○高橋
令則君 大変我が意を得たりというふうな御答弁をいただきまして感謝を申し上げます。私も同じような
意味で心配をしておりますので、現実を踏まえながらも将来に夢を持ち、またそこに近づけていくように、この世界に携わる者の一人として微力を尽くしてまいりたいとひそかに思っております。
少し具体的な話をお聞きをしていきたいと思います。
私は岩手県でございますが、非常に山の多い
地域で、
北海道を除きますと一番広い県でございます。中山間
地域対策が非常に頭の痛いところでございます。全国でも中山間
地域にくくられますのは、たしか私の記憶では六九・何%、約七〇だったと記憶しております。その中山間
地域の振興というのは言うべくして非常に難しい。現実にはもうどんどん人が出ていきまして、
地域に元気がなくなっているという
実態でございます。
これは、深刻な話をして申しわけありませんが、私は去年の七月に図らずも推されまして選挙に出まして、改めて県内を回りました。ある村に参りました。人口が今一万人弱でございます。そこへ行ってある部落に入りましたら、いや副知事さん、前の職で呼ばれたものですから申しわけない、あなたはいいことをおっしゃったけれ
ども、来年我が村で進学する児童の数わかりますかと、いやそこまではわかりませんと言ったら、十七人しかいないんですよと言われたんです。これで元気が出ますかね、何か
対策はありますかねと言われて、もうまさに絶句して帰ってきました。いろんな事情もあったろうし、これは分析すれば切りがありません。
そういう中で、やっぱりその
地域地域、部落部落で、
大臣が先ほど仰せられたような高齢者の方々を中心にその部落を守っているんですね。そして、その高齢者の方々がやっていることは、残念ながら
規模拡大とか何にもできない。そして、結局そこでやっているのは多品種少量
生産というんですか、そういうふうな形で細々とやっている。しかし、そういうものについてもある程度商品性をつけてやっていかなければこれはなかなか暮らしが成り立たない、元気も出てこないということになります。農水省でお進めになっております、あれは
平成六年でしたか、中山間
地域の振興
対策というものもつくられました。これも一生懸命やっております。しかしながら、これを具体化していくのはなかなか至難である。
そういう中で、この畜産関係ですね、
地域の特色に合わせた畜種というものがある。これはもちろん多頭飼育はできません、少ないんですから。
そういったものにもある程度光を当てて、そして暮らしが成り立つための
一つのメニューとしてやっていくような、そういう手当ても必要だなということを感じております。この中山間
地域対策の
一つとしてそういうことも
考えなければならないだろう。
したがって、現在進んでいる畜産
農家の減少、今六%、八%、そしてまた豚の飼養
農家に至っては
平成七年度は一四・九%でございますか、資料によると、そういうふうに大幅に減っている。そして、
規模は
拡大しております、いいことだ、こういうふうになりますが、そういう裏の面で今申し上げたようなことにも一筋の光を当てて取り組まれていただくようなことをお
考えもいただきたいものだと、こう思うわけでございます。
今、農水省がおつくりになった先ほどの方針をひっくり返して見ますと、肉専用種の場合、複合
経営で二十頭にスポットを当てて技術水準ができておりますね、いわゆる指標が。これは後書きが書いてありますから、私は二十頭で悪いとは言いません。それなりに
意味があると思いますが、もっと少ないところでもそれなりの構成をなして
地域の畜産、そしてまた中山間
地域の振興という
意味からやはり捨てられないものがあるのだということを申し上げたいわけですが、
竹中審議官の
一つ御
理解ある答弁をお願いします。