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鈴木(淑)
委員 これで見事に日債銀が生き返れば、つぶれた場合よりも
メリットがある、そういう連中に頼んでいるんだという
意味は私もよくわかっております。だから、やはりポイントは、本当に生き返るかね、大丈夫かねという点だと思うのです。
以上、日債銀についていろいろ
質問させていただきましたが、やはり国民に対してクリアになっていないところがあると思うのですよ。何で
大蔵省の検査が後から入っていくのにせっせとこれを信用しろなんと言うのかなとか、今言った点ですね。それから、債務超過になっていない、なっていないと言うけれ
ども、さっきのポイントは物すごく重要なんですよ。引き当てした後、もう回収不能債権はないんだ、それを日銀、大蔵が裏書きしたと言わなきゃ、これは一千億なんて過少
資本になっている
金融機関危ないぜということになるのですね、常識的には。
それから、今おっしゃった奉加帳方式でないという言い方、こういうところを国民にもっとよく説明をしていただきたいということを、
大蔵省、日銀の両方の当局にお願いしたいと思います。
それにしても、どういうコンテクストで言っているかというところへ戻るわけですが、これから弱肉強食が強まっていく、そういう中で、今程度のセーフティーネットで大丈夫なのかねと。実は、危ない大
銀行は日債銀だけではないので、御
承知のように拓銀と道銀の合併が発表になりましたが、あれ聞いて多くの人は何と言ったか。悪いところ
二つ一緒になってよくなるという理屈はどこにあるのかね、悪いところといいところが合併するならともかくとかいうコメントもあるのですね。
ですから、どうぞこれからは、今の
金融三法に基づくセーフティーネットだけじゃ間に合わない
可能性が大いにあるんだということで、
三塚大蔵大臣、山崎政調会長に観測気球みたいにしてぽかぽかと公的
資金の話とか
金融債の保証とか言わせないで、やはりこういうところでしっかりディベートしなきゃいけないと思うのですね。今のセーフティーネットじゃ足りないんじゃないの、だから観測気球でぽかぽか山崎さんおっしゃるように、公的
資金の投入のスキームをつくり直さなきゃいけないんじゃないのとか、それから
金融債もペイオフしないと言っている二〇〇一年までは保証してやらなきゃいけないのかなとか、そういう議論をここでやらなきゃいけないと思うのですよ。
蔵相、私は、今の政府のお立場はとてもこの先維持できないんじゃないかと思っております。政府のお立場というのはどういうことかというと、住専処理でさんざんいろいろあったから、住専を含むノンバンクには公的
資金入れません、これはまあいい。それから、
金融三法では信組に公的
資金が入る道ができている。それから三番目には、何となく
国際公約になっている、二十のマネーセンターバンクはつぶさない、いわゆるツービッグツーフェール・ポリシーは維持していくんだ。これが今の政府の枠組みですが、私は、これは維持できないようなことが起きてくる
可能性があるなというふうに思っています。もちろん日債銀が苦況に陥ればたちまち維持できないわけですが、そういうことでなくてもぽつんぽつんと倒産が起きてきて、さっき言いました
預金保険の
お金だけでは足りなくなるというケースも十分あり得るというふうに思うのですね。
ですから、蔵相にぜひお願いしたいのでありますが、はっきりと、もう少し公的
資金導入のスキームを拡大しないと無理なんだとか、あるいは
金融債、日債銀がつぶれるとは思わぬが、
金融債というのは、これは
預金のような
決済手段ではないが、しかし
預金取扱
金融機関の発行する債券という
意味で普通の社債とは違う、その
意味で
決済システムと密接不可分なのがこの
金融債だから、これもやはりペイオフをしない二〇〇一年までは保護していく、その後、二〇〇一年四月以降はペイオフもするんだから
金融債は保護しないとか、何かそういう新しいセーフティーネットの強化、張り直しということを、ぜひ私
ども新進党とも議論をしていただきたい。そういう形で、何か起きてからパッチワークでなくて、こういう原則的なセーフティーネットの話を私
どもとしっかりしてほしいというふうに思うのですね。ですから、この場でも今言っているわけです。
蔵相、やはり今のセーフティーネットだけじゃ不安だと思うのは私だけではないと思うのですね。それだけだったら、公的
資金投入のスキームとかあるいは
金融債はやはり保護するといった方針とかを私
どもと御議論いただいて、ある程度そういうことを言うことによって国民を安心させる、
金融システムの安定について安心させる、これは非常に大事なことだと思うのですね。特に
外為法改正で弱肉強食になるわけですから。いかがでございましょうか、
大蔵大臣。