運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1997-06-12 第140回国会 衆議院 消費者問題等に関する特別委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年六月十二日(木曜日)委員長の指名で、 次のとおり小委員及び小委員長を選任した。  遺伝子組換え食品表示問題等に関する小委員  会       木村 隆秀君    岸田 文雄君       河野 太郎君    能勢 和子君       青山 二三君    福島  豊君       石毛 鍈子君    藤田 スミ君       深田  肇君    熊谷  弘君  遺伝子組換え食品表示問題等に関する小委員  長                岸田 文雄君 ───────────────────── 平成九年六月十二日(木曜日)     午後二時三分開議  出席委員   委員長 中村 鋭一君    理事 小野 晋也君 理事 岸田 文雄君    理事 佐藤 剛男君 理事 斉藤斗志二君    理事 青山 二三君 理事 福留 泰蔵君    理事 肥田美代子君 理事 藤田 スミ君       大野 松茂君    奥山 茂彦君       小林 多門君    河野 太郎君       能勢 和子君    山口 泰明君       渡辺 具能君    長内 順一君       福島  豊君    松沢 成文君       松浪健四郎君    石毛 鍈子君       中桐 伸五君    中川 智子君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (経済企画庁長         官)      麻生 太郎君  出席政府委員         公正取引委員会         委員長     根來 泰周君         公正取引委員会         事務総局経済取         引局取引部長  山田 昭雄君         公正取引委員会         事務総局審査局         長       矢部丈太郎君         経済企画庁国民         生活局長    井出 亜夫君         経済企画庁物価         局長      河出 英治君         経済企画庁総合         計画局長    坂本 導聰君  委員外出席者         大蔵省銀行局中         小金融課金融会         社室長     古谷 一之君         国税庁課税部酒         税課長     岡本 佳郎君         厚生省生活衛生         局企画課生活化         学安全対策室長 内田 康策君         厚生省年金局資         金管理課長   塩田 幸雄君         農林水産省食品         流通局品質課長 村上 秀徳君         農林水産省食品         流通局食品油脂         課長      任田 耕一君         運輸省自動車交         通局技術安全部         整備課長    久米 正一君         建設省住宅局住         宅生産課長   松野  仁君         特別委員会第二         調査室長    田中 宗孝君     ───────────── 委員の異動 六月十二日  辞任         補欠選任   深田  肇君     中川 智子君 同日  辞任         補欠選任   中川 智子君     深田  肇君     ───────────── 本日の会議に付した案件  小委員会設置に関する件  物価問題等国民消費生活に関する件      ────◇─────
  2. 中村鋭一

    中村委員長 これより会議を開きます。  物価問題等国民消費生活に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小野晋也君
  3. 小野晋也

    小野委員 この委員会の初めての質問ということになりますが、まず、麻生経済企画庁長官お尋ねをさせていただきたいと思っております。  かつてイギリスのダーウィンガラパゴス諸島等を回りながら発見をした原理というのは、生物界はなぜ進化するのかといえば、自然の競争の中において強者弱者を圧倒して、その淘汰が何度も何度も繰り返されていきながら、この社会の中により強い者が残っていく過程を通して進化というものが実現してきた、こういう理論でございました。  実は、この理論というものは自然科学界だけの理論ではございませんで、大変わかりやすい理論でありましたものですから、幅広くいろいろな、社会的な組織論だとか、また社会的な競争論だとか、こういうところにも応用されながら今の時代に立ち至っているような気持ちがしてならないのでございます。  今、規制緩和議論も大変かまびすしく行われているわけでございますが、自由な競争の中でより強い企業が残っていくことこそが経済社会をより効率化していく進化のプロセスである、こういう考え方が基本にあって、今規制緩和等の施策の展開が行われていると思うわけでございますけれども、いざ私たち自分たちの身の回りの問題としてとらえてみましたときに、弱肉強食現象というものが至るところで実は深刻な問題を引き起こしてきているということにも思いをいたさなくちゃならないだろうと考えております。  例えば、地域の商店街ども大手スーパーマーケット等が進出してくることを通して、瀕死の状態になっている商店街は枚挙にいとまがないだろうと思います。そして、大手の商社が輸入するさまざまな商品を通して、地場の製造業も最近衰退現象が見られてきているわけでございますし、個々人の立場で考えてみますと、弱い人たちがだんだんと社会的に追いやられて、自殺せざるを得なくなっているというような人も仄聞されるような状況でございます。  私は、経済面の問題としてこの強者生存原理というものを考えてまいりましたときに、高度成長時代には、ある意味で非常に合理的な考え方だったような気持ちがいたします。強者弱者もそれなりに、高度成長の勢いの中でそれぞれの力に応じた成長を遂げることができた時代でございましたでしょう。  しかしながら、最近の時代、低成長と言われ、またマイナス成長と言われるような時代になってまいりますと、限られた市場の中にその市場を目指して多くの企業が参入をして熾烈なる戦いが始まってくるという状況の中で、単なる弱肉強食強者生存という考え方だけでは、この社会自身が持ちこたえられないのではないかというような思いすら持ち始めてきているわけでございます。  ここで、ダーウィンが学んだと言われる自然界状況を改めて見直してみますと、私たち強者生存という理念を唱えながらやってまいりましたけれども、決して自然界はそうでないということを改めて感ずるわけでございます。例えばアフリカのサバンナに行きますと、ライオンシマウマより強いからといって、ライオンシマウマを食いつぶしてしまってライオンだけが生きているわけじゃないというような現象でございますし、自然のままの森に入ってみれば、高い木があればその一方には低木も草も同じようにそこに生えて、共存し合う形が存在している。  そういうことを考えますと、これからの時代は、共存の理念というようなものも同時に考えながらやっていかねばならないということでございましょうし、それには単なる適者生存強者生存というようなことだけではなくて、より高次の調整作用というものが働いてこなくてはならないのではないだろうか。そして、その調整作用を通してすみ分けが可能な社会というものを考えていかねばならないのではないだろうかということを感じているわけでございます。  経済面は、ここしばらく、特に自由競争というものが表に出て、それが金科玉条のような趣を持ってきているわけでございますが、今まで述べてきたように、そろそろその考え方に検討を加えていかねばならない段階に達しているように私は感じているわけでございます。  そこで、麻生長官の若々しい感覚と未来への先見性というようなところに基づいて、経済の大きなビジョンというところについてどのような御見解をお持ちになっておられるのか、お尋ねをさせていただきたいと思います。
  4. 麻生太郎

    麻生国務大臣 若々しさの定義も難しいところですが。  小野先生、非常に大きな課題なのだと思っております。一九一七年、ロシアで社会主義革命に成功して以来少なくとも一九九〇年五月のソ連の崩壊に至るまでの間、長い間にわたって、いわゆる社会主義というものに対して自由主義また民主主義、まあ自由経済統制経済社会主義民主主義という二つの概念みたいなものが長いこと対立してきたのですが、それまでの間、当然のこととして民主主義自由主義経済というのは、一体になって対抗しておった手前もありまして、一体に動いてきたのだと思います。  少なくとも一九九〇年代後半から、どうやら民主主義社会主義というゲームが一つ終わって、自由主義経済民主主義というのが勝者の側に立って、ほとんどソ連という国が崩壊して、自後随分いろいろな形で大きく変わって、冷戦後という言葉が始まったときに初めて、自由主義経済というものと民主主義といりものをよくよく見たら、自由と平等と同じになかなか相反する概念だったということがみんなの前に出てきているのが最近のこの数年間の流れだと思いますね。  少なくともそれまでの間は、社会主義に対抗する建前から民主部分をかなり多く打ち出さざるを得なかった部分というのが日本にももちろんありまして、日本というのは、少なくとも自由主義を唱えている割には民主的な部分が非常に強い、また、もっと言えば社会主義的なにおいが強いとよく言われていたところですが、アメリカの場合、冷戦が終わった以後、一挙に自由の部分を非常に大きく振って、この数年間、自由の方の比重が非常に増してきた結果、御存じのように非常に経済は繁栄しておる。これが光の部分なのであって、そこのところが今非常に大きくもてはやされ、株価が七千五百ドルをつけたりなんかしている最大の理由が多分これだろうと思っております。  同じような形でそういった影響が各国に出始めてきて、いろいろな意味日本という国も自由な部分をふやしていかないと、数年間にわたって従来の、公共投資をふやす、税金を下げる、金利を下げるという三つの手口だけでは経済をなかなか活性化することはできなかった、下支え程度にしかならなかったという現状を踏まえて、少なくとも規制緩和という形で自由の部分を非常に大きく打ち出してこざるを得ないというところになつて経済構造改革初めいろいろな改革が出始めたのが、昨年度の後半から、いわゆる六つ改革を含めいろいろ出てきているところだと思っております。  御指摘のように、自由の部分をふやしていくと、適者生存という表現が使われておりましたけれども、当然のこととして強者弱者の比率が出てくることになるのですが、そこのところの弱者部分への配慮をという点の御指摘なのだと思います。これは当然のことであって、強者だけのことを考えてやっていきますと自由主義経済自体が崩壊するということになってまいりますから、弱者に対する配慮というのはしておかねばならぬのは当然のことだと思っております。  ただ、大事なことは、弱者というものを守るために、強者側の方の得べかりし利益強者が国民経済的に得られたはずの多数の利益というものを犠牲にするというのは、これはいかがなものかという点が今一番大事なところなのであって、少なくとも、そういった配慮をし過ぎたために結果として、痛みを恐れることによって改革をおくらせることはできないということだと思っております。  そういった意味では、経済活動の面におきましてはやはり市場原理というものが大事なのであって、また経済的に弱者への配慮というものが要るのだと思いますが、この際、経済的に言って弱者という定義は、主に失業と倒産を意味していると思っております。  その中でも失業者に対しては当然のことで、やり方としては失業手当というものが一つ。それから、今私どもの言っております経済構造改革六つの分野の中で、労働流動化というもの。その業界がだめになった場合はその業界にいる人が他の産業に移っていけるように、労働力流動化しやすいように、有料職業紹介所ネガティブリスト化等々、いずれもそういったものを意味しております。もう一つは、多分、新規産業、新しい産業が創成されていくという、三つがその主な対策なんだと思います。  そういったものを含めて、やはり基本的には新しいそういった改革が今後の展望を切り開いていくのであって、そういった配慮は十分になされていかないと、ただただ強者生存のみだけでは長期的には自由主義経済自体がまたおかしなことになりかねぬということであって、当然その種の、今三つ申し上げましたけれども、その他いろいろな配慮が必要なんだと思っております。
  5. 小野晋也

    小野委員 経済的な効果というのは比較的早くあらわれてくるものですから、その改革というものがプラスになっているような傾向が感じられるかもしれませんが、社会的な影響というのは随分時間をかけてあらわれてくるということで、そちらのマイナス面社会的な部分が置き去りになる傾向があるような気持ちがいたします。  アメリカ社会も、今株価が七千五百ドルなんということを言いながら、これもいつどんなになるかわかりませんし、社会の内部ではいろいろな問題もはらんでいるということもたくさんあるわけでございまして、経済全体を統括されながら進路を導いていかれようとしている経済企画庁の皆六んには、ぜひともこのあたりを十分に考慮いただきまして、新しい形の経済のあり方、経済思想、そしてそれが社会全体の展望になるような、そういう研究にも取り組んでいただきますように、これは御要望を申し上げておきたいと思っております。  引き続きまして、根來公正取引委員会委員長お尋ねをさせていただきたいと思うわけでございます。  昨年八月の御就任でございますから、これでほぼ一年近い仕事になってくるわけでございます。先ほど御指摘をさせていただきましたように、規制緩和潮流というものは非常に大きな流れになって、今、商取引等の中においても大変厳しい競争が展開されてきている中で、ある意味では、弱者はこの社会から抹殺されるのはいたし方がないというような社会風潮も出てきているところでございます。  そんな中で、仄聞するところ、委員長釈開真という法名も持っておられて、座右の銘はといえば鬼手仏心であるというふうに読ませていただいたような記憶がございます。就任されたときの記事を拝見させていただきますと、こんなことを語っておられるのですね。取り調べは厳しくするが、処断するときは被疑者の更生を願い、仏を忘れずにやってきた。「厳しい捜査の中でも仏心を忘れたことは一度もない。今は、水に落ちた犬はとことん叩けという風潮があり、思いやりがなさ過ぎる。こんな時代だからこそ、慈悲、慈愛の仏の教えが必要とつくづく思う」こういう文章でございます。  委員長はこの仏心という言葉をどんな心持ちをもって語ろうとしておられるのか、人生観や、また公正取引委員長としての仕事の中でどういうイメージを持っておられるのかについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
  6. 根來泰周

