
経済企画庁長官といろいろやってまいりましたが、完全に回復なんという
状況ではないことは確かであります。こういうときだからこそ、やはりむだを省いて、削減すべきところは削減して、財源をきちんと立て直していくということが必要だ。
それで、建設
大臣、いろいろなことで、きょうは私呼んでおりませんからあれですけれども、一番
国民がむだが多いなという批判の中心にあるのは、公共事業、その中でも大型プロジェクトですね。ですから、私、これから大型プロジェクトの問題でお聞きしたいのです。
経企庁長官、もう結構でございます。官
房長官の方にお聞きしたいと思うのです。
橋本総理の行革担当補佐官で、それで総理直轄の行革
会議事務
局長である水野元建設
大臣、公共事業として行われた大型プロジェクトはうまくいっていない、こういう
認識を示していらっしゃる。この水野さんは、総理補佐官になる前は自民党の行政
改革推進本
部長であったと思うのです。この水野さんが産経新聞のインタビューに答えて、本四架橋それから東京湾横断道路、むつ小川原開発などを具体的に例に挙げて、ことごとく失敗していると言っているのですね。
例えば、こういう表現で、これは産経の九五年の十二月十七日の朝刊です。この中で、
総務庁の監査で
指摘された北東公庫(北海道東北開発公庫)を通じて融資をしている苫小牧開発、それからむつ小川原の開発、それぞれ一千億円以上の穴をあけている。返すあてはない。
ということだとか、あるいはこういう中身のことも言っていらっしゃるのですね。
大体四国に橋を三本かける必要はなかったんです。これは官僚の責任というより
政治の責任です。いま考えればね。われわれの尊敬していた大先輩の総理
大臣まで人気取りに押されて一生懸命おやりになった。あの当時、おかしいと考えた人もいたけど声が小さかった。
さらに、
われわれの周辺で大型プロジェクトは全部穴があいていますよ。東京湾の横断道路だって、私も建設
大臣のときやったんですけど、あれは五千円で川崎から木更津に渡れないと、お客は湾岸の道路に逃げるんです。ところがいまの計算では工費がどんどん増えて七、八千円の料金をいただかないとペイしないでしょう。完成するとまた大変なことが起こるはずです。
こういうことを産経で書いてあります。インタビューに答えているのです。
もちろん、水野さんは行革担当補佐官です。これを言ったころは自民党の行政
改革推進本
部長ということです。
官
房長官にお尋ねしたいのは、こういう大型プロジェクトがことごとく穴があいている、それは
政治の責任である、こういうふうに
指摘していらっしゃるのですが、官
房長官、このことをどう受けとめられますか。