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田中(眞)
委員 自由民主党の
田中眞紀子でございます。
本日は、
科学技術委員の
先生方の御好意によりまして、私も
質問の
機会を与えていただきましたことに対しまして感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
私は、
平成七年八月九日に
科技庁長官を退任いたしましたときに、
科技庁の職員の
皆様に対してこのように申し上げたことを記憶しております。一年以上にわたって
科学技術委員会で
答弁をさせていただいて随分勉強いたしましたけれども、今度は立場が変わって、
科学技術委員会で
質問をさせていただきたいということをお話し申し上げました。きょうがちょうどその日になりました。偶然
エープリルフールでございますけれども、
大臣ほか
皆様のお答えが、
エープリルフールであったかなと後でもって私がほぞをかんだり、あるいは
国民の皆さんががっかりすることがないように、ぜひエープリルクレバーな名
答弁を御期待したいというふうに思います。
それでまず、
科学技術といえば、
宇宙開発なんかの
メガサイエンスはもちろんでございますけれども、アポジエンジンの故障できく六号が
失敗いたしましたり、あるいは最近もHYFLEXの
回収不能等いろいろございましたけれども、
技術が
進歩していく上にはある程度の
失敗というふうなことは避けて通れないことではないかというふうに思っております。その
失敗から多くのことを学んで、そして新しい
開発、
進歩につなげていくんだということが基本だろうかというふうに思っております。
ですが、
原子力政策というものは、これは違うのではないでしょうか。これは
プルトニウムという大変危険な物質を扱っておりますし、
核燃料リサイクルということは国策として国がやっていることでございますから、
日本が安定的に
エネルギーを供給するということのために国を挙げてやっているわけでございますから、
国民の理解をもちろん得なければならないわけでございます。小さな
ミスも
失敗も許されない、常に
関係者が
大変アラートな
状態でいなければならないというところがほかの分野と違うところであろうというふうに
考えます。
そこで、このたびの
東海村での
動燃の
事故でございますけれども、私も
平成七年の六月に
視察をさせていただきまして、再
処理工場はもちろんのこと、
プルトニウムの
燃料第三
開発室等、二時間にわたってよく見せていただきまして、いろいろな思いがございます。
そこで、この
事件が発生してからきようでちょうど三週間になろうかと思いますが、かなりの時間が経過したというふうな認識を私はしております。
原因解明についてはいろいろ鋭意努力をなさっていると思いますし、
池田安全局長が、先週土曜日でございますか、現地に行かれて御
視察をなさったということを伺っております。その結果も若干伺っておりますけれども、
原因究明それから
情報の
公開、これは当然なことでございますけれども、こういうことに時間がかかり過ぎていると思うのです。私は、
二つのポイントでもって、
原因について今の
段階でどのぐらい認識しておられるか伺ってみたいと思います。
その
一つは、
スプリンクラーのことでございますけれども、この
スプリンクラー、弁の動かし方が
手動であって、
操作上大変難しいものであるということを言われておりますけれども、やはりそれを動かすのは
人間でございますし、
危機という万一のことを常に
想定して準備をしていれば、
操作が困難であっても、そういうふうな
ミスが起こるのだろうかということを感じます。どうしてもそれが難しいものであったならば、
自動のものに取りかえておくとかそういうこともあったのではないか。
二つ目は
アスファルト固化の問題でございますが、これも
安全局長から伺ってはおりますけれども、なぜ
アスファルトで
固化しているかということは、これは容積が非常に小さくできるから軽便であるということを教えていただきました。ですが、高
レベルのものはもちろん
ガラス固化で、御案内のとおりですけれども、ほかにもコンクリートとかいろいろな
固化剤を使ってやる
方法があるそうですけれども、それがどうして、
アスファルトというのはガスが出て燃えることが往々にしてあるということを知っていながら、
アスファルトにしなければならない
必然性が本当にあったのか。
この二点について、私は人為的な
ミスが結構あったのではないかなということを思いますので、今の
段階でおわかりになっている範囲でお答えいただければと思います。
動燃でも
安全局長でもいずれでも結構ですが、手短にお願いいたします。