    根來政府委員 私も長い間法務省・検察庁におりまして、ああいう役所というのはなかなか厳しい役所でありまして、要するに大義親を滅すというようなところがありまして、何といいますか、義理も人情も振り捨ててやらなければいけないという厳しいところもあるわけでございますけれども、その反面、やはり相手立場ということをよく考える、そういう精神がなければ仕事はやっていけないということであります。自分もその立場におればいつ犯罪人になるかわからないということをいつも忘れずにやらないと、自分が高いところにおって相手犯罪人だと決めつけるということは、それはとても仕事をやっていけないという感じでございました。  だから、そういう意味で申し上げたのでございますけれども、宗教と仕事は載然と分けないと憲法違反になるものですから、それはもう申すことはありませんけれども、今度の公正取引委員会に参りましても、大きな問題は、例えば談合の問題など大きな問題がございます。しかし、小さな問題というとまたこれは語弊がありますけれども、例えば下請の問題とか消費者の問題、表示の問題とかいろいろございます。  それは、やはり公正取引委員会の内容を見ましてもよくおわかりのように、談合も一生懸命やっておりますし、小さな表示問題なども取り上げて事細かくやっております。また、下請代金支払い等についても、これは通産省と協力してやっているわけでございますけれども、細かく調査をしてやっておりますし、そういうことで、社会の全般にわたって満遍なく目配りをして、バランスをとりながらやっているというのが実情だと思います。  そういうつもりでやっているので、この上とも御指導をお願いしたいと思っております。
  7. 小野晋也

    小野委員 委員長のお立場からは仏ということはなかなか言いにくいのでありましょうが、仏の教えというのは一切衆生の救済であり、すべてのものを生かすということだと浅薄な知識の中で私ども理解をしているわけでございまして、そんな思いを持って、特に弱者に対する配慮のある公正取引委員会であっていただきたいと御要望申し上げたいと思います。  さて、きょうは、具体的なテーマといたしましては、酒類小売業における不当廉売問題を取り上げさせていただきたいと思っております。  まず、大蔵省の方に来ていただいていると思うのですが、この部分、ちょっと時間がないですから質問は省かせていただこうと思いますが、ただ、きょう述べようと思いましたのは、酒類販売指導監督に当たっておられる大蔵省の諮問をしている審議会中央酒類審議会において、酒類小売店免許要件としての人口基準距離基準というものを撤廃する方向議論が今行われているのだというようなことが報道がなされたり、また、業界団体皆さん方からのお話の中に出てきております。  私は、この人口基準距離基準という問題について、これは自由化流れの中において一つ考え方であろうとは思うのですけれども、しかしながら、現在の競争状況の中においてこの基準を撤廃するということになりますならば、恐らく中小の小売店は壊滅的な打撃を受けてしまうという危惧を持っているわけでございます。業界皆さん方と話をしておりましても、安売り店等販売価格小売店卸値よりも安い販売価格で継続的に販売されているというような状況が続いている中で、この規制までが撤廃されてしまったら、とてもじゃないけれども、もう経営が成り立たないというようなお話でございます。  要望だけさせていただきますが、もうあした結論を出そうというような動きもあるそうでございますけれども、ぜひ、この点については、競争条件を十分に考慮された上での結論を出されますように、この点をお願いを申し上げておきたいと思います。  そして、それに関連をいたしまして、これから公正取引委員会の方の質問になってくるわけでございますけれども、先ほど申しました人口基準距離基準、これは、長期的な視点で見るならば、だんだんと規制緩和方向にあるような潮流に、私どもも話を聞いておりますと感じているところがあるわけでございます。そうなりますと、公正取引委員会がみずからの仕事スローガンとして語られる言葉というのは、公正かつ自由な競争という言葉なんですね。そのときに、今やられている作業というのは何かというと、ひたすら自由に競争させようという側面ばかりが今強く表に出されていて、その自由な競争の裏で公正な競争を保障する状況というものが余り感じられないという点があって、この点に非常に強い疑問を私は抱いている次第でございます。  ある先輩議員お話しを申し上げておりますと、アメリカヨーロッパも基本的には自由な競争社会になってきているけれども、例えばアメリカにおいては、自由は尊重するけれども、一方で競争に伴うルールというものを厳格に適用して、これに違反する人間には厳罰をもって処することを通して、この自由な競争過当競争になり過ぎないようなうまい運営をしているのだ。そしてまた、ヨーロッパにおいては、エリートの自己規制意識が強いということで、強者が必ずしも弱者を圧殺してしまわない、抑制する気持ちを持って対応することをもって共存する社会が生み出されている。  それに対して、日本社会の場合は、皆さん御存じのとおり、スローガン一つ上がったら、もうそのスローガンだけが正義になってしまうよるな国でございますから、自由競争だと言えば、その自由競争だけが御旗になって、それ以外の要素は全部捨てて、勝てば官軍で、とにかく勝ちさえすればいい、何でもありというような風潮があるということでございます。  大蔵省は、そのあたりを憂慮されながら酒類廉価販売に対して指導に取り組まれることもあるそうでありますが、行政指導を行おうとすると、公正取引委員会側は、この種の行政指導は適正ではないから、それをやらないようにというようなことも言われたという話をお伺いするわけであります。  そういう状況を前提にしまして、私はなぜ公正な状況が今保たれていないという議論をさせていただいているかというと、やはりリベートの問題なんです。  先ほど申しましたとおり、小さな小売店卸値でもらっている酒やビールの値段よりも、大手ディスカウントストアは、正当な販売をしていると言いながら、それよりも安い売値で売れるというような状況が、本当にこれが公正でありましょうか。全く対等の卸値のもとで、小さな店は小さな店なりの努力、大きな店は大きな店なりの努力というようなことがなされているのであれば、ある意味での公正が保たれているでありましょうが、最初から卸値段が違うというような状況のもとで戦い合うようなことをするなら、勝負は最初から目に見えているわけであります。  そのことを考えてまいりましたときに、公正取引委員会の語る公正という基準に、今のこの酒小売店が置かれている状況というのは当てはまっていると考えているのかどうか、この点についてお尋ねしたいと思います。
  8. 山田昭雄

    山田政府委員 お答えいたします。  先生からお話ございました、規制緩和されまして、自由な競争と同時に公正な競争というのは非常に重要だということにつきましては、私どもといたしましても、そのとおりである、そういうことで、公正な競争を阻害するような、お話がございました不当廉売であるとか、あるいは大規模の事業者がその取引先に対して無理なことを強いるというような優越的地位乱用行為、こういった行為については、今後とも十分厳正に法律を適用してまいらなければいけない、このように考えております。  また、御質問リベートの件でございますが、リベートにつきましては、数量リベートでありますとかあるいは販促リベートと、さまざまな目的があるわけでございます。また、価格の一要素になっておりまして、例えば、非常に販売促進をかけるときにはリベートを出す販促リベートというようなこともあるわけでございまして、市場の実態に応じた一つ価格形成を促進するというような側面もございますので、リベート供与自体が直ちに独禁法上問題となるというものではないかと思います。  ただ、御指摘のような独占禁止法不当廉売に当たるようなものについては、私ども十分調査をし、そして今後とも迅速にそれを是正していく必要がある、このように考えておる次第でございます。
  9. 小野晋也

    小野委員 先ほどの御答弁によります売は適正にこれをチェックしていくんだという話があったけれども、現実で見ますと、佐藤委員が先日お話ししましたとおり、不当廉売の訴えがあっても、公正取引委員会がなかなかその対応をきちんとやっていない、それに対してきちんとした判断を下さない、あいまいな判断で終始をして注意、指導したというようなことがあるわけでありますが、何をもって不当廉売とするかというのは、非常にあいまいなままであります。  それから、大手の圧力のもとで小さなところが苦しむような状況を放置できないというお話をされましたけれども、逆に、小売の大手を優遇するようなことをやって、そちらをえこひいきすることを通して小さな小売店が逆につらい立場に追い込まれているというような状況というのを、やはりこれは裏返しの問題として、同等の課題として考えるべき問題だろうと私は思う次第であります。  今世間を騒がせている問題、第一勧業銀行、野村証券、これらの問題を私ども考えてみますと、何が一番根本の問題かというと、一般の顧客の皆さん方が公正に対等の条件の中で自分たちは投機をしているというふうに思っていたところが、実は一部の人たちに対して特別な優遇措置がとられていた。公正でないということに対して、日本の国民が非常な怒りをぶつけてきているわけであります。  そういうことを考えてまいりましたときに、リベートというのは、これまでの日本の商慣行の中で確かにあった制度でありますから、これを一概に今否定できるものでないかもしれませんが、それでもやはり、私どもから見るところでは、表に見える操作ではなくて裏取引の一種であるということは認めないといけないと思うのです。  公正さということをこれだけ皆さんが求める背景は、やはり自由な競争というのが表にあって、それを担保するために公正が必要だという意味での社会的な大きな変化が今生まれてきているわけでありますから、そのことを御考慮いただきました中においては、もっとこの自由競争を推し進めるならば、公正な競争条件は何かということを検討して対応をしていただかなければならないと思うわけであります。  そこで、質問といたしましては、酒小売店の場合で結構ですから、このリベートの実態に対して、これまで調査をし、それをもとにした指導をやられたことがあるのかどうか。そしてさらに、リベート全体の問題として、日本社会の商取引の慣行であると言われるリベートでありますが、今後これに対してどんな指導公正取引委員会はやろうとしておられるのか。この点についてお尋ねしたいと思います。
  10. 山田昭雄

    山田政府委員 リベートについて調査したことがあるか、そして今後の取り組みについてどうかというお尋ねかと思いますが、私ども、いろいろの業種につきまして流通実態あるいは取引慣行等の調査をしてまいっておりまして、その際に、リベートという問題についても非常に関心を持って調査してきております。  そして、これは日米構造問題協議のときにも非常に問題になりまして、日本の流通における不透明さ、取引慣行の不透明さということが問題になりまして、リベートの問題につきましても、私ども考え方を流通・取引慣行ガイドラインという形で、どういう場合に独占禁止法上問題になるかということを明らかにしたわけでございます。  そして、そのリベートの中でも、供与の方法によっては、例えば再販売価格の維持であるとか競争品の取り扱い制限など流通業者の事業活動を制限することとなるようなものもございます。また、独占禁止法違反ということでなくしても、先生指摘のような取引のリベートを出すかどうかの基準が非常に不明確である。そこにかなりの問題がございまして、この点につきましては、リベートの供与の基準を明確にして取引の相手方にそれを示していく、どのくらい売ったらどういうリベートがもらえるということが明らかになるということが流通の透明化という観点からも必要である、このように考えておりまして、そういった考え方を示し、事業者にそれを周知したり、そういうようなこともやっておるところでございます。
  11. 小野晋也

