○
稲垣国務大臣 今嘉数議員から御
指摘されたように、
沖縄の
振興開発においては、もう既に本土
復帰してから三次にわたっての
振興開発
計画も各般の施策を実施してきたところでございますが、時代の変遷に従ってハードを中心とした時代からソフト面を重要視したというような、確かに御
指摘にあるように時代の変遷もございますし、それからまた、御
指摘のあった三つの機関、それぞれこれからどうこれを生かしていくかということでありますが、その結果、
施設整備の面では本土との格差は次第に縮小されておるのは事実でございますし、
沖縄の
経済社会全体として着実に発展してきておるのは議員御承知のとおりでございます。
しかし、今御
指摘があったとおり、
生活や
産業基盤の面で、これからなお一層
整備を要するものが多く見られる。あるいは、
産業の
振興や雇用の問題など、解決していかなければならぬ問題はも
ちろんあるわけでございまして、こういった面で、開発庁としては引き続いて、まず第三次の
沖縄振興開発
計画に基づく諸
事業の推進に努めてまいりたいということが一つでございますし、また、御承知のとおり、昨年の
沖縄問題の内閣
総理大臣談話に基づきまして、
空港、港湾等の
社会資本や観光関連
施設の
整備をさらに積極的に進めていく、そして、
自由貿易地域の拡充等によります
産業や貿易の
振興について一層検討を進めていこうということでございますが、先ほど御
指摘のありましたとおり、
沖縄政策協議会に設置された十のすべての
プロジェクトチームに積極的に加わりまして、関係の省庁あるいはまた
沖縄県と連絡をとりながら、自立
経済をしっかりと打ち立てられるように、また、雇用が十二分に
確保されるように、特に若年の雇用ということが非常に問題でありますので、新たに卒業される人たちが県内に職を求めるのがほとんどでございますので、そのためには、自立
経済を目指した
産業の基盤を強化して新たな
事業も起こしていかなければならぬ、こういうこともございます。
そういった面で、
県民の
生活の
向上に資していきたい、
我が国の
経済社会の発展にさらに寄与する
地域として
整備されるように
沖縄の
振興開発に全力を傾注してまいる所存でございますが、先ほど
指摘のありましたとおり、昨年出されました
沖縄米軍基地所在市町村懇談会の提言についても、私
どもとしては真剣に検討し、その
地域のために最大限の
努力を傾注していかなければならぬということでございます。
例の、昨年
皆さんたちから強い
要望があり、唯一の
産業と言ってはあれかもしれませんが、泡盛業界が伝統ある地場
産業である、これをぜひ育成していただきたい、こういう陳情も私
ども随分受けておるわけでありますが、そのときに当たりまして、今回の税の改正等の問題、酒税の大幅引き上げが予定されておる。ほとんどの製造業者は中小零細企業でありますし、経営基盤が非常に脆弱なものでありますので、そうした業界の現状、また、それを取り巻く
環境にかんがみまして、
復帰特別措置の延長を
お願いしておるところでございます。
政府がとり得る措置としては、しょうちゅう乙類業の対策基金の泡盛業界への活用や、先ほど御
指摘のありました原料米の価格引き下げ、これもまた質という問題もあるわけでありますので、現地できちっと、泡盛に向くような、そういった質のお米の
確保というものも必要であろうと私は思うし、さらに創意工夫をして、かつて清酒業界が悩んでおりましたときに、新たな展開というようなことでいろいろな工夫をして
努力をされておるということも伺っておるわけでございますので、
沖縄開発庁といたしましても、泡盛業界の活性化のために、特に自助
努力を図っていただく、そのことによって
合理化を一層進めていただくということが必要ではないのかと思うわけでございまして、私も議員と全く同感でありまして、この業界が何とか立ち行くように全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
私もいろいろお伺いしまして、何か清酒における吟醸酒のような、ああいうような方法でもないのかといろいろ聞いておりましたが、なかなかそれも難しい。貯蔵の期間に長い間かかる。古酒になればなるほど値打ちが高まるということでありますと、貯蔵に要する費用とかそういった面も
考えていかなければいかぬだろう、こんなふうにも思うわけでございますので、これから一層全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。