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堀内委員 おっしゃるとおりなんですね。支払いの金利、年金の差額にしても、これは積み立ての金利を計算していますから、これは同じなんです。ということになると、十三兆三千億円が出てきてしまったから、その分で赤字がふえてしまったということなんですね。これは、六十二年の
スキームに金利という言葉が入ってないのですよ。金を借りていっているとしたら、その金利というものを全く
考えてないというのは、これは
最初の
スキーム自体おかしいのですね。私はそう思うのが
一つ。
と同時に、
清算事業団というのは、民間で
考えたら赤字倒産会社を清算するのと同じ会社なんですよ。
国鉄だからといって生き返らせて向こうへ出して、残りを清算しているのですから、これも民間でいったら赤字の倒産会社。この赤字の倒産会社というものは、何しろ経常
収支がないのですから、
収入、インカムがないのですから、ということは、あとは所有するところの土地、資産というものを
売却して、そして借り入れを返済して、完了したらおしまいという事業団なんですね。
ですから、本来、普通の
日本の民間の清算会社に対して
考える場合だったら、銀行はまず金利の減免ということを必ずやってくれるのですよ。そこから清算会社というのは始まるので、金利をどんどんいただいていて清算するなんという会社は、役所は別にして、民間で
考えたらそんな常識はないですよ。今、各地でいろいろなバブルの後の問題が出てきていますけれ
ども、そういうところの立て直し、清算をするときには一番先に金利の減免、さらに言うならば、貸付金の免除までやっているところもあるのですよ。
これを
考えてまいりますと、十三兆三千億円がもし免除されていたとするならば、当時の二十五兆五千億から十三兆八千億を引いて、さらに、さっき
国鉄清算事業団の人が、一生懸命、粒々辛苦して集金をしたというか金を集めた、その金額が九兆五千億ですから、それを引きますと、残りはわずかに二兆二千億なんです。あと二兆二千億清算する。持っている
株式と土地を売ればそのぐらいになりますけれ
ども、きれいに清算できたはずのものなんです。それが、金利をずっと取っていた。
清算事業団からそれこそ苛斂誅求に金利を取り立てたところが、どこか知りませんが、これがあったわけです。
そこで、九
年度首というか、ことしの四月一日における借入金利というものはどういうものかというふうに眺めて調べさせていただい光のです。そうしましたら、一番高いのは
昭和四十九
年度から三十年間で長期借り入れしていた八・七%ですね。七%以上が二・三兆円です。六%から七%が二・一兆円、五%から六%が三・八兆円、四%から五%が五・一兆円、三%以下はこれからいけぼまあ勘弁するとしましても、四%、五%以上の金利を
清算事業団から取っているというのは、ちょっとこれは常識で
考えられませんね。有利子の借入金十八兆四千億の七四%が今の四%以上の金利を取っているのですね。もちろん、国は無利子貸付の五兆円をしておりますから、国は非常に協力をしていただいているということだと思うのです。
これを
考えますと、この
内容をさらにどこが何だというふうに眺めてみますと、財投資金が
債務残高十五兆五千億ですね。民間借り入れが二兆七千億。この財投資金の借り入れの十五兆五千億は、
平均利率五・三五%というのです。構成比率が六五%ですね。その中に三十年物の五十年に借りたのがずっと八%でつながっている。民間では、高い金利で借りたものはみんな借りかえするのですよ。これは借りかえするといっても借りかえさせてくれないのだと思いますけれ
ども、みんな、
最初に決めたからそれで最後まで三十年間やらなければならぬなんと思っている民間の人はいないはずなんです。民間からの借り入れの二・七兆円は金利が二・四四%ですね。
ですから、金利というものを
考えたときに、
清算事業団というのは最後にツケは
国民に回ることになっているのです。
最初の
スキームでも、十三・何兆円は
国民の
負担に
お願いするということが書いてある。ということは、この財投資金で、全部で十三兆か、この金をどんどん吸い取ってしまうということは、民間にどんどん
負担をさせるために
清算事業団の金をずんずん財投に吸い上げているということになるのですよ。私の感じでは、そう思います。これはやはり問題ですね。
さっきも申し上げたように、
政府の財投が
国鉄清算事業団が粒々辛苦して集金した金を吸い上げて、当初以上に悪い
状態にしてしまった、これは間違いない事実だと思います。ですから、
国民の
負担をふやして
国民にツケを回しているというような、こんなわけのわからぬ話と言ったらちょっとあれですが、これは後、
国民に最後の清算を
お願いします、
負担を
お願いしますといったときに通るかどうか、私はちょっと問題だと思うのです。
大臣、どういうふうにお思いになりますか。