○山下芳生君 私、これはぜひ急ぐ必要があると思うんですね。
同時に、現在はこの仕組みがございませんので、やはり実際問題いつまでも手をつけないわけにはいきませんから、先ほど紹介したこの宝塚ロジュマンではこういう解決策をとっておられます。
マンションの管理組合として住民自身で無利子無担保の基金を設立することを提案されたんですね。自分
たちで基金をつくろうじゃないかということですよ。再建組合の理事、長さんは、四十八歳の方ですが、こうおっしゃっています。「自分自身「おれ、これ以上、金ないぞ」というのが正直な
気持ちでした。でも、全員の借金を消さないと、家が建たない。こう訴えたら、みんな賛成してくれました」。
一年間の血のにじむような
努力の末、ようやくマンションの再建が始まりましたと。本当にこれ涙ぐましい御苦労だと思うんですね。こういう方が、今これは率直な声として住専の処理策に対して本当にお怒りになっているんです。
それはそうだと思います。一方で、
地震によって住宅が失われてしまった。
大臣もさっきお認めになった「人間らしい生活」を営む上の重要な構成要素である住居を自分の
責任は全くないにもかかわらず失ってしまった。そしてそれを再建するために四千万、五千万という二重三重のローンを抱えながら御苦労されている。その一方で、バブルに走った住専の処理にへ今母体行の
責任が与党や
閣僚の中からも声をお出しになって明らかになっておりますけれ
ども、そういう住専の処理に、これは処理機構をつくって、そしてそこに
国民の血税六千八百五十億円を投入して処理をしようとしている。このマンションの再建に保証機構は今できておりません。みんな自分の金で基金をつくっている。ですから私、これは怒るのは当たり前だと思うんです。
こういう実態を
災害復興の
政府の
責任者のお一人として本当に真摯に考えていただいて、
大臣、私冒頭、本当に感銘を受けた公約の中で、日本の社会が不条理と不公平に満ちている、何とかしなければならないとおっしゃっている。今このマンションの
被災者の
皆さんの御
努力と、一方住専の処理の問題を比べてみたら、こんな不条理、こんな不公平はないんじゃないかと私は思いますけれ
ども、
大臣、いかがでしょうか。