    小野委員 やはり今の御答弁をお伺いしながら、現実実態と乖離した御答弁をされているような気持ちがしてならないのですね。というのは、現実問題として、中小の酒小売店大手ディスカウントストアの攻勢のもとに次々と店を畳まざるを得ないような状況が目の前に生まれてきているわけですよ。それが現実になぜできるのかというと、裏にリベート流れているからだ。  それを公正だと皆さん方判断してやっていかれるというのならば、私たちはそれを原点にしての議論をこれからやりたいと思います。それが不公正だと言われるのならば、その不公正はぜひ公正取引委員会の皆さんで是正する方法を真剣に考えていただきたい。私どもは、先ほど申しましたとおり、これは不公正な状況競争を強いられているというふうに認識をしている一人でございますから、その視点から御質問をさせていただきたいと思うわけでございます。  これだけ不公正な現状というのが生まれているという認識を私どもが持ちながら、現実の取り締まり状況を見ると、なかなかその取り締まりがうまくいかない。警告したというふうに言われながら、それを警告と受け取っていないダイエー側の姿勢というようなものを佐藤委員が先日指摘したとおりであります。なぜこういう状況が現実に生まれていながらその対応が的確にとれないのか、その取り締まりないし対応がおくれたり、またあいまいな処置に終始するのか。この点について、可能性のある論点というのは三つあると思うのです。  一つは、法律上、調査や取り締まりをすることが無理な法体系になっているということ。  二つ目には、不当廉売の違法性の要件。これは不当廉売が長い間続いて周辺に影響を及ぼすというような基準がありますけれども、その基準が非常にあいまいで、どういう状況になればそれが適用されるかというのは、恐らく担当者自身もわかっていないようなあいまいな規定だと思います。そのあいまいさゆえにこれがうまく適用できないのか。  三つ目には、調査や取り締まりを行う体制が薄くて不備があるがゆえにその取り締まりができないのか。  この三点のどの問題が一番大きな要因になってこの取り締まりや対策が打てないのか、また、幾つかの理由だというのなら、その具体的な問題点を御指摘いただきたいと思います。
  12. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 公正取引委員会では、不当廉売の規定が独占禁止法の公正な競争を阻害するおそれのある行為として指定されておりますので、法律に照らしまして厳正に対処しているわけでございます。  今委員から御指摘のありました、それぞれに問題があると思いますけれども不当廉売というのは何分価格に関する問題でございますので、あるところまでは非常に競争になっているわけで、ある一点を超えるとそれが公正な競争を阻害するおそれがあるというような点があって、余り価格に介入することによって競争を阻害してもいけないという問題点もございます。  それから、審査局の体制の問題でございますけれども、全国の地方事務所も総動員いたしまして、申告があれば指導しておりまして、一生懸命やっているわけでございます。それで、早くやめさせた方がいいということで大部分注意してやめさせておるわけですが、そのやめたところについては余り一般にはわからなくて、一部てこずっているところが象徴的に取り上げられて、何もしていないというような印象を持たれているのは大変残念だと思っているのでございます。  なお、今まで不十分というようなこともありましたものですから、この四月に、審査局の中に不当廉売を含む不公正な取引方法を専ら担当する審査官を置きまして、その中に所要の人員を配置し、それからまた手続でございますけれども、措置をとった後の通知が遅いというようなこともございますので、その辺も迅速にやっていきたい。そういう改正をいたしまして、今不当廉売事案については一生懸命取り組んでいるところでございますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。
  13. 中村鋭一

    中村委員長 小野君、時間です。
  14. 小野晋也

    小野委員 はい。時間でございますから、最後に一言だけ申し上げたいと思いますが、先ほど公正取引委員長仏心ということについてあえて問わせていただきました。一切衆生を生かす仏の知恵、これは決して一つ理念理論だけでできるものではなくて、この社会の中に存在する絶対矛盾、幾多のさまざまな問題を現実社会の中では解決できないけれども、一段そこから抜け出した解脱の世界において、悟りというような精神的な状況において、それらの相矛盾すると見られているものを和合、融合しながらその解決の道を探っていくというようなところに、私は仏心というようなものの思いがあるような気持ちがしてならないのです。  今、現実に日本社会で生まれてきている問題というのは、大手と小さなところがありとあらゆるところで戦い合いながら大体弱者が敗れて、そして生活設計を崩して、どうしたらいいのかということで悩み苦しみを訴えておられる状況にあるわけであります。  公正取引委員会といたしまして、自由な競争を担保していくという部分を尊重しながらやられるということ、これは私は反対いたしません。しかし、その自由な競争を促進されるならば、それと同時に、皆さんが言っておられる公正な競争条件というものをきちんと整えて、本人の努力によって、本人の知恵によって本当に小さなところでも勝てるんだというような状況を生み育てていただかないことには、日本社会はだんだんと社会全体としての活力を失ってくるだろうという気持ちがしてなりません。ですから、最後にその一言を申し述べさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。何かございますか。
  15. 根來泰周

    根來政府委員 御叱正をいただきまして大変ありがとうございました。  担当者もいろいろ申し上げましたけれども、私たち行政機関として、こう言うのはおかしいわけですけれども、いろいろ悩みがありまして、その悩みを反すうしながら仕事をしているところでございます。特に、安売りの問題についてはいろいろ問題もあり、悩みもあり、また人数の点もございますので、この悩みを、なるべく外へ出るように、これから実行していきたいと思いますので、この上とも御叱正をお願いしたいと思います。
  16. 小野晋也

    小野委員 どうもありがとうございました。
  17. 中村鋭一

    中村委員長 福島豊君。
  18. 福島豊

    福島委員 新進党の福島豊でございます。よろしくお願いいたします。  本日、私は、まず初めに、安全な住宅ということについてお尋ねをしたいと思います。  私自身の経験でございますが、今から四年前に引っ越しをしました折に、新築の住宅に入居いたしました。最初はどうもなかったわけですが、春ごろになりますと花粉症が起こってまいりました。それまで私は花粉症など一度も経験したことがなかったわけでございますが、春先になってくしゃみがやたらと出る、はな水が出る、どうしたんだろう。気がついたら花粉症だった。  なぜ起こったのかよくわかりませんでしたが、夏ぐらいになりますと、今度はこういう経験をいたしました。昼間暑いですから、ずっと外に出ておりまして帰ってきますと、部屋の中に入ると目がちかちかする、痛みがある、おかしいな、のども何かひりひりする、どうしたんだろう。窓をあけますと、そういった目に対しての刺激というのはなくなるわけなんですけれども一体何なんだろうなということをずっと感じておりました。  今その住宅からまた引っ越しをいたしまして、別のところに移りましたら、花粉症は出なくなったわけでございますが、そのころから、室内の空気中のホルムアルデヒドというようなことが指摘されるようになりまして、それがさまざまな健康被害をもたらしておるのじゃないか、そういうふうな報道がありまして、ああ、実は私自身が経験したのはそういうことだったのだなということを知ったわけでございます。しかし、そう疑われるにしましても、実際に自分が室内の空気中のホルムアルデヒドをはかれるわけでもございませんので、クレームを持っていくところもなく、そのまま引っ越しをしたわけでございます。  この室内空気の化学物質による汚染ということは、住宅について非常に大きな問題であるということから、最近はこんな記事もあります。化学物質を低減したマンションを販売し始めている、こういう業者もあります。住宅の安全性ということは極めて大切な課題だというふうに思います。私の地元の方が、これは歯科医の先生でございますが、シックハウスを考える会というのをつくられまして、ホームページをインターネット上に開設しましたら、わずか一年もたたない間に一万件以上のアクセスがあった。多くの人が実はどうもそういうことを経験しているのじゃないか、そのように思います。  今後、この問題に対してどう対応していくのか、きちっとやはり考えなければいけない、消費者立場から考えなければいかぬと私は思っておりまして、きょうはその点につきまして、厚生省の方、建設省の方においでいただいておりますので、具体的なことにつきましてお尋ねをいたします。  まず第一点目でございますが、厚生省の方に、室内空気中の化学物質が人の健康に影響を与える事態が近年指摘されております。これはいわるシックハウス症候群というふうに言われているわけでございますが、この健康被害についてどのような認識を持っておられるのか、また、どのような情報を有しておられるのか、御説明をいただきたいと思います。
  19. 内田康策

    ○内田説明員 お答えいたします。  ただいまの御質問は、室内空気中の化学物質の人の健康への影響についてということであろうかと思いますが、室内空気中の化学物質によります人の健康への影響につきましては、現時点では科学的に十分解明がなされているとは言えない状況にある、このように認識しております。しかしながら、室内空気中の化学物質によりまして、何らかの健康影響を受けている人がいることは否定できませんので、今後の調査研究が重要であると考えております。
  20. 福島豊

    福島委員 厚生省としましても、しばらく前からさまざまな形で検討を進めておられるというふうに伺っております。疫学的にもきちっとした形でといいますか、因果関係を明確にした形でこういう病気が起こりますというのはなかなか難しいというのも非常によくわかります。しかし、さまざまな形でそういう事態を経験している人が存在しております以上は、やはり調査研究というものをきちっと進めていっていただきたいというふうに私は思います。  次に、厚生省にまたお尋ねいたしますが、こうした住宅の室内の空気中の化学物質で、人体に影響を及ぼす可能性があるというふうに認識されているものにはどういうものがございますか。
  21. 内田康策

    ○内田説明員 お答えいたします。  代表的な物質としては、今先生が御指摘がございましたホルムアルデヒドが挙げられることが多い、このように承知しております。その他の揮発性の有機化合物につきましても、濃度によりまして人の健康に影響を及ぼすことが考えられますので、今後、室内空気中にどのような化学物質がどの程度の濃度で存在するかについて実態調査を行い、その結果に基づきまして、必要に応じて健康影響評価を行っていきたいと考えております。
  22. 福島豊

    福島委員 今、ホルムアルデヒド、それからさまざまな揮発性の有機物質というような御指摘がありましたけれども日本の住宅は最近大変機密性が高くなっておりまして、機密性が高くなったということが、また化学物質の健康被害を起こす一つの理由にもなっているわけでございます。  実際にそういう人体に影響を及ぼす可能性がある化学物質を含む建材、それから接着剤等もありますね、そういったものの日本の住宅においての使用状況がどうなっているのか、建設省の方にお尋ねしたいと思います。
  23. 松野仁

    ○松野説明員 お答えいたします。  住宅に使用される建材等に、人体に影響を及ぼす可能性があると報告されております化学物質、例えばホルムアルデヒドでありますとかトルエン、キシレン等を含有するものがあるということは承知しております。  具体的に申し上げますと、例えばホルムアルデヒドにつきましては、合板あるいは繊維板、パーティクルボード、接着剤等に含まれている場合がございます。それから、トルエンにつきましては、木材保存剤、油性ニス、接着剤等に含まれている場合がございます。それから、キシレンにつきましては、木材保存剤、油性塗料、油性ニス、接着剤等に含まれている場合があると報告されております。
  24. 福島豊

    福島委員 実にさまざまな化学物質が現代の住宅を汚染しているということが言えると思います。私が先ほど経験しました住宅というのも、非常に安普請といいますと安普請で、あっという間に建つのですね。軽量の鉄骨をぱっと組み立てて、そこに板を張りつけていって、外見はきれいなんですけれども、短期間のうちにきれいな建物をつくるということで、やはり今までの住宅のつくり方と随分変わってきているのだろうというふうに思うのですね。そしてまた、機密性が高い。化学物質が含まれている上に機密性が高いので、健康被害を及ぼすような濃度まで空気中の濃度が高まってしまう、そういうことなんだろうというふうに思います。  この室内の空気中の化学物質、実際にはさまざまな基準があるのかどうか。諸外国ではこの基準を設けているところがあるというふうに私は伺っております。この基準についての諸外国の状況、そしてまた我が国の状況につきまして、厚生省にお尋ねしたいと思います。
  25. 内田康策

