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吉井委員 いろいろお聞かせいただいたのですけれ
ども、結局、当時はまだ技術基準もないときで、指針だけの時代なんですね。
それで、
委員長さんには悪いけれ
ども、この間も科学の
委員会で「
もんじゅ」の例でやりました。ナトリウムが漏れたときの温度にしたって、出てきたものと再現実験で随分違ったのですね。しかし、安全
委員会が大丈夫だと言ったら、それで地域の人も職場の人も物が言えなくなっちゃう、もうお墨つきをもらっていることになりますから。だから、安全
委員会の責任というのは非常に重いわけです。
そういう中で、アスファルト固化
施設については、実は当時としてはきちんとした
事故未然防止のための検討やそれらがされていないわけですから、そういう点で私は、やはり今、安全
委員会というものが、本当にこういう
体制をちゃんとそろえてもらわないと仕事できないのだということであれば、
委員長の方からそれをおっしゃってもらうことが大事だと思うのです。今の
ような
状況では、人その他の
体制ではできないということを、これは言っておかなきゃならぬと思うのです。
それで最後に、こういう中で、今
動燃は、いろいろくるくる話が変わるということで目が向いております。総理も、
動燃とは一体どんな会社かという発言もありました。しかし、一番の問題というのは、この
動燃の
理事長、副
理事長、監事の皆さん、これは総理が任命しているわけですよね。そして国の管理のもとにあるわけですよ、法律上は。しかも、見てみますと、
理事長、副
理事長は、プロパーの方一人を除いてみんな、電力会社十一人とか、原発・
核燃メーカーが三人、そして通産、
科学技術庁の天下りの方が三人と、政府が任命してきたわけなんです。
これまでの
動燃の予算は約三兆円になりますが、この
動燃に使った三兆の国費が、
動燃をトンネルにして原発メーカーなどの技術開発に回され、その成果物については企業の財産権保護だということで、何度も私たちは
公開を求めましたけれ
ども、例えば「
もんじゅ」について、三万ページの中で一万ページが真っ白けで出てくる。一体そういうことでいいのかということを
国民の皆さんが言っているときに、しかし原発推進が国の政策だということでもって、そして安全
委員会がお墨つきをくれているんだということでもって、どんどん批判拒否の体質で進んでいく、そういうふうな秘密主義が増勢されてくる。
私は、こういう中で今回の問題が出てきているわけですから、大臣、やはりこれは、何か今
動燃が批判にさらされているから、
動燃に皆任せておいて自分はタコつぼに引っ込んでおったらいいというものじゃないと思うのですね。どうも
科学技術庁を見ているとそういう感じがして仕方がないのだけれ
ども。政府がこれまで、管理監督の責任が法律上にもきちっとあるのにそれをやっていないということについて、根本に立ち返って、大臣として今日の
動燃のあり方について、これは政府の責任だと深刻な反省を持っていただくとともに、少なくとも
原子力安全委員会については、この前も提起しましたが、必要なスタッフをそろえた第三者機関でもって安全審査がきちっと行えるものにしないと、チェック・アンド・バランスの機能を果たすところは
日本にはどこにもない、こういうことになると思うのです。そのままでは繰り返しますよ、これを。だから、その点について、最後に大臣の見解というものを聞いておきたいと思います。