○河本英典君 長官、いみじくも一回目が滋賀県の琵琶湖で開かれたということを教えていただいたわけでございますけれ
ども、本当に近畿の水がめとして豊富で安定した水源は極めて重要な地位を占めまして、その水だけでなしに、景観ということで近江八景というふうなものもあるんですけれ
ども、大変な景観で国定公園にも指定されておるわけでございます。
湖沼ということで琵琶湖のことばかり言っておったら申しわけないんですけれ
ども、
一つのシンボリックなものとしてとらえていただきたいと思うわけです。山水という言葉がありますけれ
ども、山が富士なら水は琵琶湖でございます。東の富士山に対しまして西の琵琶湖ということで、そういったことで私は
環境行政とかそういった
水質の保全、
浄化、それから景観ということも含めまして琵琶湖というものを考えていただきたいなと。これはちょっと我田引水になるかもしれませんけれ
ども、そういったとらえ方が非常に大事ではないかというふうに思っておるわけであります。
そんなことで、琵琶湖をちょっとPRさせていただきますと、大変大きな湖であることは御存じでございますけれ
ども、日本で一番でございます。面積が六百七十平方キロですか、ちょうど滋賀県の六分の一を占めておりまして、中禅寺湖の六十倍ということで、どんな規模か余りよくわかりませんけれ
ども、初めて見た人が、私が覚えておりますのは、ちょうどその人は愛媛県の人でして、瀬戸内海みたいだと表現をしましたけれ
ども、かなり大きなことは間違いないわけでございます。
その琵琶湖でございますけれ
ども、最近様子を見ておりますと大変な
汚濁が進んでおるわけでございます、先ほど数値がいろいろ言われておりましたけれ
ども、
CODであるとかいろんなことで。そういった
意味で、その第一回の
世界湖沼会議が開かれたときは、実は前大蔵
大臣の武村さんが滋賀県
知事をされておったときに開催されたわけですけれ
ども、
富栄養化防止条例とか
水質保全のための条例がかなり積極的につくられまして、一応県内では
環境先進県だというふうに自負しておるわけですけれ
ども、私が見ますところ、なかなか
汚濁の進行ということはとまっていない。もちろん、守ること、ある水準に保つことがまず先決なんですけれ
ども、先ほど言いましたように本当に美しい湖をシンボリックにとらえるためにも、ぜひともこれはやっていかないかぬ問題ではないかというふうに思うわけでございます。
原因は、これはもう定説のとおりでして、何が一番いかぬかといいますと、やはり世界的に見まして琵琶湖に流入する
河川の
流域の中に百数十万人も
人間が生活しているというのは、ある
意味では世界的にも極めてまれな
状況であるということでございます。もちろん、高度成長で内陸工業県として
工場が進出しましたし、人口も当時、当時といいますと、例えば琵琶湖総合開発というのを特別立法としてつくっていただいたわけですけれ
ども、できた当時の人口八十数万人が今は百三十万人になっておるということで、それだけ田舎でなくなったわけでして、大変な流入が起こっておる。
人口の流入もですけれ
ども、琵琶湖の中に雑
排水であるとか、もちろん規制は厳しくされておるんですけれ
ども流れ込んでおるというのが現状でございます。出ている川は一本だけでして、それ一本以外は全部流れ込んでおるという
状況でございます。そんなことで、琵琶湖のPRをさせていただいて申しわけないんですけれ
ども、大変な最近の
状況でございます。
これは、この間もこの
委員会でつくばの国立
環境研究所へ寄せていただいたときにも、アオコであるとかいろんなあれでやっておられましたけれ
ども、滋賀県も研究所ぐらいは少しはあるんですけれ
ども、研究はしたって、やっぱり水が入ってこないようにするとか水をきれいにしてから入れるとか、そういうことをしなければならないということでございます。
私はそういった
意味で琵琶湖をきれいにするのが
一つの仕事かなというふうに、簡単にはなりませんけれ
ども、その辺のためにちょっと頑張らせていただかないかぬなというふうに思っておるわけでございまして、
湖沼の代表は、代名詞は琵琶湖というふうに御
理解いただきたいというふうに思うわけでございます。
そんなことで、
環境庁長官は、今後琵琶湖の
水質改善にどのように取り組んだらよいというふうにお考えになりますか、伺いたいと思います。