    ○内田説明員 室内の化学物質の基準、諸外国と国内ではどうかという御質問でございますが、諸外国の例でございますが、先進国におきましては、デンマーク、オランダ、ドイツなどの幾つかの国について、主にホルムアルデヒドにつきまして室内濃度基準を設定している、このように聞いております。それから、世界保健機構においては、欧州地域専門委員会におきまして、ホルムアルデヒドを含む幾つかの物質について室内濃度指針値の提案が行われているところでございます。  それから、我が国の室内の化学物質の基準でございますが、現時点では、化学物質の室内空気中の濃度に関しまして国が定めた基準はないと承知しております。
  26. 福島豊

    福島委員 今デンマークでありますとかオランダでありますとか挙げられておりましたけれども、共通することは、比較的緯度の高い地域で、やはり住宅の密閉性がかなり高いということなんだと思います。ですから、この室内の空気中の化学物質による汚染ということについても早い時期から認識がされて、そして基準もきちっと設けられていた。日本は、昔はすき間風が入ってくるような家に住んでいたわけでございますが、最近はそうではなくなってきて、やはりそういう意味では状況は近づいてきているということだろうというふうに私は思います。  次に、建設省にお尋ねしますが、先ほど、さまざまな建材そしてまた接着剤等々に健康に影響を与える可能性のある化学物質が含まれているのだということでございますけれども、健康を守るという観点から、建材等の使用について一定の規制が今の日本ではあるのかないのか、この点についてお聞きしたいと思います。
  27. 松野仁

    ○松野説明員 お答えいたします。  現在のところ、住宅における建材等の使用につきましては、ホルムアルデヒド等の化学物質の汚染の観点からの規制はないという状況でございます。  しかしながら、建設省としましては、従来、例えば一つには建築基準法がございまして、建築物の居室には、換気の観点ですけれども、床面積の二十分の一以上の面積の換気用の窓あるいは換気設備を設けなければならないということを規定しております。  それから、エネルギーの使用の合理化に関する法律がございますが、この中でいわゆる住宅の省エネルギー基準がございまして、それによりまして、気密住宅の設計、施工をする場合につきましては、必要な換気量、換気経路を確保できるようにし、あわせて、室内の空気を汚染しないような暖房器具を設けるかあるいは設けることができるようにする旨を規定してございます。  それから、住宅金融公庫では、公庫融資住宅を購入される消費者の方々向けに「住まいの管理手帳」という小冊子を取りまとめておりまして、定期的な換気の実施によります、ホルムアルデヒドの濃度が高まらないようにという観点からの注意喚起を実施しているところでございます。
  28. 福島豊

    福島委員 確かに換気をすると空気中の濃度というのは一気に下がる、せっせと換気をすればそれでいいのだという話もあるのかもしれませんが、しかし、それ以前に、そういう危険な化学物質を含まないような住宅をつくるということを考えなきゃいかぬのじゃないかなというふうに私は思います。  とりあえずは、まず、基準日本にはないわけです。どのぐらいの濃度だったら許容されるのかという基準すらない。さまざまな化学物質がありまして、それを全部やるのはなかなか大変なことでございますけれども、少なくともホルムアルデヒドにつきましては、健康に被害があるということは明らかなわけですから、これについてきちっとした基準を設けるべきであるというふうに私は思いますが、厚生省のお考えをお聞きしたいと思います。
  29. 内田康策

    ○内田説明員 化学物質の室内基準をつくるべきではないかという御指摘でございますが、先生指摘のとおり、室内空気中の化学物質による健康被害の防止を図るためには、化学物質の健康に及ぼす影響を評価し、必要に応じて室内濃度指針値を設定していくことが重要である、こう考えております。  厚生省としましては、当面の対応といたしまして、専門家による検討会議におきましてホルムアルデヒドの室内濃度指針値の検討を進めてきたところでございまして、その結果は近くまとまる見通しになっております。  それから、平成九年度からは、住宅の室内空気中の化学物質濃度等に関する実態調査を実施することにしておりまして、その結果を踏まえまして、ホルムアルデヒド以外の化学物質についても、必要に応じ、健康影響評価に基づきます室内濃度指針値の検討を行ってまいりたいと思っております。
  30. 福島豊

    福島委員 的確な対応をお願いしたいと思います。  そして、基準が今検討中であるということでございますけれども、それも余り時間を置かずして策定されることになろうかと思いますが、それに応じた、今度は家の側の、住宅における建材等の使用についても、規制といいますとどこまでするのが望ましいのかということもありますし、一定のガイドラインのようなものを建設省の中でつくっていくべきではないかというふうに私は思いますが、この点についての御見解をお聞きしたいと思います。
  31. 松野仁

    ○松野説明員 お答えいたします。  ホルムアルデヒドなどの化学物質の人体への影響につきましては、個人差がかなり大きいということがございます。それから、建材ばかりではなくて、住宅に持ち込まれる家具の影響もかなりあると言われております。それから、住宅の立地場所によっても影響にかなり差異があるということでございます。それから、先ほどから先生がおっしゃっていますように、換気をするかしないかとかいう住まい方でもかなり差異が生じてくるわけでございます。こういったことから考えますと、建築基準法によりまして住宅の建材等の使用について新たな規制を直ちに設けるかどうかについては、慎重な検討が必要だと認識しております。  ただし、何らかの対応が必要だろうと考えておりまして、平成八年、昨年の七月から、学識経験者の方あるいは関係省庁、これは私ども建設省のほかに厚生省、通産省、林野庁、それから関連業界の方々にも参加していただきまして、健康住宅研究会を設置しております。この中で、住宅の建材に含まれるホルムアルデヒド等の化学物質による人体への影響をできるだけ低減していきたいということから、つくる際の設計、施工のガイドライン、あるいは、つくった後、住む段階での住まい方のユーザーマニュアルというようなものについて策定を検討しております。平成九年度中、今年度中にはこれらの成果を取りまとめる予定にしてございます。  今後、この成果をもとにしまして、つくる段階で適切な建材の選択をする、あるいは家の中の換気あるいは通風計画の適切な実施といった設計、施工上の配慮、あるいは住まわれる方の適切な換気の実施といったことも含めた、住まい入居時あるいはその後の配慮につきまして対策をまとめて、その普及に努めてまいりたいと考えております。
  32. 福島豊

    福島委員 次に、私が実際体験しましたときに感じましたことは、どこにこの話を持っていったらいいのか、どこに相談したらいいのかというふうなことを感じたわけです。いろいろと自分自身は実感するのだけれども、苦情の持っていきようがないなということを実感したわけでございます。  経企庁には国民生活センターがあるわけでございまして、さまざまな消費者の問題を取り上げておられる。この住宅の問題も消費者問題の一つの問題だと私は思うわけでございますが、実際にこうした問題につきまして苦情がどのくらい寄せられているのか、そしてまた、その苦情に対しましてどのような対策、対応を今までなされてきたのかということについてお聞きしたいと思います。
  33. 井出亜夫

    ○井出政府委員 お答え申し上げます。  国民生活センター、それから都道府県にある消費生活センター、全国で都道府県及び政令指定都市合わせますと三百三十ぐらいございます。ここを通じまして、国民生活センターが中核機関になりまして情報収集をしております。  この数でございますけれども平成四年度が四件、五年度三件、六年度三十五件、七年度三十一件、八年度はかなり多くなりまして八十七件というふうになっております。恐らく、ふえてまいりましたのは、どうも住宅に関係があるというふうなことで認知度が高まってきたということと、消費生活センターというところに持っていくと多小役に立つかもしれないということで御相談をいただいたのではないかと思っております。  こういう苦情、相談に対しまして、私どもとしましては、関係の行政機関に情報提供をするあるいは照会を行う、あるいは行政機関だけではなくて関係の業界団体というふうなところにも情報提供をいたしまして、個別の処理に当たるということを一つやっております。  それからまた、同時に、国民生活センターあるいは消費生活センターが出しておりますもろもろの広報紙を通じまして情報提供を行ったり、あるいはマスコミの取材等に応じまして情報を提供する、そういうふうなことをやっておりまして、今後ともこの活動は活発にやっていきたいというふうに考えております。
  34. 福島豊

    福島委員 先ほど紹介いたしましたシックハウスを考える会、アクセス件数が一年もたたないうちに一万件ということで、潜在的な経験者の方、それが本当にそうかどうかというのはこれは検討しなければわからぬことでございますけれども、多いわけでございまして、ぜひ積極的な対応をしていただきたいというふうに思います。  次に、先日当委員会におきまして、青山委員から消費者金融の問題につきましてさまざまな御指摘がございました。本日、私はそれに関連しまして、年金担保融資の問題につきまして取り上げさせていただきたいと思っております。大蔵省の方に本日はおいでいただいております。また厚生省の方にもおいでいただいております。  週刊読売の先日の誌面に、このような報道がなされております。   お年寄りの生活を支える年金を狙った、違法な「年金担保融資」の被害が、この一、二年増えている。舞台は関西、中国、九州など西日本にかたよる。   年金証書などの証明書や印鑑、通帳を担保に取ることは、大蔵省銀行局長通達で禁止事項とされている。にもかかわらず、大阪の町外れには「年金立替」「年金担保」といった業者の看板が今も堂々と掲げられている。 大阪という名前が出てくるわけですが、こういうような実態が報じられております。  そして、その理由としまして、無人契約機の導入により急拡大する大手貸金業者に顧客を奪われた中小業者は、大手が貸そうとしない年金受給者などに触手をのばしたのだ。 そしてまた、   「年金をすべて返済に充てても、高利なので元金はそれほど減らない。また生活が苦しくなり、返した元金分をまた借りてしまう。これが死ぬまで続く。「業者を肥やすための年金」になってしまっているんです」 これは、被害者の救済のために努力しておられます弁護士の方の意見でございます。  こういう実態が近年ふえてきているということは、大変大きな問題だというふうに思います。これに対して、高齢化が進んでいく中にありまして、的確な対応をしていかなければならぬというふうに思うわけでございますが、この違法な年金担保融資の実態につきまして、大蔵省はどのように認識しておられるのか、お尋ねしたいと思います。
  35. 古谷一之

    ○古谷説明員 お答えを申し上げます。  御指摘のように年金の受給権を担保に供しますことは国民年金法等で禁止をされておりまして、貸金業者の場合につきましても、貸金業規制法を受けました通達によりまして、契約締結の際の禁止事項としまして、運転免許証、健康保険証と並びまして年金受給証など債務者の社会生活上必要な証明書を徴求してはならないというふうになっておるわけでございます。  御指摘の年金担保融資につきましては、一昨年ごろから、関西を中心といたしまして、マスコミ報道で指摘が行われてきておりました。大阪府と大阪府の貸金業協会は、これを大変問題視されまして、昨年の四月に、貸金業協会の会員に対しまして、年金受給者向けの貸し付けに係る契約の適正化ということで文書を発出して、その是正を求めてきておるわけでございます。  私ども大蔵省のもとにございます財務局あるいは都道府県の貸金業者の立入検査の際におきましてそういう事実が確認できたものにつきましては、その都度その是正について厳しく指導してきておるところでございます。  以上でございます。
  36. 福島豊

