○西
委員 ありがとうございました。
だからといって、必ずしも生涯
教育の
段階で
授業料を上げて何とか
コスト意識を優先しろという
意味で申し上げたのではなくて、
放送大学として努力すべき点は徹底的に努力してほしい、こういう
意味でございます。
幸いにして、
BSの数十億という打ち上げ費用から比べますと、三億
程度という今回の
全国化に対する費用は、当初見積もっていたよりも安く上がるという方向ですので、さらなる努力を続けていただければかなり好転する
可能性があるのではないか、こういう
意味で申し上げさせていただきました。
続いて、
放送大学の将来
構想について申し上げたいと思います。
放送大学の
学生さんの年齢構成を見てもわかるとおり、
社会人教育というのがこの
放送大学の大きな
目的になっております。これまでは、比較的
高等教育を受ける
機会に恵まれておりました関東地方を中心にテレビ、ラジオで
放送が行われてきましたけれ
ども、いつでもどこでも
学習の
機会が得られるという
意味では、今後、生涯
学習の
中核機関であり、
全国化は待望の事業展開が行われた、こう理解をしております。
〔稲葉
委員長代理退席、
委員長着席〕
しかし一方、ここ数年の急速な情報化社会の到来によりまして、今まで予想していなかったような新しいシステムが次々とあらわれております。これは
高等教育に関しましても、御多分に漏れず大変な激変をしていく予感が今するわけです。そういう芽が各地で見られます。
例えば
大学をネットワークで結ぶオンライン
大学構想というのがございます。私もちょっと新聞を見せていただいたのですが、北は北海道から九州に至るまでの十六の
大学並びにその周辺の
機関を結んで、そして実際の
授業風景を画像でデータベース化して、
学生が見たいときにコンピューターでもって
授業を受ける、こういうことが図られるという記事でございます。
そういう
意味で、
大学のオープン化が進み、その結果、
学生が先生を選べる時代が到来する、こういうふうに書かれております。そんな
構想が軌道に乗れば、オンラインを使った
授業を単位として認めるかどうかというような
課題も現実問題として起こってくる、こういうところまで来ております。
さらには、これを発展させていきますと、さまざまな世界で行われている
授業、講義がコンピューターを通して自宅で
学習できるという、もうシステム上はでき上がったと同然のところまで来ておると言っても過言ではないわけでございます。
そういうシステム、それからあと
通信衛星回線で結んだ衛星
通信大学間ネットワーク、スペース・コラボレーション・システムといいますか、こういうシステムも、これは三十七の
大学を結んで今双方向で講義や研究をお互いが実施をしている、こういう記事も載っております。
ほかにも、先ほどから話のある
CS放送では、宅建講座それから社労士の資格の取得ができる講座、こんなものが同じ衛星には乗っておりますし、その他教養、趣味の番組が多数
放送されております。
今後ますますこのような多様な形態の
教育サービス、
高等教育を含めての
教育サービスの提供が増加をして、
放送大学のプログラムとの境界線はますます不明確になってくる時代が来るのではないか、もうすぐそこまで来ているというふうに思っております。
このように、情報
通信の
分野では日進月歩で技術革新が進んでおり、そうした
意味で、いかに早く将来を見通して環境の変化に柔軟に対応して事業展開をしていくかということが大変重要な
課題になってきているのではないかと思います。このことは、十数年前に
放送大学を議論をし、その
構想を文教
委員会でやりとりをしていたときには
考えられなかった、衛星を通じての
全国化、または
全国化を、どういう形かわかりませんが
全国化をするという、ただ
一つの存在として
考えていた時代とは大きく時代が変わったというふうに思うわけでございます。
当面の
目的である
全国化の達成、もう目前でございます。その
意味ではこれは非常に結構なんですが、この際、やはり
放送大学の次への
構想について議論を行っていくということは大変大事なことではないかというふうに
考えます。
一昨年、私たちの提言、先ほ
ども井上委員から種々新進党の
政策提言がございました。複数の
学部をつくったらいいのではないか、
大学院も
考えたらいいのではないか、またさらに、
デジタル時代が来るわけですから、
放送大学として双方向の
授業を研究していく必要があるのではないか、さらに、外国にもすぐれた
授業というものを提供する
可能性があるのではないか、こういうことを種々御提言をいただきました。
その個々について、先ほどかなり御答弁もいただいたのですが、先ほどからずっと、私のわずかな知識ですが、今の情報に関する
高等教育をめぐる
状況を
大臣、お聞きをいただいた上で、どのように御感想をお持ちであるかということを御答弁願いたいと思います。