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坂上分科員 建設省の方も、この不良債権をめぐりまして、このことのために、実質的に赤字であるけれ
ども指名等の
関係から無理して黒字というような
状況を出しておるということに対して、大変
配慮をされていることはよくわかりました。
ぜひ私は
お願いをしたいのでございますが、今もう銀行を初めといたしまして、本当に大変なことが住専問題を中心にして起きてくるわけでございます。これなんか、私は住専問題は出発点だろうと思っているわけでございます。大蔵省銀行局に言わせますと、三十八兆円とか四十兆円、こう言っておる。しかし、アメリカあたりの指摘からいいますと、百兆円以上の不良債権を
日本の企業が、銀行等が抱え込んでいるんじゃなかろうか、こう言われておるわけであります。だから、もうこの際私たちは、こういううみを出すだけ出して、そしてその実態をきちっと明白にいたしまして、その上に立って企業の健全化をどう図るかということが大事だろうと思っておるわけであります。したがいまして、指名問題あるいは入札問題においても、黒字でなければならぬというようなことが業者の間で行われておったら、さっき言ったように、
仕事の途中に倒産という事態が起きかねぬわけでございます。
でありまするから、やはり
建設省の入札に対する指導として、直轄もそうだし、都道府県もそうだし、
市町村もそうでございますが、健全な企業についてはたとえ赤字であっても指名で差別しないということもきちっとよく指導をしていただきまして、やはり
日本全体がこういう不良債権問題をあらゆる業種の中からも解決をしていかないと、
日本の企業そのものが、
日本の経済そのものが大変な状態になるのではなかろうか、こういうことを私は
心配をしておるものでございまするから、この問題を出したわけでございます。どうぞひとつ、取り扱いにおいても十分な御
配慮をいただきまして、少しぐらいの赤字は
心配しないで出してくれ、そして遠慮なく指名をするからというふうに
対応をしていただきたいと思っているわけでございます。ぜひ
お願いをいたします。
さて、今度は、個別的な
お話で大変恐縮でございます。私の町にもかかわる問題でございますが、新潟県でございますが、国道二百八十九号線というのがあります。通称八十里越
道路とも私たちは言っておるわけでございます。
これをちょっと申し上げますと、明治維新のときでございますが、長岡藩の河井継之助という非常に偉い家老がおられまして、これが官軍と戦いまして会津に落ち延びるわけでございますが、これが八十里越
道路を通ったと言われておるわけでございます。そしてまた、会津の殿様も参勤交代のときはここを通っていかれたという、大変ロマンのある
道路でもあるわけであります。しかしながら、ここは国道にはなっておりまするけれ
ども、いわゆる国道としては不能の場所、
通行不能というような場所でございまして、しかし、ここを今度は新潟県から会津へ抜けようというふうな
計画があって、
建設省から大変な御協力をいただいて
道路の工事が今始まっておるわけでございます。
それで、これは単なる歴史ロマンの国道というのもさることながら、私たちにとりましてはもう
生活にも大変重要にかかわるところの
道路にもなろうといたしておるわけでございますから、一日も早くこの開設を実は願っておるわけであります。
それで、この八十里越
道路を何としてもつくっていただきたいということで、民間で、もう三つも四つも五つも期成同盟会を民間の有志がつくっているのですね。もちろん
市町村が中心になって、一年に一回東京へ来て陳情会を開く、代議士を呼んで、あるいは
建設省を呼んで、総会を開いてはおられますけれ
ども、民間の人たちがもう三つも四つも五つも八十里越会というようなものをつくって、何としても開設をしてくれ、早く
道路をつくってくれと言っておる、こういう
道路なんでございます。
余り時間がないものだから、正式に質問したことがなかったのでございますが、
建設省、この八十里越
道路についての現状と見通しについてお聞かせをいただきたい、こう思います。