○村上
委員 我々、オレンジ共済問題についての調査の
自民党のプロジェクトチームは、先週の日曜日、被害者の皆さんから
お話を
伺いました。
それで、いろいろその被害者の皆様方の
お話を聞いていますと、ある青森の方は、公務員を退職して二千三百万の退職金とあと手元の二百万。それはなぜかというと、その子供さんが身体が悪いために、何とか子供たちに残してやりたいと言って二千五百万円やったんですね。それが全部だめになってしまった。それから、
東京近辺のある年輩の御婦人は、御親戚の皆さんからお金を集めて全部やってしまったら、全部これはパーになってしまった。それで今、何というんですか、一族の皆さんからいろいろ責められているんだという話でした。
その中で、いろいろ被害者の
お話を聞いておりますと、
一つ大きな共通項があるんですね。それは何かといいますと、これは
自民党のインターネットや党本部に寄せられた手紙なんですが、ちょっと読まさせていただきます。
「斉藤斗志二様」、これは
自民党の調査
局長ですが、いろいろ経緯がありまして、「チャンスだからやってみないかと強く勧められました。」それまでの仕事が順調だったから断り続けていました
が、その
説明の中で、まず第一点、「現職の参議院議員がやっている。」それから「新進党の公認である。(新進党の新聞に広告されていた。)」これはちょっとずれているんですけれ
ども、後で御
説明します。それから「自治省届出である。」こういうのが、数多くの被害者の皆さん方から
お話を聞いたり、手紙が来て、共通項なんですね。
それはどういうことなんですかと、いろいろ
お話を聞いてさましたら、まず、これがオレンジ共済の集めるあれなんですけれ
ども、それプラス、実は大きな原因になったのが、この財団
法人21世紀青少年育英
事業団の
設立の申請書。これは、このオレンジ共済が信用をつけるために、こういうふうにまた新たな金集めをするために申請したんで、まあ結果的には許可になっていないんですが、その中に、「
理事及び監事となるべき者の氏名」の中に、ここに小沢辰男議員、鳩山邦夫議員、初村謙一郎前衆議院議員、こういうふうに名前が出ているわけですね。
結局我々が調べた結果、小沢辰男議員はお願いに行った人に、一生懸命
協力するから、どこどこ回れということを指示したようであります。それから、鳩山氏の場合に至っては、秘書に了解をとったということでここに名前を出したんだということでありました。
もう
一つありますのは、機関紙と言ったのは、実は新進党の機関紙じゃないんですけれ
ども、この「自由社会」というものだったんですね。「自由社会」というのは、調査チームが調べましたら、かつて中内左光という都
会議員がやっていたんですが、山下元利先生が引き受け、後に鳩山邦夫代議士が毎月
出資し、地元では鳩山氏の事実上の機関紙として定着している。当然のことながら、内容は鳩山氏及びその周辺の記事ばかりであるというんですが、例えば、
平成六年十二月十五日、「政治
改革の旗手新進党結成」。そしてその下に、見ていただきたいのは、オレンジ共済の広告が出ているわけですね。これだけじゃないんですね。
平成六年十二月十五日、今と同じですけれ
ども、「友部達夫と年金党の躍進を祝う会の成功を」。
それから、ここにありますのが、
平成六年十月十五日、「鳩山邦夫文京後援会大成功!」。その横に、「年金党・新・新党合流か?」、年金党と新新党の合流かと。その下に、またこのようにオレンジ共済の広告が出ているわけですね。それから、もっと顕著に出ていたのは、これは友部氏が一面に出ているんですね、「自由社会」。
国会内でも大活躍、変革の先兵新進党。こういうふうに、ほとんど三、四年にわたってこういう密接な記事が次から次へ出ているわけですね。
これによって結局は、これもありますね、つい最近ですね、
平成八年八月十五日、「政局夏の陣」「いざ鳩山だ」「友部達夫参議院議員 大蔵委・行財政調査会
理事に」と。このように、事あるごとに全部出ている。これで被害者はみんなひっかかってしまったわけですね、さっき言った財団
法人21世紀の青少年育英事業とか。
まさに、これは今までと全然質が違うんですね。それはなぜかというと、新進党は詐欺師を公認して当選させたということです。その上に、それを信用した一般の人たちがその上に金を出して、被害者がふえたということです。まさに、これは新進党が詐欺に対して手助けしたというか、幇助的役割を果たしたと言っても私は過言じゃないと。(
発言する者あり)まだ反省しませんか。だからこの問題は、非常に次元の違う、今までの事件とは違う問題なんです。
それで、もう
一つ。これからがもっともっと重要な問題であります。それは何かというと、まさに民主主義の根幹にかかわる問題で、いろいろ私
どもが、同僚の山本有二議員や、あと平沢勝栄議員がこの間
予算委員会等でいろいろ
質問されていましたけれ
ども、我々がいろいろな
関係者から聞いて、新聞で実名が出たものだけを限定して言います。
これは、大体一九九四年十月から友部達夫氏が新進党に対して政界工作を本格化させた。最初のころ、一九九四年の十二月ごろに、ある都
会議員に約一億行った。それから、これは新聞によってもいろいろちょっと分かれているんですが、我々が聞いた情報だと、斉藤衛という人と初村謙一郎氏に約三億五千万、そのうち初村氏が四千万。これは二月十二日の
東京新聞に出ておりますね。それから、あとこれ以外に
平成七年の三月の初めごろに、実は今言ったこの財団
法人設立のために、オレンジ共済は初村氏とその斉藤氏に約三千五百万渡しているんですね。それからあと、この問我が平沢議員がやった、一九九六年の六月に細川氏に三千万じかに渡した。あのときに言っていなかったのですが、百男氏から直接聞いた人の話を聞くと、百男氏は細川氏のことを殿、殿と呼んでいたんですけれ
ども、殿に渡っている、渡っていると言ったけれ
ども、渡っていない。だから自分が直接的に渡すんだというふうに言ったようですね。
このように、私もいろいろな記事、全部集めてこのぐらいになったのですけれ
ども、トータルしてみると五億から十億ぐらいの幅があるわけですね、要するに政界に使った工作資金の。私がいろいろ聞いた話と新聞で実名が出ているのを合わせても、少なくとも五徳あるんですよ。ということは、この五億がすべて相手のブローカーに横取りされた、なんていうのはちょっと考えられないですね。だから、実際に友部達夫容疑者が新進党の比例区の名簿に十三位となり、当選している。万年泡沫候補者にすぎなかった友部氏が、なぜ当選圏下に載せられることができたのか。金の力でないとしたらどういう理由だったのか。これは、新進党さんは納得のいく
説明をする義務があると思うのです。
それに対して国家公安
委員長にお聞きしますが、これは今までの事件とは全然違うじゃないか。つまり、詐欺で集めた金で国
会議員のバッジを買ったということです。全然次元が違う。これに対する、取り締まりに対するひとつお考えを述べていただきたいと思います。