○
古賀(一)
委員 今、
地元での動きの話がございました。これまでの
地方空港等々、確かに
地元のコンセンサス、用地の特定あるいは
地元の熱意、こういうものは確かに必須の
条件であったと思うのですね。
ただ、この問題の
本質は、
国際社会の中で
空洞化が懸念される、
経済も雇用も、あるいは場合によっては、
上海の浦東のあの巨大なる
ビジネス群が
ハブ空港つきであと数年したらオープンするわけです。そのときに、
東京の
金融機能だって私は怪しいと思うのですよね。本当に危惧をいたしております。まさにそういう問題でございまして、この
国際ハブ空港という問題の
本質からいうならば、今
お話が出ました、
地域でいろいろ議論していることを待ちます、注意深く見守るという話がありましたけれ
ども、注意深く見守って、それがいつまでもらちが明かないのなら、では、
ハブ空港論というのはストップしたままなのか。私は、これはおかしいと思うのですね。
私は、ここで強く強く申し上げたいんですが、
具体的な
提言で、実際の
土量まで、あるいは
埋め立てコストまで、九百億足らずというふうにあえて私は申し上げて
提言をしたわけでございます。
冒頭申し上げましたような事柄の
本質からいって、ぜひ試算をしていただきたいと思うのですね。僕はやるべきだと思うのですよ。国会で私が申し上げ、
歴代大臣お二人が貴重な御
意見あるいは有益な御
意見ということで、私は
空港政策の
進展に、場合によっては大いに役立つ
提言をしたわけでありますから、では、
具体的に水深が何メーターあって、予想される
土量が幾らで、
皆さんのプロの力、コンピューターの力で、これの
地域なら大体
コストが何ぼでできるというのを、ぜひ試算していただきたいと思うのですね。
検討するというのは、そういう意味だろうと思うのです。
私は、別に追及するために言っておるわけではなくて、私の
地元の
利益誘導で言っているわけでもございません。恐らく、二年後に
上海が
開港、三年後に
韓国の新
メトロポリタン空港が
開港、その二年後には
ワールドカップということになるのですね。そして、最後に
質問したいと思うのですが、その三年後ぐらいには、場合によってはマッハ二から二・五のSSTが
世界に就航するわけです。そうしたときに、現在の段階で
韓国と
日本の
都市空港は、
韓国は
大韓航空ほか二十
路線を持っているわけですよ。
地方空港まで
韓国の
エアラインが
路線を開いている。
日本は六つしかない。
採算性が合わないからです。
空港が
開港したら恐らく
日本の新聞も書き立てるでありましょう。そして、
ワールドカップ直前になれば、ほとんどの
日本人が
韓国の
エアラインで、
完成した直後の新
メトロポリタン空港、
ワールドカップを見に行く、そしてまた、
韓国の人も
韓国の
エアラインで
日本の
都市に
ワールドカップを観戦に来る。そのときに、
上海ももう既にできておる。
日本の
ハブ空港はどうなっているのだと、私は必ず問われると思うのですね。それを私は今予想しているわけでございます。
財政難もわかります。確かに大変な問題でありますが、だからこそ、早くできる
空港というものを、国のリーダーシップでいち早く見つける、それがいわゆる
都市圏人口の面で、
背後人口の面で、あるいはニーズの面で問題があるかということを、そこで
検討されればいいのではないか、私はこう思うのです。
それで、もう時間も短くなってきたので、もう一点の論点をぜひ強く申し上げたいのですが、
大都市圏を
中心にという
くだりが
航空審にもにじみ出ておりましたし、今も
大臣及び
局長の方からの
答弁でございました。果たしてそうなんだろうかと私は思っております。
実は、この八月に、例えばの話でありますが、
中国で文化的なシンポジウムをやるということでこの前
会議をやったのですが、北海道の人が
中国に何十人で行く。私は申し上げました。
皆さん、
成田に行かない方がいいよ、
福岡-札幌便で
福岡空港に来たら
距離のロスはゼロですよ。それは
東京に行って混雑した
地域へ行って、もちろん、
札幌と
成田は
路線はあるのでしょうね、幸いにも
福岡はあるのですが、
成田はほとんどの
地方都市との
路線はないわけです。だから、典型的な例を言えば、
地方都市と
成田の
路線がなければ、羽田におりてぐるっと回って、お金をかけて
成田に行って、場合によっては一泊を強いられて
中国に行く、
東南アジアに行く、こういうパターンなんですね。
東南アジアあるいは
中国に対する限り、南西の
九州におきますところの
国際空港というのは、ほとんどの
地域から客を寄せられる
空港なんです。だから、
都市圏の
背後人口が多い、少ないというのは、私は二の次だと思うのです。
現に
韓国だって、先ほど言いましたように、ああいう
路線を敷いているのは、別に
韓国の
仁川近辺の
都市圏人口であそこにつくったわけではないのです。
国家戦略として、結局、
日本から二十の
都市と
エアラインを結んで、
大韓航空なり
韓国の
エアラインでソウルに来てもらって、欧米に行ってもらおうではないかという
戦略そのものなんです。だから、私は、
大都市圏というものにこだわるのは
視野が狭いと思うのですけれ
ども、この点にこだわっておられることに私はずっと疑念を持っております。この点について、もう時間がございませんが、ひとつ御
意見を賜りたいと
思います。