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鉢呂委員 大臣が今検討をするということでございますから、それを重く受けとめさせていただきたいと思います。
労働省の婦人
局長が来ておりますけれ
ども、今の農村社会でも、まさに女性の地位の向上が本当に大事だというふうに言われております。経済的、社会的な地位の向上、
農協の役員等にも婦人が、女性が出なければだめだというふうに言われて、なかなか出ない。しかしそこには、やはりこのような——
政府は、労賃の算定においてこんなに開きのあるものを、男性が千七百十七円、女性が八百九十六円、このような差をそのまま、男女の区別のない平均賃金だと言っているけれ
ども、それは審議官、破綻しているのです、そのもとになっているものはこれをそのまま使っておるわけですから。パート労働を差っ引いたら、男女の区別がそこにないので、男性、女性の人数と総労働報酬を出しているものしかないので、それを割り返したというだけであって、推計すれば倍の差があるものを使っておるではありませんか。
そういうものをきちっと踏まえなければ、本当に
皆さんがそうでないと言うのなら、ないようなものをきちっと積み上げて、男女の格差のないものを使うべきであります。男女の格差のあるものをそのまま加重平均して使うということは、私は男女の格差のないものを使っておるというふうには全く言えないというふうに
考えておりますから、そこはきちんと目に見える形で、それがまさに透明性の確保であり、
政治的な思惑における賃金、
乳価の算定ではないというふうに思うわけであります。
先ほ
ども言いましたように、他産業並みの労働時間を確保する、ゆとりのある
経営あるいは所得の確保ということは、
酪農経営の国の
基本方針ではありませんか。今、
現状平成八年で二・七人で七千三百四時間であります、年間。これを一人頭に直せば二千七百時間であります。これをまさに千八百時間で直しますと、二・七人ではくて四人を労働させるということからいけば、まさに一・三人区は雇用労働を必要とするという
状態であります。この雇用労働を
酪農家が雇えれば、ゆとりのある
経営ができるわけであります。その一・三人区の常雇ができないということが、まさに
皆さんの算定方式に欠陥があるというふうにならざるを得ないのではありませんか。
一人三百万を下回るような今の
酪農家の所得では、これはなかなか
後継者につけといってもつくことができない。ゆとりある
経営を本当に確保するには、去年に比べてことしはむしろ労働時間はふえておるわけでありますから、まさに
平成十七年に向かって、
皆さんの方向に行っておらないのでありますから、そこはきちんと踏まえて今回の算定をしていただきたい、このように思うわけであります。
次に、これも先週、保利政務次官にも申し上げました、
乳価算定上の無脂乳固形分の算入の方法であります。
これも
大臣、前回ありますからはしょりますけれ
ども、
現状の乳量の換算は、脂肪率、乳脂率ですね、バターのもとになる。乳脂率三・五%に乳量を補正して、
乳価を算定する分母に足る乳量にするわけであります。今現在三・八%台の脂肪ですから、ここに見かけ上、乳量は大変な大きさになって、これが
生産費を押し下げるという要因にもなっております。
最近は、バターが余って脱粉が足りないという乳量の跛行性ということが問題になっております。そういう
観点からいっても、脂肪以外のものを無脂乳固形分というわけでありますけれ
ども、そこの取引もだんだんふえております。この
乳価の算定に当たっては、まさに無脂乳固形分についての乳量の補正というものを
考える、実行する段階に来ておるというふうに思います。前回の審議官の
答弁は、まさに
答弁になっておらないと思います。これは取引上に使うということではなくて、乳量を算定する、乳量の評価がえをするときのその基礎に使うということでありまして、まさに今後の乳質の改善の方向をも指し示すものであるというふうに思いますから、
大臣の責任ある御
答弁を願いたいというふうに
考えます。