    福島委員 しっかりとした対応をしていただきたいと思います。  それで、年金生活者の方が一時的にお金が要るようになる、それに対してどうするのか。なかなか銀行が貸してくれるわけでもない。こうした年金屋に走るという実態があるんだろうというふうに思うのです。そうなりますと、公的な融資をする仕組み、これが大切だという議論になるわけですけれども、しかし現在は、例えば年金福祉事業団が年金担保融資ということを法的にも認められて融資しているわけでございますが、しかしそれにも問題なしとはしない。その年福事業団による年金担保融資に対しても、こんな指摘がございます。  これはアエラの紙面での指摘でございますけれども、年金担保融資の評判が余りよくないということで、  利用者が生活に窮し、生活保護を受けるケースが急増している。東京都保護課の調べでは、九三年度に六件だったのが、九四年度十九件、九五年度二十七件と増え、九六年度は三月四日までに六十六件に達した。 というようなことが指摘されておりまして、その理由としまして、完済まで利用者は年金がもらえなくなる、そういうような状況になりますので、生活保護に陥るケースがふえているんだというような指摘でございます。  ですから、先ほども言いましたように、高利の年金屋も問題だけれども、しかし年金生活者に対しての公的な融資の仕組みというのも、もうちょっと考える点があってもいいのじゃないかというようなことなんだろうというふうに思います。  次に厚生省にお尋ねしたいことは、この年金福祉事業団による年金担保融資の実態まどうなっているのか、そしてまた、こういう指摘に対しまして厚生省としてはどのように受けとめているのか、この点をお聞きしたいと思います。
  37. 塩田幸雄

    ○塩田説明員 年金福祉事業団は、現在、年金受給者の年金受給権を担保にいたしまして、小口の資金需要にこたえるために最高二百五十万までの小口の融資を行っているところでございます。その仕組みにつきましては、先生お話にありましたように、年金を担保にしてということでありまして、本来御本人が受けるべき年金を年金福祉事業団が受け取るという形で債務を返済するという形をとっているわけでございます。  年金担保融資というのは、本来、年金受給者の生活の安定とか生活の向上という観点から活用されるべきものだと考えております。御指摘のような仕組みにおきまして、その本来の趣旨を生かせない部分があるのであれば、関係の方々ともよく相談しながら具体的な改善をこれから考えていかねばならないと思っておるところでございます。
  38. 福島豊

    福島委員 どうするのかということで、こんな指摘もあります。事業団の関係者の人の発言だそうでございますが、   「せめて年金以外の収入の有無をチェックするため納税証明を提出させたり、蓄えを確認するため貯金の残高証明を出させたりした方がいいのではないか」 返済能力というものを、要するに年金が全部返済の方に回ってしまうわけですから、それでなおかつ生活ができるのかできないのか、そこのところをきちっと審査をした上で融資をした方がいいんじゃないか。  それからもう一つは、それでもやはりお金が要るという場合があるわけでございますね。その場合に、例えば生活福祉資金貸付制度などというようなものがあるわけでございますから、融資に当たって、そういうほかの制度の活用ということを指導するというようなことも必要なのではないか。  こういう点につきまして、厚生省のお考えをお聞きしたいと思います。
  39. 塩田幸雄

    ○塩田説明員 先生の御意見にありましたように、年金担保融資の本来の趣旨を活用される方に御理解いただくとともに、窓口での対応とか、他のいろいろな機関との連携とか、改善の方策についてはこれから関係の方の御意見も聞きながら検討させていただきたいと思います。
  40. 福島豊

    福島委員 ぜひとも的確な対応をよろしくお願いいたします。  最後に、大蔵省の方に要望でございますけれども、なかなかいろいろな指導をしましても、現実的にはふえてきているというような実態があるわけでございまして、さらに強力な対応をしていただきたい、そのように要望させていただきます。  次に、本日は公正取引委員会委員長もおいでになっておられますが、医療における不公正取引というものについてお尋ねをしたいと思います。  これは先日の厚生委員会でも問題になりましたけれども、さまざまな形、例えば寝具の問題でありますとかベッドの問題でありますとか、ある特定の大手のシェアが極めて高いというふうな実態がある。医療食もそうでございますね。それが今まで制度的な面でそういう大手の独占といいますか、独占と言いますと言い過ぎかもしれませんが、そういう状況が築き上げられてきたのだというような状況があるんだと思うのです。  これから社会保障制度改革ということで、医療におきましても介護におきましても、さまざまな形で民間の参入を図っていかなければいけないというような時代になりつつある。そうなりますと、参入を図る際に、どうやって本当の意味市場原理を働かせていくのかということは極めて大切なのじゃないかと私は思います。  先日の厚生委員会で取り上げられました件は、病院のベッド、委員会でパラマウントベッドというふうに個別名が出ておりますので、そのまま引用させていただきますが、パラマウントベッドの国立病院に対しての入札の問題で、公正取引委昌会の方から立入検査を受けている。その後の調査流れといいますか、その後の調査の結果といいますか、どのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。
  41. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 御指摘の件につきましては、独占禁止法違反の疑いで、現在、関係者から事情を聴取するなど、鋭意審査を進めているところでございます。審査の結果、独占禁止法に違反する事実が認められた場合には、厳正に対処することとしております。
  42. 福島豊

    福島委員 それは確かに、業務上そのような御答弁になると思います。  一点お聞きしたいわけですが、パラマウントベツドは病院用ベッドで七〇%のシェアを持っている。これは非常に大きなシェアだと思うのですね。こういった大きなシェアを持っているということについて、きちっとした競争がなされていなかったからこそそうなのだろうというふうに私は思うのですけれども、どのような認識をお持ちでしょうか。
  43. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 御指摘のように、病院向けではかなり大きなシェアを占めていると思いますが、ほかの業者がなかなか入れないというような状況もあったかと思います。  いずれにいたしましても、今審査中の事件の内容でございますので、余り細かいことを明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。
  44. 福島豊

    福島委員 きちっと調査を進めまして、的確な対応をしていただきたいというふうに思います。  寝具の問題につきましては、日本病院寝具協会に対しまして、公正取引委員会の方から勧告、警告等が、九四年ですか、出されております。この措置の経緯について若干御説明をいただきたいと思います。
  45. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 病院寝具の件につきましては、平成六年六月に公正取引委員会が、日本病院寝具協会に対しまして、独占禁止法に違反するおそれがあるとして警告を行いました。  その内容でございますけれども、病院向け寝具の賃貸、洗濯業者が病院と契約する場合に、業務代行保証と申しまして、その者が業務を行うことができないときにかわりの者を、保証人を立てなければいけない、こういう仕組みになっております。その業務代行保証をする際に、協会が出しているわけですが、協会の会員でない者には手続をおくらせるとか、あるいは業務を引き受けるに当たりましてあらかじめ近隣、近県の会員から意見を徴する、こういう形で新規参入者が入れないようにしていた、こういう疑いが認められたものでございます。  警告を受けまして病院寝具協会は、近隣、近県の会員の代行保証に関する意見聴取を行わない、それからまた、代行保証の事務処理の促進を図るという改善を行われております。  なお、業務代行保証につきましては、その後、協会の代行保証でなくてもいいというように改善されているところでございます。
  46. 福島豊

    福島委員 そのような措置をなされて、実際に状況が変わったのか、果たして新規参入が的確になされるようになったのか、そのあたりの御認識はいかがですか。
  47. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 制度的には自由に入れるようになっておりますので、その後実際に入ったかどうかというところまでは、残念ながらまだ監査しておりません。
  48. 福島豊

    福島委員 この点については、参議院の厚生委員会におきましても指摘があります。公正取引委員会の方からこうした措置がなされたにもかかわらず、実態は何も変わっていない、そういうような指摘があります。  例えば国立病院に対しての取引関係ですけれども、寝具協会の会員がそのままずっと占め続けているような実態があるのじゃないかとか、そしてまた、私も地元に帰りますと、こうした大手の業者が、民間の病院に対しては価格を極端に引き下げて参入を防いでいるような実態があるのじゃないかとか、そういうような声を聞きます、具体的な数字がどうだというわけではありませんけれども。  ですから、私は、制度的に一応の措置はなされたというふうに思うわけでございますが、現実実態がどうなっているのかということについて、やはりもっともっと厳しく監視をしていかなければいかぬのじゃないかというふうに思います。  それで、医療の分野、これから介護も当然そういうようなことが懸念されてくるわけでございますけれども公正取引委員会として、今後どのように対応していくのかということについてのお考えをお聞きしたいと思います。
  49. 矢部丈太郎

    ○矢部政府委員 警告後、状況が変わっていないということであれば、私たちも非常に関心を持っておりますので、その後の状況がどうなのかということについて関心を持ってこれから調査していきたいと思っております。
  50. 福島豊

    福島委員 最後に、若干時間がございまして、大臣に、御通告していないのですが、御意見、御感想をお聞きしたいのです。  こういうことは今まで、規制のある業界の中で、官、業の癒着といったらいいのでしょうか、非常に強固なパイプがあって、これは実は昨年の岡光事件にもそういう背景があるというふうに私は思うわけでございますけれども、ここのところの仕組みをどう変えていくのか。もちろんそれは行政改革ということの一つの大きな側面ではないかというふうに私は思うわけでございますが、大臣の御感想をお聞きしたいと思います。
  51. 麻生太郎

    麻生国務大臣 今の話は、一つ業界で七〇%のシェアを占めている実態については、これはいろいろ業界のあれもありましょうから何とも言えませんが、まあ、もっと大きなシェアを占めているところもございまして、例えば床屋のいすなどというのはもう一〇〇%というような業界もありますから、それはいろいろ、それが悪いとは言えないところだと思いますが、基本的には、新規参入がとどめられていることによって価格がなかなか安くならないとかいうものは、今、例えば物流関係でよく指摘をされているところなので、この医療関係もその例外ではなかったということになっておる。それがシルバーマークであってみたり、いろいろな形だったのだと思いますよ。  委員の場合は病院をやっていらっしゃいましたし、私の場合は病院を自分で経営していましたからよくわかるところではありますので、そういったものを、新規参入がシルバーマークなどによってかなり阻害されておったという点が過日の経済構造改革報告の中でも指摘されたところなのであって、ここらが、いろいろな意味で厚生省の方でも今その取り組みがなされつつあるというところで、これは見守っていかなければいかぬところだと思っております。  ただ、実態は全然変わっておらぬじゃないかという点があっておりましたけれども、それはすぐとはいかないかもしれませんけれども、やはり、長い時間をかけてきちっとその変化を見守っていかなければいかぬところだと思って、私どももそのつもりでやってまいりたいと思っております。
  52. 福島豊

    福島委員 引き続きの御努力をよろしくお願いいたします。  どうもありがとうございました。
  53. 中村鋭一

  54. 肥田美代子

    ○肥田委員 民主党の肥田美代子でございます。  きょうは、著作物の再販問題に対する質問の時間をちょうだいし、公正取引委員会根來委員長に御出席いただきましたことに感謝の気持ちを申し上げたいと思います。  公正取引委員会の政府規制等と競争政策に関する研究会、いわゆる鶴田研究会の中に設置された再販問題検討小委員会は、九五年七月に、「再販適用除外が認められる著作物の取扱いについて」という中間報告を公表されました。この中で、「国民各層において活発な議論が行われることを期待する」とありますので、私も、立法府の一員として、また、子供の本の創作にかかわる者の一人として、幾つかの質問を申し上げ、私の意見も述べさせていただきたいと考えております。  政府規制等と競争政策に関する研究会は、平成六年九月、公正取引委員会事務局から、再販適用除外が認められる著作物の取り扱いについて検討するよう依頼を受け、その問題を専門的に検討する再販問題検討小委員会を設置したということのようであります。そして、年内に報告書をまとめて、それを公正取引委員会に提出し、公正取引委員会は明年三月までに結論を出すという段取りであると私は伺っております。  ところで、この鶴田研究会は、法的位置づけがなく、また国家行政組織法に基づく正式な審議会でもなく、単なる勉強会にすぎないということのようでありますが、この研究会はどんな権限を持ち、やがてまとめる報告書は公正取引委員会の審議にどれほどの影響力を持つことになると考えていらっしゃるのか、お尋ねしたいと思います。
  55. 根來泰周

