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参考人(
芦澤正見君) 第一回は、
生物製剤課の
課長からこの
研究班がつくられた趣旨、
目的という話があって、それからそれぞれの班員の自己紹介、自分の
専門分野ということを含めた紹介がありました。そして、課の方で用意をされていたんでしょうか、それぞれの日和見
感染症についての説明がありました、カポジ肉腫とかそれからカリニ肺炎であるとか。カポジ肉腫については千葉大の皮膚科の岡本
教授が班員になったわけでございます。それからカリニ肺炎については京都府立医大の吉田
教授がなったんですが、御
出席にはなれなかったのでございますが書いたものが送られてまいりました。こういうふうに、それぞれの日和見
感染についてのこと、それから
血友病については
班長みずから話をされた。それが第一回でございます。
第二回は、話は専ら
血友病の
患者さんにつきまして、九〇%以上が
アメリカからの輸入の
濃縮製剤である、しかも非
加熱であるという話を聞いて私もびっくりしたのでございますけれども、それについての
対策として、先ほど申し述べましたように、緊急輸入とそれから
クリオ、それしかないのではなかろうかということになったのでございますが、
班長は決断はそのときには申されませんで、
血友病に関することは私ども
専門家にお任せ願いたい、一任をしてもらいたいということがありまして、皆さん
異議を唱える方は一人もいなくて、その第二回はそれで終わったわけでございます。
それから、二回目から例の
帝京大学の
患者であります方の
症例が
松田班員から述べられまして、それを班員一同が傾聴したわけでございますが、それについての詳しい
検討は第三回目だと思います。
三回目は、CDCの
診断基準しか基準は当時世界になかったわけでございますから、当然それによるしかないということでは皆さんが合意していたと思います。一つ一つやってまいりますと、
カンジダ症の多臓器
感染のカンジダ・アルビカンスがもう相当ひどいものでございまして、私はそれを見まして、私は臨床医ではないのでございますけれども、こんなにひどい
カンジダ症というのは見たことないということで、これはもう間違いなくそうだというふうに感じとしては持ったのでございますが、レントゲンの写真なんかも供覧をされましたんです。
ところが、逐条やっていきますと最後に、今申しましたように、免疫を抑制するという抑制剤を発症の前からずっと使っているという場合はそれは除外をするという項目がありましたので、それにひっかかりまして、ちょっとこれは全く一〇〇%そうだというふうには申せないのではなかろうか、しばらく保留をして様子を見ましょうということになったんです。
ですから、決して否定をしてはいないのでございますけれども、それがマスコミの方では否定をしたというふうに受け取られたようでございまして、それで
対策がおくれてしまった、その間に犠牲者が出てしまったということを言われますと、大変私も申しわけないと思っておりますのですが、ですから、プレスの方に話をする際にきちんとして、シロかクロかというような単純な
議論でなくて、事を分けた話を当然すべきであると反省しております。