○横光
委員 社民党の横光克彦でございます。
質問させていただきます。同僚議員の質問と多々重複するところはあろうかと思いますが、確認という
意味で御理解をいただきたいと思います。
同僚議員の質問の中で、
行政改革、あるいはまた
郵政三
事業の
経営形態の
あり方等の質問がございましたが、私も、まずそこのところから質問させていただきたいと思います。
行政改革、
行政改革と、行革という言葉があらしのように吹き荒れているわけでございますが、もちろん私、
行政改革を否定するものではございませんし、むしろ、今こそ
行政改革は積極的に取り組むべき課題である、このような
認識の上に立つ一人でございます。
ただ、そうはいっても、やみくもにあらゆる
分野で
行政改革をやればいいのか。あるいは慎重に進めなければいけない部門もあるのではないか。そういったことも同時に論議する必要があろうかと思っております。
かつて、政治
改革という大変な大きなあらしが吹き荒れたわけでございますが、そのときに、政治
改革に反対の声を上げた議員は、守旧派であるというレッテルを張られたというようなことがございまして、結果的には、政治
改革は、私たちが本来望んでいた政治
改革とはかなり違った形の
改革でしがなかった、できなかったという苦い経験もあるわけですね。そういった
意味で、この行革という潮流に安易に乗ることによって大変取り返しのつかないことになるおそれもある、そういった心配もあるわけでございます。
郵政三
事業の
経営形態の
あり方がどうあるべきか。これはもう一に、
国民の利益になるものは何かというところから私は決められるべきだと思うのですよ。ところが、現在の
経営形態の
あり方の論議の中には、
国民の利益という観点の分析が欠けているように私は思う。
国民の声が無視されているのじゃないかという気がいたしております。
先ほどから
大臣がお答えになられておりますように、
国民の中から、現行の形態を変えよとか、あるいは変更せよとかいう声が出ているとは思えないと
大臣もおっしゃられておりますし、今の形態が
国民にとっては大事なんだというお答えもいただいております 私も
同感でございます。
民営化、民営化という提唱の声は、私は
国民の声とは思えませんし、これは
国民の声と違ったところから出ているわけですね。
郵政事業は、
全国津々浦々にわたって三
事業が一体になって運営しているところに
国民にとって大変大きな経済的利益がある、このように考えております。
そういった中で、この三
事業、
郵便、
貯金、
保険、これは一見して共通性がないように思えますが、私は決してそうではない。ナショナルミニマム、シビルミニマム、いわゆる
国民あるいは市民として、最小限享受すべき利便という点では、全く共通項でございます。
郵便は、とりわけ、先ほどからお話がございましたように、
全国一律でございます。そしてまた、物にそれぞれの人の意思を表示して、そして現物がそのまま届けられるという、本当に大昔からの伝達方式であり、まさに、素朴な、基本的な通信
事業として
国民に利便を図っている、私はこのように思っております。
また、
貯金もそうですよね。本当に、日常の財布がわりとして、いざというときに必要なまとまったお金を預け入れ、そして、それを有利に安全に運営することによって
国民の利便を図っている。
さらに、
保険は、当然のごとく、生命、身体の安全という、保障
サービスという点で利便を図っている。
このように、この三つの
事業は、私は、それぞれ
国民の
生活の中に深く密着して、大変に利用をされていると思っているわけでございます。
二万四千六百という
郵便局が、
全国津々浦々にわたって、ナショナルミニマム、シビルミニマムの主要なものを提供する組織であり、建物である、そういうふうに位置づけることができると思うわけでございます。本当に、
国民にとっては大変期待されているところが大きい、このように受けとめております。
そういった
サービスの中で、一つ例を挙げてみたいと思うのですが、「
郵政研究」という小冊子があるのですが、これのことしの一月号の巻頭にこういった文章が載っているのでちょっと読ませていただきます。
一九九六年五月十四日の「朝日新聞」の「声」欄に神奈川県川崎市の主婦Mさんの「独居の母結ぶ
郵便局員さん」と題する投書が掲載されていた。内容は、大分県の田舎に
実は、私、大分県の選出でございます。
大分県の田舎に一人で
生活している年老いたお母さんに地元の
郵便局員が配達ばかりでなく、投函などにも便宜をはからい、親切にしてくれていることへの感謝の気持ちを述べたものであった。
Mさんは「母からは何度も
郵便局の方の優しさを電話で聞かされました。」と述べ、「これからも「ばあちゃん、元気にしてる」という声をかけていただければ本当にうれしいです。」
こういうふうに結ばれているわけでございますが、これはかつて全逓の大分地区がいわゆる触れ合い
郵便というアイデアを出したわけで、それがこういった形になって親しまれ、喜ばれているのではなかろうかと私は思っております。今では省の
施策として、各
自治体と
調整しながら
全国的に拡大していると私はお聞きしているわけでございます。
こういった
サービスのほかにも
郵政省ではいろいろな
サービスが行われているわけですが、その中で福祉
サービス、これは一体どういったものが現在行われているか、ちょっと説明していただきたいと思います。