    根來政府委員 ただいまお話のありましたように、この研究会の小委員会で中間報告がなされまして、その中間報告を踏まえまして、この親委員会といいますか親研究会でさらに検討を続けているところでございます。予定としましては、ことしの十二月ごろまでに何とか研究会の御意見をちょうだいしたい、こういうふうに思っております。  その研究会の性格でございますけれども公正取引委員会というのは、御承知のように非常に小さい世帯でありまして、先ほど御指摘のありましたような安売りの話から、寝具の話から、いろいろ手を伸ばしてやっているわけでございます。それで、落ちついて考えるというか、シンクタンク的な組織もないわけでございまして、そういう意味で、各界といいますか学界の方々のお手を煩わせましてお集まりいただきまして、この問題を集中的に研究していただいておる、こういうことでございます。
  56. 肥田美代子

    ○肥田委員 公正取引委員会が、独占禁止法適用除外制度の見直しの一環として、再販適用除外が認められる著作物の取り扱いを検討するよう依頼した背景にはどんな事情があったのでしょうか。
  57. 根來泰周

    根來政府委員 これはもう一般的に規制緩和ということでございまして、独占禁止法の中でもいろいろの規制がございます。この再販という問題も規制一つでございます。  再販の中には、御承知のように、法定再販というのと、公正取引委員会が指定する再販がございます。指定する再販というのは、例えば化粧品とか医薬品とかいうことで、年々この範囲が狭まっておりますけれども、そういうものがございました。その指定再販というのは、この四月ですか、もう全廃してしまいました。そこで残ったのが著作物の再販問題でございますが、そういう再販も、全体的に考えて廃止するかどうかというところに至っているわけでございます。
  58. 肥田美代子

    ○肥田委員 ただいまの背景説明と、これまでの公正取引委員会の見解とはどのように関連するのかということを伺いたいと思います。  これまでの見解と申しますのは、次の二つを指しております。  一つは、公正取引委員会が一九九一年十二月に公表した再販適用除外制度に関する実態調査と題した報告書でございます。この中では、「再販適用除外を認めても弊害が少なく、文化水準の維持に不可欠な多数の書籍等が全国的に広範に普及される体制を維持するため、例外的に再販適用除外を認めるものであった。」と述べておられます。  二つ目は、九五年七月の書籍・雑誌の流通に関する調査報告書でございます。この中では、ドイツで、出版物が「例外的に適用除外とされているのは、文化政策的見地からである。」と紹介した後、「再販制度が必要である」と述べ、「再販制度がなければ大型書店は売れ筋品の大量仕入れによる値引き販売が可能になり、中小専門書店は値引きができず、駆逐されるおそれがあるとして再販制度が根拠付けられている。」と述べております。  先ほどの背景説明と、この二つの報告書に流れる問題意識は同じものであるというふうに理解してよろしいでしょうか。
  59. 山田昭雄

    山田政府委員 お答えしたいと思います。  委員指摘の、平成三年十二月に公正取引委員会が再販適用除外制度に関する実態調査というものを公表しております。これは、先ほど申しましたように、当時指定再販というのはまだ残っておりましたから、指定再販であります化粧品等についての実態、それと、著作物についての再販でございます、その著作物等についての実態を調べたものでございます。  また、平成七年七月に出した流通実態というものは、平成四年に、著作物についての再販適用除外について、公正取引委員会として流通等の実態についても含めましてその見直しを図るというように公表しておりますものですから、それに基づきまして調査し、それを公表したものでございます。  委員指摘の点でございますが、この再販制度が昭和二十八年に導入されたわけでございますが、そのときにどういう理由で、あるいはどういうことが言われていたのかということを列記したものの一つが、この「文化水準の維持に不可欠な多数の書籍等が全国的に広範に普及される体制を維持するため」に認められたものであるということ、そういうことが言われているということを指摘しているものでございます。  また、平成七年七月の、御指摘のあった点は、ドイツの例として、ドイツにおいては出版物を適用除外とされておりますが、出版物の適用除外の認められている理由というのはこういう理由であるということを報告書に述べているわけでございます。  平成三年から現在まで調査をし、いろいろ御議論いただいてきているわけでございますが、基本的には、やはり今独占禁止法の適用除外制度というのを見直す、そして消費者の選択の多様性を広げるということをねらいとしているものでございます。  適用除外制度の一つであります著作物再販の適用除外についてもこういった観点から見直しを始めたわけでございますが、大変大きなその当時との違いといいますのは、やはり政府全体で規制緩和を推進していく、また、独占禁止法の適用除外を市場メカニズムをより有効に機能させるために見直しを行うということを平成六年に閣議決定し、そしてその中でも、著作物再販については見直しを行うということを閣議決定されているというような点が大変大きな違いではなかろうかと思います。
  60. 肥田美代子

    ○肥田委員 政府が規制緩和に取り組むことになった理由は、一九八五年のプラザ合意の後、八九年に始まる日米構造協議で、アメリカ側から流通の自由競争促進など日本市場開放が求められるという外圧からでございました。  しかし、当時アメリカが求めた市場開放と規制緩和の分野は、自動車産業、エレクトロニクスあるいは業界談合や系列化の問題などであって、新聞、書籍、雑誌は対象ではありませんでした。新聞、書籍等が規制緩和されたとしても、もちろん日米貿易摩擦の解消に貢献することになるはずもありません。なぜならば、新聞は貿易商品ではございませんし、書籍は輸出よりも圧倒的に入超の状態にあるからでございます。  だから私は、経済分野における規制緩和はどんどん進めるべきであると思いますが、再販問題を規制緩和の一環として扱おうとすることは、問題の本質のすりかえになるのではないかと考えております。  そこでお伺いいたします。九五年七月二十五日付で公正取引委員会が公表した「再販適用除外が認められる著作物の取扱いについて」という中間報告は、政府規制緩和とあわせて著作物の再販制度を全面的に見直すのは当然の流れのように述べておりますが、これは公正取引委員会自身が新聞、書籍、雑誌の再販制度の見直しを規制緩和の一環としてとらえているということを意味していますか。いかがですか。
  61. 中村鋭一

    中村委員長 肥田さん、これは公取の委員長にお答えいただくのですか、それとも公取の方ならどの政府委員でもよろしゅうございますか。
  62. 肥田美代子

    ○肥田委員 はい、お任せします。
  63. 山田昭雄

    山田政府委員 お答え申し上げます。  先生お話しのように、適用除外の見直しということにつきまして、日米構造問題協議以降、そういう問題が提起されたのではないかという御指摘もございました。  ちょうどきょう、独占禁止法の適用除外の一括整理法につきまして参議院の商工委員会でも御審議いただいたわけでございますけれども独占禁止法の適用除外制度一般につきましては、これは随分前からの懸案でございまして、できるだけ市場メカニズムを有効に機能させていく、我が国社会にはカルテルの適用除外を含めましていろいろございまして、内外からいろいろの批判を受けていたわけでございます。私ども一つ一つの運用についてできる限りそれを見直し、そして、経済とか社会が変わってきたのだからそれをもう少し見直すべきではないか、このようなことを申してきたわけでございます。  再販売価格維持行為というのは、小売業者に定価販売を強いる、そういうことでございまして、ほかの商品ではこれは原則的に違法行為でございます。昭和二十八年に〉指定再販と、法定再販としての著作物が認められたわけでございますが、特に再販適用除外商品につきましては、例えば物価の高くなっている原因であるとかあるいは内外価格差の要因であるという点もいろいろ指摘されてきておるわけでございます。  そういう意味から、市場メカニズムの一層の活用を図る観点から、独占禁止法適用除外制度の全般についての見直しを行ってきているものでありまして、著作物再販の見直しもその一環として行われてきているものでございます。
  64. 肥田美代子

    ○肥田委員 最後に結論をおっしゃいましたけれども、もう少し端的にお答えいただきたいと思います。  これからは、委員長の御示唆でもございますので、公取の根來委員長の方にお答えいただきたいと思います。  政府の規制緩和の一環としてとらえるからこそ、著作物の取り扱いに関する中間報告は、著作物と独占禁止法第二十四条の二の指定商品とを同一レベルで検討することにしているのだと私は考えております。しかし、この論理は、四十年にわたって著作物の再販制度が適用除外を受けてきた歴史的な背景を無視したものであり、また、中間報告には、著作物の再販制のもたらす価格、サービスの硬直化、非効率化の弊害が明らかになったという指摘があります。しかしながら、その弊害について具体的に分析し、実証しておられるわけではないと思っております。  一九五三年に導入されました著作物の再販制度は西ドイツの競争制限禁止法がモデルであることは既に共通の認識となっておりますが、その西ドイツ法は、文化的必要について強調しております。  この点について、一九九一年七月に公表された「独占禁止法適用除外制度の見直し」という報告書は、「再販を認めることによって、書籍小売業者が取扱い品目を売りやすいものに集中することなく、多数の出版社の書籍・雑誌について店頭陳列が確保されれば、出版社は経済的にかなり危険が多いが文化的には極めて価値の高い書籍を敢えて出版できるので、消費者により多くの選択の機会が提供できる」と述べ、出版物再販とほかの商品の再販との違いを挙げております。  そこで、取引委員会としてどのような形で今後こういう意見を集約されていかれるのか。たくさんの意見が出ておりますし、反対意見も多いということは御認識いただいておりますが、今後どのように集約されるのか、段取りについて伺いたいと思います。
  65. 根來泰周

    根來政府委員 今、中間報告についていろいろ御批判がございましたけれども、先ほど申しましたように、私どもはこの中間報告をちょうだいして、まあ無責任なことを申しますと、私どもが入っておるわけではありませんから、中間報告は中間報告ということでございまして、これを基本にして、今研究会で、文化人とおっしゃる方も入っていただいて、いろいろ研究していただいているわけでございます。先ほど申しましたように、十二月ごろまでに何とか結論をちょうだいして、委員会はそれをよく拝見して三月ごろまでに何とか結論を出したい、こういうふうに思っているわけでございます。  ちょっと長くなりますけれども、この議論はなかなか錯綜しておりまして、そう一概に言えない話でございます。  先生のおっしゃるのは文化論といいますか、著作物の、要するにスローガンでございます。  きょうも参議院の商工委員会議論がありましたけれども、これは新聞でございますけれども、言うなれば相当あくどい売り方をしているのではないかという御批判もございました。そして、商品特性と売り方というのが左と右に分かれてしまいまして、それを基本に議論されるものですからなかなか議論がまとまらない。また消費者の方からは、再販なんかやめたらどうだという強い意見がございます。そういういろいろな意見を集約しまして、公正取引委員会としては結論を出したい。  また法律改正ということになれば、当然これは国会で御審議をいただくわけでございます。いただくかいただかないか、そこまでまだ結論は出ているわけじゃございませんけれども、法律改正ということになれば当然国会で御審議いただいて、国会でもいろいろそういう見地からの御意見を拝聴することになろう、こういうふうに思っております。
  66. 肥田美代子

