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1997-04-25 第140回国会 衆議院 環境委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
平成九年四月二十五日(金曜日) 午前十一時四十一分
開議
出席委員
委員長
佐藤謙一郎
君
理事
杉浦
正健君
理事
萩山
教嚴君
理事
村上誠一郎
君
理事
持永 和見君
理事
長内
順一
君
理事
田端
正広
君
理事
小林
守君
理事
藤木
洋子
君
大野
松茂君 河野 太郎君 桜井 郁三君 桜田 義孝君
鈴木
恒夫
君 砂田
圭佑
君 園田
修光
君
目片
信君
大野由利子
君
武山百合子
君 並木 正芳君 松崎 公昭君
山中
燁子君
桑原 豊君
秋葉
忠利
君
中西
績介
君
吉田
公一
君
出席国務大臣
国 務 大 臣 (
環境庁長官
)
石井
道子君
出席政府委員
環境政務次官
鈴木
恒夫
君
環境庁長官官房
長 岡田 康彦君
環境庁企画調整
局長 田中 健次君
委員外
の
出席者
環境委員会調査
室長 鳥越 善弘君 ――
―――――――――――
委員
の異動 四月二十五日
辞任
補欠選任
中村
鋭一
君
山中
樺子
君
土井たか子
君
秋葉
忠利
君
岩國
哲人
君
吉田
公一
君 同日
辞任
補欠選任
山中
燁子君
中村
鋭一
君
秋葉
忠利
君
中西
績介
君
吉田
公一
君
岩國
哲人
君 同日
辞任
補欠選任
中西
績介
君
土井たか子
君 ――
―――――――――――
四月二十五日
環境アセスメント法
の
制定等環境行政
の推進に 関する
陳情書外
四件 (第二五五号 ) は本
委員会
に参考送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した案件
環境影響評価法案
(
内閣提出
第七八号) ――――◇―――――
佐藤謙一郎
1
○
佐藤委員長
これより
会議
を開きます。
内閣提出
、
環境影響評価法案
を
議題
といたします。
本案
に対する質疑は、去る二十二日に既に終局いたしております。 この際、
本案
に対し、
田端正広
君外二名及び
藤木洋子
さんから、おのおの
修正案
が
提出
されております。 順次
趣旨
の
説明
を聴取いたします。
田端正広
君。
—————————————
環境影響評価法案
に対する
修正案
〔
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
田端正広
2
○
田端
委員
ただいま
議題
となりました
環境影響評価法案
に対する
修正案
につきまして、
新進党
、
民主党
及び
太陽党
を代表いたしまして、その
趣旨
を御
説明
申し上げます。
修正案
はお
手元
に配付してありますので、
案文
の朗読は省略させていただきますが、その主な
内容
は、第一に、第二種
事業
に係る
判定手続
において、
免許等
を行う者は、
都道府県知事
及び特別区の区長を含む
市町村長
に対し、
意見
を求めることができるものとすることであります。 第二に、
準備書
等に記載する
環境
の
保全
のための
措置
には、
当該措置
以外の
環境
の
保全
のための
措置
、つまり
複数案
についての
検討
の
状況
を含むものとすることであります。 第三に、
環境庁長官
が
意見
を述べるときは、
中央環境審議会
の
意見
を聞くことができるものとすることであります。 第四に、
条例
で定め得る
事項
として、
当該地方公共団体
における
公聴会
の
開催等
、
当該地方公共団体
における
手続
に関する
事項
を規定するものとすることであります。 第五に、
基本的事項
の公表について、
環境庁長官
は、
関係行政機関
の長の
意見
を聞くものとするとともに、
免許等
を行う者は、
環境庁長官
の
意見
を尊重しなければならないものとすることであります。 第六に、この
法律
の
施行
の
状況
についての
検討
時期を、
法施行
後五年に改めるものとすること等であります。 何とぞ
委員各位
の御
賛同
をお願いいたします。
佐藤謙一郎
3
○
佐藤委員長
次に、
藤木洋子
さん。
—————————————
環境影響評価法案
に対する
修正案
〔
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
藤木洋子
4
○
藤木
委員
私は、
日本共産党
を代表して、
議題
となっています
環境影響評価法案
に対する
修正案
の
趣旨
を
説明
いたします。
修正案
は既にお
手元
に配付されておりますので、詳細な
説明
は省かせていただきます。 その
内容
は、第一に、目的に、この
法律
が現在及び将来の
国民
の健康かつ安全で文化的な生活の
確保
に資すること及び
