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杉浦委員 自由民主党を代表させていただきまして、若干
質問をさせていただきます。
今
国会において
環境アセスメント法案が成立を見ることに相なりましたことは御高承のとおりでございます。
大臣初め
関係者、
皆様方の御
尽力のたまものでございますが、
環境行政の
前進にとりまして画期的な出来事であったと評価できると思います。そういう時期の
環境委員会にめぐり合わせ、そして、
自民党の中では
環境部会長を仰せつかった。余り役に立ちませんでしたが、そういう立場にならせていただいたことを本当にうれしく、光栄に存ずる次第であります。同僚の議員とともに、この点は次の世代に誇っていいのではないか、こう存じておる次第であります。改めまして、
環境庁長官初め
関係者の御
努力に心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。
環境行政全体にとりまして、今
国会のみならず、ことしはまことに時期を画する大事な年であるということは、当
委員会における
環境庁長官の御発言そのほかで再三言われておることでございます。近々、
国連の
環境特別総会が開催されるということに相なっております。そこで
総理大臣が、七分間と聞いておりますが、
演説をされる御予定と伺っております。それに向けて、近々、
地球環境問題閣僚会議も開催されると承っておるところでありますが、ぜひ、その
国連環境会議における
総理のいわば
所信表明演説におきまして、
日本の
環境問題への
取り組みについての積極的な姿勢をお示しいただきますように心から願っておるところであります。
それにおきましても、
環境庁長官は、
地球環境問題担当という役目も内閣の中でお持ちであるわけでありますので、
地球環境閣僚会議におきまして、十分に
総理にその旨を力説をいただきまして、
環境特別総会における
総理の
演説が、私ども
日本国民にとって、さすが
日本だ、こう言えるような立派な内容のものとなりますように御
尽力を賜りたいと存ずる次第であります。
年末には
COP3が開催されるということでもございます。きょうの
質疑は
一般質疑で、今
国会における
最後の
機会でございますが、改めまして、
COP3に向けて、
環境庁長官初め役所の
皆さん一同、私どもも
努力いたしますけれども、その成功に向けてさらなる御
尽力を賜りますように
お願いを申し上げる次第であります。
私に与えられた時間は四十五分でございまして、
環境行政全般についてお
伺いしなければならないということでございますので、ひとつ要領よく、短く、簡潔に御
答弁の方を
お願いいたしたいと思います。長々しい饒舌な
質問は避けるようにいたしたいと思います。
実は、先日、
オランダで開催されましたいわゆる
OBサミットに
日本代表として参加されました宮澤元
総理のお供をして出席した際に、ちょうどいい
機会でございましたので、ブラッセルにございます
EU本部の、いわば
ヨーロッパ連合の
環境省ともいうべきところも訪ねて、
担当局長そのほかの方から実情について伺ってまいりました。
オランダで開催されましたので、
オランダの
環境省にもお
伺いをいたしました。双方とも非常に積極的に取り組んでおられ、今度の
COP3でも、
EUとしては、二〇一〇年の
目標値、一九九〇年の単位でしたか、一五%
削減という
数値目標を提案してくるそうでありますが、その背景、根拠等々、いろいろとお
伺いしてまいったところでございます。その他、
環境庁御
推薦のいろいろな
プロジェクトも可能な限り見てまいったわけですが、それらの乏しい
知見を踏まえまして
質問をさせていただきたいと思います。
COP3は
最後にさせていただきたいと思いますが、それに入ります前に、まず、今世間で大変問題になっております
諌早湾の干拓問題についてお
伺いをさせていただきたいと思います。
この
干拓事業についてはさまざまな議論があります。
環境庁に対しましても、いろいろと批判の声のあることも聞こえてくるところでございます。私は、かねがね、
環境部会でも、この問題、
事業の当否は、これは
地元の問題であり、
農水省が
事業をやっておりますので、そちらの問題であって、我々
環境部会は、あの
事業による
環境への
影響に絞って考えていかなければいかぬ、特に、
調整池の
水質が一番の問題だろう。
生態系への
影響もございますが、
調整池の
水質が、いただいている
資料によりますと、徐々に
悪化しているように見られるところでありまして、これは大変懸念されるところでございます。
環境庁の話によりますと、
締め切り堤防の長さが七キロメートル、
面積、
調整池、
干潟を含む大きさは
かなり大きくて、諏訪湖の大きさに匹敵するぐらいの巨大な池が誕生しておるということであります。そのうち一部、つまり、
水面を一メーター下げた
関係上、
干潟の
かなりの部分がいわば干上がっておる。
面積比率は定かではありませんが、一割から二割
程度は下がっておる。行った方の話を聞きますと、海岸から見ますと、見渡す限り
干潟が干上がっているようにも見える、上から見れば一割とか二割ではあっても、そういうふうに聞くところであります。
干潟の
浄化作用が大変すばらしいものだということは、国際的に認められた
知見であります。
かなりの
面積の
干潟の
浄化作用がなくなった、そして
水面がともかく一メーター低下した。何千年にわたって築き上げられてきた
干潟、その
調整池の
水面の一メーターの低下というものがどういう
影響を及ぼすのかということも、いろいろ
専門家の話を聞きますと、人知のいまだ及びがたいところもあると漏れ聞いてもおります。
また、下水、
下水道を中へ入れる、
処理したものを中へ入れるということを
計画変更したわけでありますが、
環境庁が
指摘した
高度処理をしないまま
現状では流されておる、流し込まれておるということでありますから、巨大な池に対して流入する
下水道の量、一応
処理されておりますからとはいえ、
かなりの
影響があるだろうということも考えられるところであります。
今は梅雨どきで雨が多い。したがって、
調整池へ流れ込む水も多い。時々は
排水門を上げて中の水を引き潮のときに排水しておるというふうに聞いておりますが、これが、梅雨どきが終わりますと流れ込む水も減る、かんかん照りになる。そうなった場合に、
水質にどういう
変化があるか。もし万一、劇的な
変化が起こってアオコでも大量発生するということになりますと大変なことになるわけでありまして、
素人考えでありますけれども、
心配をしておるわけであります。
そういった
状況の中で、
環境庁には、
自民党としても、
調査を徹底的にやるように、
環境の
悪化、特に
水質の
悪化について細心の注意を払ってあらゆる手を打ってほしいという御要望もし、そのようにしていただいているところでありますけれども、
現状における
環境庁の基本的な考え方につきまして、まず
大臣から御
答弁を
お願いしたいと思います。