    ○肥田委員 私たち立法府で仕事をする者にとっては、文化政策の確立は重要な責務であります。それは、政治の側から単一の価値観を持って著作物に関与、干渉するという意味ではございません。文化政策の基本は、出版活動の自由と安定、著者の文化活動の奨励、国民が出版物を購入しやすい環境を整備することであり、戦後の日本が国際水準並みに書籍、新聞の再販制を独占禁止法の適用除外にしてきた経過も、文化的見地からの環境整備であると理解することが建設的であろうと私は考えるのでございます。  これまでの規制緩和に関する特別委員会等でも論議されてきましたように、再販制度が廃止されますと、出版社は多種多様な書籍、雑誌の発行が困難になることは目に見えております。特に、売れ行きの遅い専門書の発行が難しくなるばかりでなく、出版点数の激減によって本の価格も高くなり、その結果、国民の文化の公平な享受ができなくなるという事態が想定されるのでございます。  私たちは、戦後、西ドイツ法をモデルに再販制度を導入してきましたが、今回の議論の道程では、フランスの事例も教訓にしなければならないと思っております。  フランスは、一たん再販制度を廃止して書籍価格を書店が自由に決めることにしましたが、廉売競争が激化し、専門店や書店の倒産が相次ぎ、消費が減少したということでございます。このため、書籍定価法を制定して多様な書籍を扱う販売店を保護するなど、再販制度を復活させております。この新しい法の制定は、文化の衰退に危機感を抱いたフランス議会の英断であろうと私は思います。  著作物は普通の商品と異なるというのが国際社会の一般的な認識のように思いますが、日本においても、物質文明が生み出す商品と精神文化の所産としての著作物は違うがゆえに、著作物は著作権法の保護の対象となっているのだと私は受けとめております。この問題は、経済原理だけでは解決のつかない側面がございます。再販制度をめぐる今日の国民的な議論を踏まえまして、未来思考の文化的見地から結論を出していただきたいと切にお願い申し上げるわけでございます。  根來委員長の御決意を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。
  67. 根來泰周

    根來政府委員 先生の御意見は十分拝聴しましたが、これから十分検討いたしまして、でき得れば来年の三月までに何とか方向性を出したいと思っております。ただ、申し上げるまでもなく、これは、私はまだ中立てございますから、先生の御意見を拝聴したということでとどめさせていただきたいと思います。大変ありがとうございました。
  68. 中村鋭一

  69. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 私は、きょうは遺伝子組み換え食品の表示問題について引き続いて質問をしていきたいと思います。  改めて言うのも恐縮ですが、農林水産大臣が、二月に農林水産委員会で、私の質問に対して表示の検討を約束され、そして当委員会でも論議が繰り返されて、長官も、「基本的には消費者立場、食べる人の立場に立って、今言われたような線で検討するのが正しい方向だと思っております。」と答弁されておられるわけであります。  ところで、私はせんだって、植物バイテク・インフォメーション・センターの発行する植物バイテクニュース第九号を読ませていただきました。これは五月に発行されたもので、「遺伝子組み換え農作物の表示は可能か」という特集をしております。ここに「現段階で表示は不可能」というタイトルの文章が掲載されていたわけであります。これは、農林水産省の任田耕一食品油脂課長が大豆月報誌に書かれたものを転載した、こういうふうになっておるわけでありますが、きょうは食品油脂課長に来ていただいておりますが、確認をしておきたいと思います。そういうことですか。    〔委員長退席、青山(二)委員長代理着席〕
  70. 任田耕一

    任田説明員 食品油脂課長でございます。  御指摘の文章でございますが、大豆供給安定協会というところが発行しております大豆月報という雑誌がございます。これの本年一月の巻頭言に寄稿してほしいという依頼がございまして、それにこたえて、昨年の暮れに私自身が書いたものでございます。  ただ、タイトルは、そのときは新年号でございますから、「大豆が新しい年を迎える」こういうタイトルで書きました。
  71. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 この文章の中では、アメリカの大豆の生産、流通のプロセスを紹介して、そして「大豆、菜種トウモロコシ等バルクで流通し、しかも消費者の段階では従来のものと違いのないものは、表示の義務づけは不可能と考えている。」考えると、あなたの文章ではそういうふうに結論つけています。  消費者は、アメリカなどの輸出国の生産や流通が、遺伝子組み換え農産物もその他のものも区別されていないことはよく知っています。だから、知らないうちに食べさせられるのは困る、嫌だということでこの表示を求めているわけでありまして、生産、流通を通した選別可能なシステムづくりというものも含めて要求が出てきているわけであります。  農林水産大臣の答弁を受けて農林水産省は、食品表示問題懇談会遺伝子組換え食品部会で現在検討に入っているわけでありますが、こういう時期に、一方で農林水産省の課長が肩書をつけて、輸出国側、企業側に立って表示は不可能だと決めつける文章を、公に発行されている刊行物に発表するということは、一体どういうことなのでしょうか。農林水産大臣の御答弁や農林水産省の立場とは、全く反するものじゃないでしょうか。それとも、表示の義務づけは不可能だというのが農林水産省の立場なのか、明確にお答えをいただきたいわけです。     〔青山(二)委員長代理退席、委員長着席〕
  72. 任田耕一

    任田説明員 私が書きました意図でございますが、遺伝子組み換え食品への関心が非常に高まる中で、私なりにその知り得た知識をできるだけわかりやすく関係者にお伝えしたがったということでございます。  それで、農林水産省あるいは流通局の基本的な方針に反するのではないかということでございますが、これは、むしろこれからの議論一つのポイントを紹介したというふうに御理解いただきたいと思います。局の中でもいろいろな意見がございます。だからこそ、今回懇談会でいろいろ御議論いただくということでございます。
  73. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 肩書を外して、任田さんとしてそういう御発言をされることをとやかく言うわけじゃないんです。この時期に、懇談会までつくって、そして表示の検討をしようかというときに、あなたが肩書でそういうふうに発言をされるということは、これは省内での意見の違いということを大っぴらにするようなものじゃありませんか。  私は、百歩譲って、あなたが一月の時期に書かれたのを無断でこのニュースは掲載したのかな、転載したのかなというふうに思っていたんです。そんな開き直りはないですよ。随分乱暴ですね。肩書がなかったらいいです、何遍も言いますが、個人名ならいいです。もう一度おっしゃってください。
  74. 任田耕一

    任田説明員 おっしゃるとおり、これは、ことし五月に出されたものは、無断転載でございます。私に一言もお断りはございません。
  75. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 それならば、このニュースに勝手に無断で転載したところに対して、あなたは抗議をし、訂正を申し入れるべきです。
  76. 任田耕一

    任田説明員 全文掲載でございますし、出所も明らかになっておるので、私自身はそこまでやる意図はないのでございますが。
  77. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 そんなの納得できませんよ。大臣の御発言にも背くような内容、これは、時の流れで、私は百歩譲って、あなたが発言されたことをとやかく言うつもりはないんです。しかし、もう省内できちっとその流れができた中で五月号にわざわざ転載されるというのは極めて意図的だから、あなたは利用されたんだから、それに対してはっきりと物申すべきだということを申し上げているんです。
  78. 任田耕一

    任田説明員 御指摘の趣旨で考えたいと思います。
  79. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 それでは、ぜひあなたが抗議し、訂正されることを期待して、次の質問に移りたいと思います。  食品表示問題懇談会遺伝子組換え食品部会の第一回の会議の資料では、検討期間、いつまでに結論をまとめるのかという明示がありません。もちろん早急に表示してほしいというのが消費者の要求であることは明らかであります。  大豆だけで見ても、輸入量は、九五年で四百八十一万三千トンに及んでいます。輸出国での遺伝子組み換え農産物の作付面積は拡大しておりまして、アメリカ、モンサント社によれば、昨年二%だった遺伝子組み換え大豆の作付面積は、ことしは一〇%にふえる見通したと言っておりますし、もっとふえるよ、約一四%に当たる一千万エーカーが遺伝子組み換え大豆になるという見方も報道されております。  この間、次々に厚生省の認可がされているわけでありまして、表示の実施までに何年も何カ月もかかるということでは困るわけであります。その間に遺伝子組み換え食品は消費者の選択の余地なく食卓に上るわけでありますから、私は、この際、部会で中間報告を行いながら早急に方向性を示すというようなことで、農水省として期限を明らかにして取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  80. 村上秀徳

    ○村上説明員 この問題は非常に消費者の関心が高いということで、事務局としてもできるだけ早く取りまとめをいただきたいとは思っておりますが、ただ、この問題は大変難しい問題でございますので、その辺のどういう検討方向になるかということは、議論の行方が必ずしも推定できないというところでございます。事務局としては、年度ぐらいを一応めどとして取りまとめをいただければというふうに思っているところでございます。  それから、中間取りまとめということでございますけれども、中間取りまとめをするかどうかということは現時点では懇談会で決定されておりませんけれども、いずれにいたしましても、懇談会自身がお決めになることであろうというふうに考えております。
  81. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 農水省としては年度内にということは聞きましたけれども、それでは、農水省としては年度内にということを何らかの形で部会のメンバーにはもう意思表示をしていらっしゃるというふうに聞いていいでしょうか。ペーパーでなくても、意思表示ぐらいはしていらっしゃると聞いておいていいでしょうか。  それから、中間報告は基本的には懇談会で決めることでしょうが、そうであるならばなおさら、諮っていただいて、中間報告取りまとめということにならなくても、やはりみんなによくわかるように、国民によくわかるようにできるだけ情報をオープンにさせるということで、議事録の置いてある窓口にコピーを許すとかそういう措置を私はとっていただきたいわけです。
  82. 村上秀徳

    ○村上説明員 中間報告をするかどうかということにつきましては、先ほど申しましたように懇談会の御判断ということでございまして、今の段階でどうなるかということは決定されていないわけでございます。  取りまとめの時期につきましては、我々の希望といたしまして、第一回目の懇談会の席上でその旨口頭で申し上げたところでございます。  それから、議事の内容等につきましての公開の扱いにつきまして、第一回の懇談会で事務局から提案をさせていただきました。その場で御議論いただきました結果、公開することにより審議に著しい支障が出るとか特別の場合を除きまして会議は公開にするということ、それから議事録も公開するということで御了解をいただいたところでございます。  それから、議事録の公開につきましては、農林水産省の閲覧窓口において行うということにいたしておりまして、その際、コピーの配付もできることにしております。
  83. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 ありがとうございます。  最後になりますが、きのうも夕方のNHKテレビで、自主的な表示というのが出てきているということで幾つか紹介がされておりました。宮城県民生協、青森の食品メーカーも遺伝子組み換え大豆は使用しないという表示を始めているとか、きのうの紹介は、神奈川県などにあるユーコープというところを紹介していました。日本生協連も統一表示を検討するということで目下検討中だというふうに伝えられています。  こういうふうな自主的な表示の動きは今後広がっていくのではないかというふうに思いますが、このような自主的な表示に対して圧力をかけるような動きがあってはならないと思います。表示が制度化される前に、遺伝子組み換え食品が流通する中で、消費者の選択したいという要求に積極的にこたえようとするものであって、これは農林水産省としてはむしろ奨励すべきものではないかというふうに考えておりますが、この点について、農林水産省と経済企画庁長官の御意見もお伺いをしておきたいのであります。
  84. 村上秀徳

    ○村上説明員 お答えいたします。  きのうの番組の中でも紹介がございましたように、遺伝子組み換え農産物、外見からなかなか区別が難しいということで、表示をするためには生産から流通の各段階で区分をしなければいけないというふうなことで、かなり難しい問題がございます。  そういうことでございますので、生産、流通の各段階で明確に区分されているということがわかっているとか、それからそれを原料とした加工食品であるということが明確にわかっている場合にその旨を表示するかどうかというのは、それぞれの事業者判断の問題であろうというふうに思っております。  ただ、これを奨励するかどうかという問題でございます。この表示のあり方については、表示問題懇談会の方で御議論いただいておるわけでございまして、表示のルール、任意で表示する場合にも検証が可能であるかとか、それから消費者をミスリードしないか、そういう問題もございますので、一定の議論を経ないことには、コンセンサスを得た上で考えるべき問題ではないかというふうに考えているところでございます。
  85. 麻生太郎

