○奥田(敬)
委員 大臣、あなたの激変緩和に関する非常に情のある
措置というものは、評価する人は評価するでしょう。しかし私は、これは一般
事業として継続あるいは採択していくということについては反対と言っているのではありません。ただ、かさ上げ
事業としてのこういう地区
対象の形は、もうここでしっかりと打ちどめを宣言するというくらいの厳しさが必要だと思うのです。あなたは行革担当の目玉大臣ですから。はっきり言って、これは決してあなたにお世辞を言うのではなくて、
内閣の、キャビネットの姿勢、性格というのは総務長官の人事、行革担当大臣の大事によって、口先だけで行革を唱えるのか本気でやる気があるのかいという形が今一番象徴されるのが総務長官自身だと私は思うのです。
私も過去においていろいろな
内閣のメンバーになりましたけれ
ども、あなたのかつてのお師匠さんである中曽根、これは
行政管理庁でございましたけれ
ども、そのときの起用で、他省庁も含めて我々は非常に緊張いたしました。そういった形で今
総務庁は燃えていると思うのですよ。やる気になっているということですよ。それは逆に、諸官庁は緊張しているだろう。そういった形で、私はきっすいの政党政治家であるあなたに期待することは非常に大きい一人です。
それは私が言うのではありません。亡くなられた田中角栄さんがあなたのことを評して言われたことがございました。おまえらはアラブだけれ
どもあいつはサラブレッドだよとか、別に、これは決して比較、
差別のことで言うのではありませんよ。あなたが名門の育ちでサラブレッドだというのは馬好きのあの人流の表現だったのだろうと思いますけれ
ども、そうか、おれたちはアラブか、出身、育ちの面からそんなことを言うのかなと。それは別として、あなたに対する期待感というのは、やはり我々の、先輩政治家を含めて非常に高いということをあなたに自覚してほしいわけです。
だから、非常に情に欠ける大臣というよりも、むしろ今日の日本の政治
情勢を見たときに、あなたは、百万人といえ
ども我行かん的な、秋霜烈日な
総務庁長官として、行革担当の目玉大臣として頑張ってほしいなという願いをぜひ覚えておいていただきたいと思うのです。
ただ、私は昨年体調を崩しまして、もう政治家として本当に晩節を飾るに、締めくくりの仕事というのは何かなということを自分で考えました。そのときに、この前も官房長官にもお話ししたのですけれ
ども、やはり情報公開の必要が、すべてのハード面の、省庁統合とかあるいは生首を切るというような小さい
政府を目指す方途がいろいろありますけれ
ども、やはり一番大事なのは情報公開がまずソフトの面の切り口であろうと思っております。
だから、まず行
財政改革の第一歩はやはり情報改革に力点を置いて、まあグラスノスチ、いわゆるディスクロージャーと言われる形の中で、これは小さい見ながら太陽党の
基本的な主張でもございます。どうかひとつ、
情報公開法の道を開く、これはいわゆる知らしむべからずよらしむべしというかつての悪い、反省の意味における旧弊というものを改めていただきたいと思うわけであります。
そのためにまず、これは大臣に聞きたいのですけれ
ども、この
審議会。今度のも
審議会の
廃止のいろいろな過去の例を出されておるわけであります。
審議会というものを各省庁は持っていますけれ
ども、本当に政策の過程の道具に何か使っているな、隠れみのにしているということは確実に
指摘できると私は思うのです。
構成を見たって、省庁のOB、そんなもの自分の出身官庁の政策立案した、そんな方たちに対してめっぽう反対するはずありません。いわゆる御用学者という言葉はまた批判を受けるかもしれませんけれ
ども、いわゆるその官庁に近い学者、そういった方たち。あるいは政党別でも大体協力体制を初めから期待できるような方たちというような、これは何も今
総務庁を
対象にして言っているのではありませんよ。あなたは全部の官庁を所轄する立場で、
審議会、大体メンバーを見ると、まあ大臣は相談を受けるけれ
ども、これはそれだけですよ。
国会同意人事と普通のいろいろな、構成によって違う形はあることは存じておりますけれ
ども。
これがやはり政策
決定の根拠になっておるわけです。これは第三者、公平なる学識経験者の御意見で、私たちは今度はこういう政策遂行をやりたいという形で、これをいわゆる隠れみのに、政策立案過程の小道具に使ってきた。私は、今ここで具体的に例を挙げて一省庁の
審議会云々を批判するのではありません。私たちが長い間やってきた事実
関係だけを
指摘しているわけです。
ですから、今後大臣の担当として、
審議会の
委員選考はもちろんあれですけれ
ども、情報公開によって、このことの
内容が公開されることによって随分変わってくると思うのです。
委員も、いいかげんな
委員では務まらなくなってくると思うのです。だから、そういった形の中で、
審議会の今までの形態が、いわゆる御用的なそういった小道具に使われない形にするためにも、まず情報公開あるいは
審議会の
審議過程のある程度の公開という形が非常に大事な要素になってくる。それが次には、
審議会の形態、
人選すべてにつながってくるだろう。大体、対策
決定の過程で主権者である議会や
国民が関知していないという形はおかしいですよ。これはやはり
行政のおごりです。
ですから、そういった面をひとつ、ぜひあなたが閣内において、民主国家である日本としてまずこれだという形で毅然とした主張をやっていただきたい。私らを含めて政治家も、もちろん情報公開がなされることで勉強もするわけです。政治の復権がなされるわけです。
行政が主導して
法律をつくって、さあこれでやってくれという形でなくて、やはり自分たちが本気にディスクロージャーによって勉強して、そして政策の立案過程を含めてむしろ
行政の助言を待ってやるくらいの主導権を回復する。これがやはり一番大事なことじゃないかと私は思っております。
時間が参りましたので、行革大臣としての担当の決意と、そして今申し述べましたように情報公開がやはりこれからの私の締めくくり宿題だと思っているのですけれ
ども、これに対して、大臣はディスクロージャーに関してどういう考えを持っておられるのか。
そしてもし答弁の時間、これは短い時間で結構ですけれ
ども、いわゆる
行政監視院という日本版GAOの構想が今時局的な話題になっているわけであります。これはやはり私も迷っているのですよ。
行政が
行政を監視するというのは、今まで
総務庁の中にもありますけれ
ども、それはなかなか実効的な、肉を切るまでにいかないだろう。やはりここはひとつ、何らかの権威のある形によって
行政の監視的な機構は必要なんじゃなかろうかな。
アメリカ式がいいのかどうかは別として、いわゆる日本版GAOと称せられておるこの
行政監視院について、大臣はどういう御所見をお持ちか。簡単で結構ですから御所見をお伺いして、
質問を終わりたいと思います。