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武田邦太郎君 くれぐれもよろしくお願いします。
それでは、私は農業関係の人間でありますので、きょうは、
日本と中国の意思疎通と申しますか、共通の問題について取り組むといいますか、そういうことで日中の友好なり相互信頼なりを深めるために、食糧問題についての私の願望を
開発庁長官に申し上げて御見解を伺いたいと、こういうふうに思います。
その前に、私はこの前の
委員会で長官に申し上げた発言の中で重大な間違いを犯しておりましたので、おわびして訂正します。
それは、
沖縄の耕地面積は
日本全体の耕地の百分の一弱なんですね。ですから、第四次土地改良長期計画を十年、四十一兆円の中で
沖縄が当然使い得るものは、その百分の一弱でありますから四千億弱なんですね。それを四兆円と言っているようですね。速記録を見てびっくりしました。申しわけありません。訂正します。
そこで、中国は御承知のように、レスター・ブラウン氏が強調するまでもなく、二十一世紀の人類の食糧危機の、彼は飢餓という言葉を使っておりますが、その最大の種を持っていると、こう言うのでありますが、
日本もそれに負けないくらい、穀物でいえば二七、八%しか自給しておらぬわけでありますから、何とかこれを共通の問題として、もちろん中国は広いので
沖縄と似たような自然条件のところはその一部でありますけれ
ども、何とかその間に立って共通の研究ができないかと。
中国も
日本も、新しく耕地をふやしていくことはまず非常に困難な国柄でありますから、当然単収向上にならざるを得ない。単収向上ということは、品種改良、農地基盤
整備、それから農業技術の改善、この三つに帰するわけであります。この中で、長官は農業の権威でありますけれ
ども、特に農地基盤
整備については最高権威の一人でありますので、中国の水田その他南方地方の農業の基盤
整備について、
沖縄と共同部に、どうしたら経済成長、高度成長とともにバランスし得る農業ができるのか。
これは、
日本は一応高度成長の中で失敗したわけでありますけれ
ども、中国も恐らく失敗する可能性は大いにありますので、その過去の教訓としまして、基盤
整備の上で新たなる技術の改善ということで、日中両国の食糧自給率の高まりということについて、共同研究で実績が上がればこれまた全人類的な大きな功績になろうかと思いますので、何とか長官が長官でおられる間にこの問題について、長官がおられなくなったら消えてしまうようなのじゃなくて、確固とした方針をお立ていただくようにお願いしたいと思います。
時間がありませんが、お願いだけです。