    麻生国務大臣 基本的にはこの間申し上げたとおりなんですが、藤田先生、やはり日本の場合は、大豆が一番いい例なんだと思いますが、やたらしょうゆとか豆腐とか使っている例が、大豆の消費の絶対量が物すごく多いのと、それを仮に、うちは使っていませんと言って、それを証明できるか。使っていない、本当に使っていないんですね、いや、使っていませんと言うのをチェックできるかと言われると、これは技術的には物すごく難しいな、そう思います。では、うそをついていたということを証明できるかと言われると、取り締まる側の役所として、いや、あそこはそう言っていますというのだけを受けてチェックがなかなかできないところが難しいところなんじゃないのかな。  これは他省庁がやっておられることなんで、私ども差し挟んで難しいんじゃありませんかと言うつもりはありませんし、消費者の方にしてみれば、きのうのあれでも、たしか豆腐が百円を超えるんだと思いましたね。(藤田(ス)委員「百十円」と呼ぶ)百十円でしたか、何か高くなるという話だったので、十円ぐらい高くなってもいい方がいいというのであれば、それはそれなんで、これは消費者の選択にかかっている話だと思いますので、そこのところにまで立ち入るつもりはありません。  いずれにいたしましても、目下、五月二十六日だったか何か農林省で討議が始まったというところでありますので、その内容を見守ってまいりたいと思っております。
  86. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 私が申し上げたのは、業界の中ではその表示に対してやはり圧力があるんですよ。だから私は、行政側から、その自主的な表示、もちろん流通の過程での監視を前提にした責任のある表示、そういう立場で申し上げておりますが、少なくとも自主的な表示に対して行政としての圧力はかけないでおくべきだということで申し上げたんです。  一言だけ、そういうことはないということだけおっしゃってください。
  87. 中村鋭一

    中村委員長 質疑時間が終わっておりますから、手短にお願いします。
  88. 村上秀徳

    ○村上説明員 表示をしろ、するなというような指導はいたしておりません。
  89. 藤田スミ

    藤田(ス)委員 終わります。ありがとうございました。
  90. 中村鋭一

  91. 中川智子

    中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子です。  きょうは、藤田先生が迫力のある遺伝子組み換えのことをやってくださったので、私は、全く関係のない車検制度のことで運輸省の方に質問をさせていただきます。  私も四十二歳のときに一念発起、車の免許を取ったのですが、大変な苦労をして免許を取りました。そのときのいわゆる自動車学校での勉強の中に、ハンドルを持って運転する授業がとても長くて大変でしたが、整備というか、途中でパンクしたときに修理するという実習授業というのがちょっとあったのです。  大体十人ぐらいのグループで、パンクを直しているのを見て、この中でだれか一人代表の人がちょっとやってみてくださいと、ジャッキで上げて。みんなもう疲れ果てていますものですから、だれかやらないかなと思っていると、一人ちょっと気のよさそうな人が、じゃ私がということでやって、ではそれで終わりですというふうなことで、いわゆる整備に関しての実習というのは、自分自身は一度もせずに免許をいただくという形になっております。  一昨年の規制緩和に伴って、いわゆる自己責任ということでユーザー車検というふうに変わりました。道路運送車両法の一部を改正する法律というのが平成七年七月一日に施行されて、さまざまな制度改正がなされたわけなんですけれども、とても気になるのは、自己責任、規制緩和というのはある意味でとても大切だとは思っていますけれども自分自身がほとんどパンクの修理すらできない。そして車の整備をきっちりしなければいけないけれども、やはり車検なんていうのは維持費をなるべく安くしたいということで、安いところはないかと探しましたら、ほんの数分で、検査だけだったら千四百円というようなふうにできてしまうのが一方であり、そしてもう一方では、この間私が消費者のいろいろな集まりを地元でやったときにかなりこの意見が出たのですけれども、もう混乱してしまうと。  千四百円でどこかで検査してもらったらそれで車検が終わった、今まで二十万近くかかったのがそんなので終わってしまうのよね、やはり安い方がいいわよねというふうな話が沸騰しまして、いや、あれは整備はしていないんだ、検査だけなんだといっても、よくわけがわからないのですね。あれは保証書までついてくるし、そして車検も整備もセットらしいよと。すごく消費者の間で混乱しているのです。  その混乱を受けてぜひとも伺いたいのですけれども、いわゆる自動車ユーザーの自己責任の意識の向上への運輸省の取り組みというのが、規制緩和以降、自動車点検整備推進運動の実施ということと、もう一つはマイカー点検教室の実施というのがあるのですが、周りで余り見受けられないのですけれども、その実施状態と実績を伺わせてください。
  92. 久米正一

    ○久米説明員 お答えいたします。  私どもも、定期点検あるいは日常点検といった使用過程における点検整備の必要性につきましては、自動車の安全確保の上で大変重要であるというふうに認識しているところでございます。御指摘のとおり、道路運送車両法におきましても、ユーザーの義務ということで規定されているわけでございます。  自動車ユーザーが自主的に適切な保守管理を行うということのために、運輸省といたしましては、関係省庁の協力も得まして、自動車関係団体約二十団体とともに定期点検整備推進運動を実施しているところでございまして、保守管理の必要性のキャンペーンを行っているところでございます。  具体的には、自動車点検フェスティバル、これは昨年度は全国で約三百五十回開催しておりまして、約百万人が参加してございます。このほかテレビ、ラジオ、新聞、雑誌あるいはポスター、チラシ等による広報活動というものも行っているところでございます。  マイカー点検教室でございますけれども、関係の団体とも協力いたしまして実施しているところでございまして、点検整備に関する実技講習、こういったものを実施するとともに相談も受けているということでございまして、昨年度は全国で約六百六十回開催しておりまして、約三万八千人のユーザーがこれに参加しているところでございます。  また、最近の私どものユーザーへの情報提供活動の努力の一端といたしましては、ユーザーが自分の車のどの部分に整備を要するのかといったことが理解しやすいように、そういった情報を提供するために、自家用乗用車の、これは約十六万台ほどでございますが、これを調査分析いたしまして、その通称名別あるいは型式別の点検結果といったものも取りまとめまして、こういったものを本年五月末にも公表したところでございます。  私どもといたしましては、今後ともユーザーに対して、点検整備が適切に実施されますよう、必要な情報提供に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  93. 中川智子

    中川(智)委員 こういう例を引き合いに出したらよくないのかもわかりませんけれども、学校のPTAなんかでも、よくわかっている人はそういうものに積極的に参加する、そして、よくわかっていない人はそういうものにも余り参加しない。そういう一部の、いわゆるユーザー車検、安いものに流れていって事後の整備をきっちりやらない人たちの中に、やはり事故につながるというふうな懸念があるわけですね。  それで、自動車の今の全国での所有台数と、ユーザー車検をしている人たちの人数というのはわかりますか。数としては出ているはずですけれども教えてしただけますか。
  94. 久米正一

    ○久米説明員 ユーザー車検の件数でございますけれども、ユーザー車検というのは前検査あるいは前整備を問わないということで、ユーザー自身が国の検査場に直接持ってくる、整備事業者が持ってくるということじゃないという件数でございますけれども、これは平成七年七月から八年六月までの一年間ということでまいりますと、件数といたしましては百十万台ということになります。
  95. 中川智子

    中川(智)委員 知っていて聞いて申しわけなかったのですけれども規制緩和が行われる前より約二倍ですね。ユーザー車検というのは二倍近くになっています。  それと、整備不良でいわゆる高速道路上での事故の発生、その辺の増加というものを、運輸省としては、やはり多くなったな、全然変わらないなというような把握はございますでしょうか。規制緩和した後で整備不良で事故につながったというものの数、若干ふえているとか変わらずとか、そのあたりのお答えで結構です。
  96. 久米正一

    ○久米説明員 直接は私どもそういったことで調査はしてございませんが、警察庁の方でそういう事故統計は担当しているということで、私どもは、車の構造が原因でもって事故になったということにつきまして、最近増加の傾向は見られていないというふうに聞いております。
  97. 中川智子

    中川(智)委員 やはり、安易にユーザー車検に流れていって、それが事故に結びつくという懸念が、とても心配があるわけなんですね。  私も、息子が車の免許を取って、何かできたての彼女を乗っけてあちこち出かけていくのを見ますと、デートの費用にお金がかかって、きっちり車を整備しているのかなという心配があって、そういう若者たちの、まあ車好きの人は自分でできるのでしょうけれども、いわゆる維持費がかかり過ぎるところで、その辺にしわ寄せがいくということを心配しております。  ですから、その事故の割合ですとか、整備不良の大事故、それが原因による事故とかということの把握はまた警察庁の方にもお願いして、ぜひとも運輸省の方も、うちのことではないということじゃなくて、その辺との連動の中で調査はしていただきたいとお願いしておきますが、うなずいていただいたので、ありがとうございます。  もう時間があっという間に過ぎてしまいましたが、私は、やはりこの間さまざまな人たちと話したときに混乱しているのは、検査と整備が車検という言葉で一緒くたになっていて、整備をしていないのに検査だけで車検が終わったという誤解がこれを生んでいると思うんですね。ですから、検査と整備がセットされているものを初めて車検済みと呼ぶように指導するべきではないかと思うのが一点。  自己責任を、ユーザーの責任をきっちりとする場合は、この業者は何をしてくれるのか、そして業者も相手に対して何をしたかということをしっかりと知らせていかなければ自己責任も負えないと思うのですが、このような情報をきっちりとしているかということを運輸省にお伺いしたい。  この二点を簡潔にお願いいたします。
  98. 久米正一

    ○久米説明員 お答えいたします。  前回の制度改正におきましては、検査とそれから点検整備、これにつきましてははっきり分けて、それでもって、点検整備についてはユーザーの責任であるというところを明確にしているわけでございます。  そういった意味で、ユーザー自身が整備をするようにということで、先ほど申し上げましたような点検整備推進運動のほかに、車検証自身にも、検査と整備の違い、点検整備はユーザー自身でしっかりやってくださいといったような記載をしているところでございます。  また、それ以外にも、ユーザー車検が参ったときにはその検査時にパンフレット等を配り、あるいはまた前検査の車につきましてはユーザーにはがき等を出すなどして、いろいろとそういった点検整備の推進に今力を入れているところでございます。  それから、御指摘のように、いろいろと混乱があるということもあるわけで、どういう業者がどういうことができるのかといったところにつきまして、確かに今混乱している面もあるかと思います。安全上大事な部分につきましての整備につきましては、これは整備士ですとかあるいは設備、こういったものを有する整備事業者、事業として行う場合にはそういったところしかできないということになっているわけでございます。したがいまして、ユーザーがそういった整備をする場合にはそういった整備事業者のところで行わなければいけないということになるわけでございまして、そういった情報につきましても、点検整備の推進運動等、ユーザーに対する情報提供の一環として、これから私どもとしても努力してまいりたいというふうに考えております。
  99. 中村鋭一

    中村委員長 中川さん、時間です。
  100. 中川智子

    中川(智)委員 はい。やはり命にかかわることですので、ぜひともよろしくお願いします。  ありがとうございました。      ────◇─────
  101. 中村鋭一

    中村委員長 この際、小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。  遺伝子組換え食品表示問題等調査するため小委員十名よりなる遺伝子組換え食品表示問題等に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  102. 中村鋭一

    中村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  103. 中村鋭一

    中村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。  なお、小委員及び小委員長辞任の許可並びに補欠選任につきましては、委員長にあらかじめ御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  104. 中村鋭一

    中村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時十四分散会