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深田委員 社会民主党の
深田肇でございます。
いいです、
官房長官、お忙しいでしょうから。
憲法が
施行されて五十年というこの記念することし、しかも昨年には、お互い確認いたしましたとおり、人権擁護の
施策の
推進法がスタートして、この日本の中で人権確立が
国民的課題となってきましたこのときに、いわゆる
アイヌ新法が
制定されるわけでありますから、先ほどからお話がありましたとおり、歴史的に大変意義があることだというふうに思っております。
そこで、大変恐縮ですが、
伊藤委員長いないからあなたに
お願いするのでありますが、特別の
お願いをお許しいただきまして、この場で
参議院議員の萱野茂先生に対して、心からの連帯と激励のメッセージをこちらからお送りすると同時に、お礼を申し上げておきたいと思いますので、ちょっと、よろしく
お願いをいたしたいと思います。
私の手元に今、
参議院の四月四日の
内閣委員会の議事録がありますが、この議事録によりますと、萱野
参議院議員は発言の冒頭に、私が
国会に来るときに、かつての
社会党が弱い者の声を
国会へということで私を連れてきてくれました、そして、名前が変わって社民党、私は民主党に所属しておるわけでありますが、こうおっしゃった上で、「まずそのことに、かつての
社会党の先生方に心から感謝を申し上げたい、そんなふうに考えているわけであります。」と言っていただいたわけであります。私は大変このことに対して感激をしながら、一言お誓いとお礼を申し上げておきたいというふうに思う次第でございます。
恐らく
萱野先生は、今は社民党でありますが、当時、
社会党
時代に我が党の公認候補として比例区の名簿登載をされた、そのことについてこのように言葉をいただいたのだろうというように思っておる次第でございますが、それだけに我が党は、
アイヌ民族を代表する
国会議員の萱野さんから、護憲、人権、民主主義確立のために闘っております我が社民党に対してこのような温かいメッセージをいただくことに対しては、何にもまさる光栄なことだと考えていることでございます。
私たち社民党は、憲法の理念を守って、それを生かすために絶え間なく
努力することを改めてお誓いをしながら、長い間支配と差別との闘いで奮闘してこられた
アイヌの
民族の皆さん、
先住民族の皆さんとの共生、連帯をしっかりと再びここで確認をしながら、心から今回の先生の御発言にお礼を申し上げておきたいと存じます。ありがとうございました。
申し上げた上で、実は今回も、計算上からいきますと少数派でございますから六分しかなかったのでありますが、自民党の方から配慮いただきまして十五分いただきましたから、その時間をフルに活用させていただきまして、私どもの考えをむしろ申し上げて、御
質問という形ではなかなか時間が、やりとりができないと思いますので、率直に私どもの考えていることを申し上げておきたいというふうに思います。
先ほどから、当
委員会でも諸先輩の御
意見を拝聴いたしました。聞けば聞くほど、
アイヌ民族の皆さん方の御苦労は想像を超えるものがあるということを改めて学び取ったところでございます。先ほど申し上げたような時間の関係もございますので、二、三の事項について、
質問という形よりは私の考えていることを申し上げて、確認をさせていただければありがたいと思っている次第でございます。
そのまず
一つは、
アイヌ民族は少数
民族であるし
先住民族であるということはもう確認されたなというふうに思っております。確かに法案の中にはないのでありますが、そういうふうにやりとりの中で、
参議院におきましても本
委員会におきましてもそのように確認できるだろうと思っているところであります。
次に、したがって我が国は、御
意見も出ておりましたけれども、単一
民族国家であるという発言が一時ありましたが、もう現在はそういう単一
民族国家論はとっていないということも、もうこれはお互いの
認識としていいんだなと実は思っておる次第でございます。
三番目に、そうなってくると、この日本は何々
民族国家と呼ぶのだろうかな。上につくものがありますね、複数だとか多
民族、いろいろありますが、そこはどういうふうに、
質問ではありませんから特別お答えいただかなくていいのでありますけれども、
政府はこれを何
民族国家と考えているのかなと思いながら、きょうは自分の
意見を申し上げておるところで、特別に御答弁いただかなくて結構であります。
さあ、こういうふうに話してまいりますと、
アイヌ民族の
先住権の問題についてここで本当はお尋ねしていくのでありますが、持ち時間がありません。長いお話を聞いていたのではもう次がしゃべれなくなりますから、これもひとつ恐縮でありますが、私の方の
意見を率直に申し上げておきたいと存じます。
アイヌ民族の
先住権は、今先輩たちのお話があったとおり、歴史的な経過からしてしっかりとこの
先住権はある、そういう
認識を私は持っておることを申し上げた上で、先ほどから出ましたとおり、国連で
先住民族の権利に関する宣言が採択されることを期待しながら、
北海道ウタリ協会の持っている問題意識、そしてまた
政府に対して上げてきた要望事項などを全面的に我々社民党は支持しているということを申し上げておきたいと思うわけでございます。
そういうふうに一方的に申し上げた上で、それはちょっと困るから一言というふうにおっしゃるだろうと思いますが、まあその点は、時間がないのでお互いに了解し合って、微妙なことだとわかって一方的にしゃべっておりますから、その点は御
理解いただきたいのであります。これは
官房長官がいなければかえっていいだろうと思って、いらっしゃらない方がいいと思ってやっておるわけであります。
さて、そこで、具体的な
質問を開発庁の方に、これは一言だけさせてください。日本の歴史で、
アイヌ民族に対する差別や支配、
同化政策があったことはもうお互い認め合うわけでありますから、これはいつからやった、いつごろから始まったものだという共通
認識を
政府と我々立法府側が持つことができますか。これを具体的に教えてもらいたいと思います。
それから、次の問題はなかなか答弁はしにくいと思いますから私の一方的見解でいいのでありますが、私は、そのような差別や支配や
同化政策は、いわゆる我々の知っている
知識からいえば植民地
政策だと思っているのです。さあ、植民地
政策だと言うと、いや、ちょっと待ってくれと言いたいだろうと思いますが、どこの文献にもありませんが、私は、これは日本の恥じるべき植民地
政策が歴史的にあったというふうに考えていることをこの際申し上げておきたいと思います。
お答えの方はそのことよりも、我々はそのような、私からいえば植民地
政策ですが、
政府の方からいえば
同化政策や差別等々をやったのはいつからだというふうに考えられるかについて聞いておきたいと思います。先ほども
長官のお話によりますと、
アイヌの存立の危機というところまでおっしゃるわけでありますから、そうなりますと、歴史的経過をしっかり御答弁いただければありがたいというふうに思いますね。
特に、先ほどから先輩の御指摘がありましたとおり、旧
土人法の廃止をするという理由も鮮明でないけれども、とにかく廃止をするというところまでおっしゃるわけでありますから、そうなってきますとやはり歴史的経過を確認しておきたいと思いますので、その点だけ、一言簡単に返事をしてください。