住民等
の
参加
を規定することで、
環境保全
の理念と
住民参加
の位置づけを明確にしたことです。 第二に、
政府
が、
上位計画
の
策定等
に関する
環境影響評価
や
環境影響評価
を適正に
実施
するための
委員会
の
設置等
について速やかに
検討
し、
戦略的環境アセスメント
の
実施
と公正な
第三者機関
の
設置
を講ずるものとしたことです。 第三に、
対象事業
を追加し、複合的、累積的な
環境影響
の
調査
や
複数案
の
検討
及び
評価
後の
調査等
を義務づけるなど、
環境影響評価
の
手続
を拡大強化したことです。 第四に、
環境庁長官
が
意見
を述べるときは、
中央環境審議会
の
意見
を聞き、その
環境庁長官
の
意見
を
免許等
を行う者が尊重しなければならないものとし、
第三者機関
の関与と
環境庁長官
の
役割
を強めたことです。 第五に、
地方公共団体
が
地域
の
実情
を踏まえ
条例
を定めることを妨げないものとし、
括弧書き
の「この
法律
の規定に反しないものに限る。」を削除することで、
地方公共団体
の
独自性
をより生かした
制度
が
実施
できるようにしたことです。 第六に、
発電所
に係る
環境影響評価
その他の
手続
に関する
特例措置
を削除することで、この
法律
による統一した
環境影響評価制度
をより鮮明にしたことです。 以上、
委員
の皆様の御
賛同
をお願いいたしまして、
趣旨説明
を終わります。
佐藤謙一郎
5
○
佐藤委員長
以上で
趣旨
の
説明
は終わりました。 ————◇—————
佐藤謙一郎
6
○
佐藤委員長
これより
原案
及び両
修正案
を一括して
討論
に付するのでありますが、
討論
の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出
、
環境影響評価法案
及びこれに対する両
修正案
について採決いたします。 まず、
藤木洋子
さん
提出
の
修正案
について採決いたします。 本
修正案
に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
佐藤謙一郎
7
○
佐藤委員長
起立少数
。よって、本
修正案
は否決されました。 次に、
田端正広
君外二名
提出
の
修正案
について採決いたします。 本
修正案
に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
佐藤謙一郎
8
○
佐藤委員長
起立少数
。よって、本
修正案
は否決されました。 次に、
原案
について採決いたします。
原案
に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
佐藤謙一郎
9
○
佐藤委員長
起立総員
。よって、
本案
は
原案
のとおり可決すべきものと決しました。
—————————————
佐藤謙一郎
10
○
佐藤委員長
次に、ただいま議決いたしました
本案
に対し、
杉浦正健
君、
長内順一
君、
小林守
君、
藤木洋子
さん、
秋葉忠利
君及び
吉田公一
君より、
附帯決議
を付すべしとの
動議
が
提出
されております。 まず、
提出者
から
趣旨
の
説明
を聴取いたします。
小林守
君。
小林守
11
○
小林
(守)
委員
私は、ただいま議決されました
環境影響評価法案
に対する
附帯決議案
につき、自由
民主党
、
新進党
、
民主党
、
日本共産党
、社会
民主党
・
市民連合
及び
太陽党
を代表いたしまして、その
趣旨
を御
説明
申し上げます。
案文
を朗読して
説明
にかえさせていただきます。
環境影響評価法案
に対する
附帯決議
(案)
政府
は、
本法
の
施行
に当たり、次の
事項
について適切な
措置
を講ずべきである。 一
環境影響評価
に関する
手続
が適切かつ円滑に行われ、
事業
の
実施
に際し
環境保全
について適正な
配慮
がなされるよう、本
委員会
での
論議等
を踏まえ、
事業者
、
地方公共団体
及び
国民
に対し、あらゆる手段、機会を通じて
本法
の
趣旨
の周知、
徹底
を図ること。 二 第二種
事業
に係る
判定
は、科学的かつ客観的な基準に基づき、法の
趣旨
を踏まえ、適切に行われるよう努めること。この場合、
地域
の特性を踏まえた
運用
が行われるよう、
都道府県知事
が
意見
を述べるに際して必要に応じ
市町村長
の
意見
を求めることができることなど法の
趣旨
の
徹底
に努めること。 三
準備書
及び
評価書
に
複数案
の
検討状況
、
実施
すべき
事後調査事項等
をわかりやすく記載されるようにすること。 また、
評価書
へ記載された
環境保全措置
、
事後調査措置
が
法律
に違反して実行されなかつた場合には適切な
措置
を講ずること。 四
事業者
が
実施
する
