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上山和人君 行政としてわからないでもないんですけれ
ども、まず後段の事務職員の配置問題ですが、
小中学校では一割程度しか配置されていないんですね、事務職員は。これを改善していくためには現行の改善計画終了後に新たに
考えると
局長は御
答弁になった。
平成十年で終わるんです、この計画は。
平成十年までは待つと言われる。この改善計画が終了してから検討すると言われる。それは、現行の計画が進んでいるさなかですから、
局長の
答弁はわからないじゃありませんよ。でも、急がなくちゃならない緊急課題については、現行の改善計画進行中でも私は追加措置は十分できると、やる気があれば。だから、そういう問題としてどうしても
考えていただかないと、
平成十年まであと三年待つ、これが終わってから検討するでは本当にあるべき図書館の姿に近づけることすらできないんじゃないですか。
それからもう
一つ。そういう観点でぜひ事務職員の問題は、進行中ですけれ
ども、現行計画と並行してさらに追加改善措置はできないものかということを真剣に
考えてみましょうよ、お互いに。私
たちも与党の側として財政面を
考えながら今これは
考えてみなければならない大変重要な深刻な課題だと思っていますから、
文部省としてもお
考えいただきたい。
それから司書教諭の問題は、三点にわたって
局長から御
答弁がありました。現在、有資格者をまず発令していく。それはそのとおりでしょう、今の計画で言えば。さらに、資格を取得してもらうように督励して有資格者の数をふやす。これから先は
大学在学中に所要の
単位を取得して資格を持った上で
教職員になってほしい。この三点だったと思うんですけれ
ども、いずれにしても教諭でなければ司書教諭になれないという仕組みなんですよ。なぜそうでなければいけないんですか。
私はこの前も言いましたけれ
ども、養護教諭の
先生は養護の
専門の
先生なんです。保健室に行ったら養護の
先生がいる。
子供たちはそこで心を開いて、心の居場所と言われるような場所になっていますよね。いじめ対策と密接な
関係があります。図書館に行ったら図書館
専門の
先生がそこにいる、そういう図書館
専門の
先生を司書教諭としてはなぜいけないんですか、なぜできないんですか。ここがやっぱり私は根本の問題だと思う。
文部大臣、片や数学の
先生、国語の
先生、英語の
先生、とにかく
自分の
専門教科を担当する教諭でなければ司書教諭になれない仕組みになっています。小
学校では学級担任をする教諭でなければ司書教諭の資格を取れない
状況になっているんです。なぜ図書館に図書館
専門の
先生がいてはいけないんですか。養護教諭がいるように、図書館には司書教諭が図書館
専門の教諭としていてもいいんじゃないでしょうか。
だから、時間がなくなりましたけれ
ども、この計画、
局長の
答弁はわかりますけれ
ども、幾ら努力をされても、現行法に頼って、もちろん法律がある以上はそれに基づいて措置をされなければなりませんけれ
ども、現行法の第五条一項、二項があって、その第五条二項の「教諭をもつて充てる。」という規定をそのままにして司書教諭の発令をどれだけふやそうとされても、現実的には大変困難じゃないんですか。
だから、私はこの前御指摘申し上げましたように、行政は四十二年間精いっぱい努力をされたと思う。されたけれ
ども、四十二年たっても司書教諭の配置
状況は惨たんたる
状況になっているんじゃないですか。それは極端に言えば現行法に欠陥があるんじゃないですか。現行法が非常に難しい難点を抱え込んでいるから、幾ら努力をしてもできないんじゃないですかと御指摘申し上げているんです。
明快なお答えは現行法があるんですからなかなか答えにくいと思いますけれ
ども、私はそこのところをよく掘り下げて、現場の実情とも照らし合わせて真剣に御検討いただきたいと思う。現行法に欠陥が、特に五条二項に、これは将来的に実現可能な規定なのかどうかということ。この五条二項に基づいて進めていかれると、深刻な別の問題を引き起こすおそれさえ多分に含んでいると私
たちは憂慮いたしておりますので、司書教諭のあり方について根本的に問い直すことをぜひ大胆に始めていただきたい。
そしてもう
一つ、時間があと五分ございますからお願い申し上げておきたいのは、これから図書館整備に当たって人的条件を整備する場合、今、事務職員と言われる人
たちがいろんな厳しい労働条件の中で、一生懸命に図書館の
子供たちの読書指導やあるいは図書の整備等に意欲を持って本当に汗みどろになって働いていますよ。そういう現在図書館で働いている人
たち、職員にも司書教諭への道を開くことはできないのかどうか。そのことも大きな課題として、やっぱりそういうのでなければ財政上の困難な
状況の中であるべき姿として司書教諭を配置することは難しくなるだろう。だから、現在、一生懸命に意欲を持って図書館で働いている人
たちにも司書教諭への道を開いてやらないと、将来図書館の人的条件を整備するに当たっては大きな問題を残すことになるんじゃないか。
だから、五条二項の問題と、現在、図書館で働いている人
たちにも司書教諭への道を開くことと、この
二つは非常に重要な、何とかして解決をしなくちゃならない、この協力者
会議の最終報告に沿うような図書館として整備をしていく場合に避けて通ってはならない課題だと思いますので、どうぞひとつ、私
たちもお互いに真剣に
考えてみたいし、
文部省としても本当に大胆に発想の転換をして御検討いただけないでしょうか。
局長どうですか。