○木本
政府委員 まず、FAZとハブとの
関係でございます。御案内のとおり、FAZの指定は輸入の促進と対内投資事業の円滑化のために、神戸港とか、その他
地方の港湾もありますけれ
ども、そういった国際貿易港湾を初めとする空港とか港湾の地域を指定いたしまして、税の優遇等によります民間事業者等の活動を支援する、こういった趣旨のものでございます。
それで、
先生も御
指摘をされましたけれ
ども、港湾では既に十六地域が指定されておりまして、その中には、神戸等のいわゆる国際ハブ港湾として機能していく港、それから新潟とか松山とかの中核港湾だとか、その他の国際貿易港として機能を果たしていく港が指定を受けております。
国際ハブ港湾というのは、御案内のとおり、いわゆる欧米等の国際定期コンテナ航路を
中心といたしまして
世界の諸国との港を結ぶ、そういうネットワークの
中心となる、基幹的な
我が国を代表する港でございます。
その他の
地方の港というのは、特に
日本の貿易構造は従来どちらかといえば北米とかヨーロッパ
中心でございましたけれ
ども、最近はアジアの経済成長によりまして、アジア、特に東アジアと
日本を結ぶ貿易量亡いうのが非常に多くなってきております。それは、従来の横浜、神戸を経由する一のではなくて、
地方の拠点的な港と中国とか台湾、韓国、
シンガポールとか香港等を結ぶネットワーク、国際定期コンテナ航路の就航がどんどん出現してきております。
そういった
状況を受けまして、それぞれの地域では、従来の神戸、横浜を経由したのではやはり物流コストが高くなるものですから、それぞれの近間の港を経由して、そういうアジア地域との交易、貿易を活発化させていこうという動きが出てまいりました。ちょうどFAZのそういう動きと軌を
一つにしまして、FAZの指定を受けてそれぞれの地域の経済の発展を図っていこう、あるいはそれぞれの経済活動、企業活動の物流コストの削減を図っていこう、こういった動きが出てまいったものですから、それぞれの地域がFAZの指定を受けられてきておるということで、港湾につきましては、やはりそういった地域の動きというものを、ある程度港湾物流の面から支えていく必要があるものですから、それぞれの地域で所要の、ニーズに合った施設をつくっていく、こういう
考え方をいたしております。先ほど言いましたハブ港湾の
考え方と、
地方圏におけるFAZ指定の港の
整備というのは、それぞれの地域のニーズに合った
整備をしていくという
考え方をいたしておるわけでございます。
それから二番目の財政改革
会議、きのう閣議決定もされましたけれ
ども、公共投資全体で来年度七%削減、七%以上ですか、そういった数字が出ております。
御案内のとおり、来年度の予算編成に向けた大きな方針が決定されたわけですから、この方針に
基づきまして、私
ども、来年度の予算要求の内容をこれから検討を進めてまいりたい、こういうふうに
考えております。
具体的には、今
お話しいたしました中枢・中核港湾というよりハブ港湾、御案内のとおり非常に諸外国の港湾、大水深コンテナターミナルに立ちおくれている
状況にございますから、これを何とか早く、国際競争力を確保する上からも、財政改革
会議でも言われております物流の効率化に資する、そういった対策のためにも最も重点的、優先的に投資をしていきたいと
考えております。一方、生活
関連にも絡むわけですが、廃棄物の海面処分場の
整備も大変立ちおくれている
状況でございますので、国際物流それから廃棄物海面処分場といったものを優先、重点的に投資をしていく、そういった内容で予算要求を
取りまとめていきたい、こういうふうに
考えていることでございます。
一方、公共工事のコストの削減だとか既存ストックの有効活用あるいは
各省の枠を超えた
連携事業、こういったことも十分踏まえながら効率的、効果的な港湾
整備に努めてまいりたい、こういうふうに
考えておるところでございます。