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猪熊重二君 だから、今あなたが答えたとおりなんです。信用を失墜するような行為をするなというような抽象的な一般的な
規定だからほとんど効果がないんです。そんな抽象
規定だから、あなたが言っている中で、ひどくなれば収賄です、しかしそこまでいかないのもありますと。では、どの辺がどうなんだ、
国民の信用を失墜するのせぬのというのをだれが判断するんです。
私がこの問題に関して一番
最初に
質問したのは平成三年十二月十七日の
決算委員会です。当時の大蔵省証券局が証券業界と会食し、しかもそれは全部ホテルで、証券業界の費用持ちだと。月にならして四・八回。四・八回というと週に一回以上なんです。これを一年間続けているんです、週に一回以上をですよ。それが、局長が出ていくのもあれば、課長が出ていくのもあれば、何とか部長が出ていくのもあれば、向こうから来るのも、証券業協会の会長が出てくるのもあれば、四大証券の社長が来るのも、副社長だの、株式本部長だ何だかんだたわ言を言って、週に一回以上証券局の人間がホテルで、しかも
勤務時間であるべき昼前からお昼を挟んで二時間も三時間も話をしている、あるいは仕事が終わった後の夜、会食しているんです。
こんなもの一つ一つを、あなたが言うように、
国民の目から見て
公務員としての信用を失墜するのはどれかなあれかななんてことを言っている暇はないんだ。すべての業者との会食をやめろということを決めたらいいじゃないですか。それを決めれば、
国民の信用を失墜するとかしないとか、少しひどくなったら収賄だとか、そんなところは考える余地はないんです。昼間の
勤務時間であれ
勤務時間後であれ、業者との飲食を一切するなと。
どうしてもする必要があったら、こうこうこうだということで上司の許可を得よ、許可を得てその
内容を報告せいと。その報告した文書をきちんと各省庁でとっておいて
国民の目にさらせ、情報公開せよと。
国民の目にさらされても私は恥ずかしくないだけのことをやっているんだ、だから帝国ホテルで三万円だか五万円の会食したんだと。
国民の前に開き直れるような情報公開したらどうだと。
これは私は怒っているわけじゃないんだ。もう前から同じことを何回言ったって、全然うんでもなきゃすんでもない。そして、今回だって相変わらずそうでしょう、通産省はだれとだれがいっどうやって飯を食ったか食わないか本人に聞いてみなきやわからぬと。もう結論が出たか出ないか知らぬけれ
ども、そんなばかな話がありますか。
世の中で、例えば
総務庁長官にしろ
防衛庁長官にしろ、人と飯を食うときに相手の費用持ちで飯を食うというのは何か関係があるからです。関係がなくてだれも私になんか飯くれる人はいやせぬ。要するに、一切合財飲食をやめろということを
法律で決めるべきだ。こんな通達だとか
綱紀粛正の次官会議だとか、そんなものじゃだめだ。十年河清を待つに等しい。
利益供与も同じです。もうリクルートのときから始まっているんです。株の有利な取得をするとか、低利の金融を受けるとか、住居だとか車だとか物品の無償供与を受けるとか、ゴルフだとか海外旅行等に無料接待を受けるとか、目に余る
国民に対する反逆行為をしている。こういう問題は一切やるなという規範を定立したらどうなんですか。
何か自分の演説みたいになって申しわけないが、
質問しなきゃいかぬけれ
ども時間がないもの
だから申しわけないんですが、私が言いたいのは、こういう具体的な規範を定立すれば
公務員自身の行動の指針になるんです。
公務員がわざわざそこへ落ち込んでいかないことになるんです。人間だれだって、こうこうこうだから来てなんていって頼まれれば、私だって酒好きだから、ついそうかいなんて行っちゃう可能性がある。人間は弱いものです。
だから、飯を食っちゃいけないという
法律になっている、株もあんたから買っちゃいけない、あんたと一緒に旅行したりゴルフへ行っちゃいけないことになっているんだというふうにやってやれば、
公務員自身もそんなところへ落ち込んでいかないで済むんです。
国民の目から見てもフェアな公正なものになる。それを何だか、
綱紀粛正に関する次官会議だとか、それから何とかかんとか内部でそうこちょこちょやっていてももうだめだ、十年たってだめなんだから。十年たって、今度の次官会議で、あるいは
総務庁の通達ですべてが世の中変わるなんということはありゃせぬと私は思うんです。
法律をつくるというのは
国会の仕事でもあるんです。
国会の仕事でもあるから、今ほかの会派でもつくろうということを言っていますから、それは大いにつくったらいいと思うけれ
ども、しかしこれはやっぱり
内閣が自分のことなんだから、
国会に言われる前に自浄能力として
内閣が
内閣法として定立するということについて、
防衛庁長官はちょっとあれなんだけれ
ども、
総務庁長官、私の時間はあと一分しかないから、何とか
法律をつくるように頑張ってくださいよ。総理も何とかかんとか次官会議で、今回はふんどし締めてとかやっているけれ
ども、そんなのじゃだめだ。
以上、最後の点について
お答えいただいて、終わります。