環境影響評価
の結果を的確に審査し、
制度
の
信頼性
を高めるため、
環境庁
における
審査体制
の充実・強化を図ること。 また、
環境庁長官
の
意見形成
に当たっては、
当該事業
について専門的な知識、
科学的知見等
を有する
学識経験者
及び
審議会等
を積極的に
活用
して
環境保全
に万全を期すとともに、その過程及び結果の
透明性
の
確保
に努めること。 五
免許等
を行う
者等
が
審査等
を行うに際しては、
環境庁長官
の
意見
を十分反映させること。 六
本法
による
環境影響評価
の実効ある
運用
を
確保
するためには、関連する
法律
の適正な
運用
と十分な
情報公開
が必要であることにかんがみ、
環境影響評価
のそれぞれの段階に係る
情報
の
公開
に努めること。 七
地方公共団体
において定着し、相応の効果をあげている
環境影響評価制度
の
運用
の実績を尊重し、
知事意見
の
形成
に際し
公聴会
や
審査会
の
活用
が可能であることなど法の
趣旨
を
徹底
し、
地方公共団体
の
意見
が十分に反映され、
地域
の
実情
に即した
環境影響評価
が行われるよう、
地方公共団体
との適正な
役割分担
による総合的な
環境影響評価制度
の
運用
に万全を期すこと。 八
環境庁長官
が定める
基本的事項
及び
主務省令
で定める
指針
については
国民
に理解されやすい
内容
となるように作成するとともに、
技術
の進展に即応して最新の
科学的知見
を踏まえた
環境影響評価
が
実施
されるよう、
基本的事項
及び
指針
を柔軟に見直していくこと。また、本
制度全般
に関して、その
実施状況
を見ながら、
法施行
後一〇年以内であっても、適宜適切に
制度
の改善を図ること。 九
上位計画
や
政策
における
環境配慮
を
徹底
するため、
戦略的環境影響評価
についての
調査
・研究を推進し、
国際的動向
や
我が国
での
現状
を踏まえて、
制度化
に向けて早急に具体的な
検討
を進めること。 十
環境影響評価
の適切かつ円滑な
実施
には、
技術手法
、過去の実例、
地域環境
の
現状
などの
情報
の
活用
が極めて重要であることにかんがみ、
電子媒体
の
活用等
、
環境影響評価
に関する
情報
の収集・整理・提供に努めること。 十一
我が国
の
事業者
が
海外
において
実施
する
事業
については、
環境基本法
及び
本法
の
趣旨
を尊重しつつ適切な
環境配慮
がなされるよう指導するとともに、
政府開発援助
に係る
事業
など
海外
における
事業
についても、
国際協力事業団等
が策定したガイドラインに沿ってなお一層的確な
環境影響評価
を
実施
し、適正な
環境配慮
がなされるように努めること。 十二 本
決議事項
及び本
委員会
での
論議
を十分踏まえて、政令、
省令
及び
基本的事項
を制定すること。 十三
地球温暖化
の
防止
に関し、西暦二〇〇〇年以降に
先進国
が講ずべき
政策等
について
国際合意
を目指す
地球温暖化防止京都会議
(
気候変動枠組条約
第三回
締約国会議
)が実質的な成果を収めるよう、
政府
は、国内での取組及び
国際合意形成
に最大限努めること。以上であります。 何とぞ
委員各位
の御
賛同
をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
佐藤謙一郎
12
○
佐藤委員長
以上で
趣旨
の
説明
は終わりました。 採決いたします。 本
動議
に
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
佐藤謙一郎
13
○
佐藤委員長
起立総員
。よって、本
動議
のとおり
附帯決議
を付することに決しました。 この際、ただいま議決いたしました
附帯決議
につきまして、
政府
から発言を求められておりますので、これを許します。
石井環境庁長官
。
石井道子
14
○
石井国務大臣
ただいま御
決議
をいただきました
附帯決議
につきましては、その御
趣旨
を十分尊重いたしまして、努力いたす所存でございます。
—————————————
佐藤謙一郎
15
○
佐藤委員長
お諮りいたします。 ただいま議決いたしました
法律案
に関する
委員会報告書
の作成につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
佐藤謙一郎
16
○
佐藤委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
—————————————
〔
報告書
は附録に
掲載
〕
—————————————
佐藤謙一郎
17
○
佐藤委員長
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会 ————◇—————