○中尾則幸君 参議院フォーラムの中尾でございます。
今回の
踏切道改良促進法の審査に際しまして、私も、明治五年の新橋−横浜間の
鉄道開業時、
踏切が一体何カ所あったんだろうということを調べましたが、ちょっと調べ尽くせませんでした。ただ、
踏切に対する注意といいますか啓発については若干資料が見つかりました。開業の三日前に当時の東京府が、これ
踏切道と言わないで横切り道と言っていたらしくて、東京横浜間
鉄道横切道通行ノ者心得方という通達を出していたということがわかりまして、当時から
踏切に対する安全
対策を呼びかけていたんだなということがわかりました。
さらに、先ほ
ども大臣から御説明ありましたけれ
ども、
関係各省庁あるいは地方自治体の御
努力で
踏切事故の発生件数が年々少なくなっている。大変喜ばしいことでございますが、まだまだ油断はできないし、
改良していかなければいけない部分がたくさんあろうかと思います。
平成六年度の
踏切事故の発生件数でございますが、単純に
数字で比較しますと、これは
昭和二十年から二十五年代の件数であるということがわかりました。
昭和二十年、自動車保有台数がわずか十四万台のところが自動車の
踏切事故件数が四百三十八件でございますから、かなり
努力されているなということで、ますます
事故の発生がなくなるように
努力していただきたいと思います。
前置きはそのぐらいにしまして、本日私は、特に積雪寒冷地における
踏切道の
保安設備の
改良、改善策について伺いたいと思います。
私
ども地元であります北海道を調べましたら、これは昨年度の実績でございますけれ
ども、十二月から二月、いわゆる積雪寒冷
期間三カ月で
踏切事故が九十九件発生しております。これは全体一年間の四九%ですから、半分がこの冬場に集中しているわけでございます。
一つ事故の例を挙げますと、ことし一月十二日、北海道のJR日高線の
踏切で
列車とダンプカーが衝突しまして乗客ら四十八人が重軽傷を負っております。この
事故の原因でありますけれ
ども、ダンプカーは
踏切に差しかかったところでいわゆるアイスバーンのためにスリップしたと見られている。こういう
事故が大変多いわけです。
そこで、
運輸省それから
建設省さんも呼んでおりますけれ
ども、お伺いしたいんですが、このスリップ
防止対策にどのように取り組んでいるか。とりわけ
道路、路面を解かしていくロードヒーティング化、これについては大変有効な
対策だと叫ばれているんですがなかなか進まない。この点について、
運輸省それから
建設省、どのようにお考えになっているかお伺いしたいと思います。