○田名部
委員 ですから、私が、
平成五年の二月三日、この覚書が交わされたときに、こんなものがあるというのは全然知らなかっ
たんですよ。だから、ちゃんと教えてくれれば、じゃどうするかということになっ
たんですけれ
ども、ひた隠しに隠して、そうして二次再建計画の作成に入らせたと。私も、つぶすことは本来の目的でないから、それならば両省がぎりぎり間に入って、
母体行が金利ゼロ、系統が四・五、まあまあそれで十年で再建できるといろんなら協力せざるを得ないだろうな。私が決めるわけではないんです。それは、系統が集まってそこで了解を得るために、これは必要だっ
たんです。
ところが、系統もだんだん危ないというのがわかってきて、何か一札くれ、こういうことになっ
たんです。ところが、大蔵省はなかなか一札は出せないと。
銀行もだ。まあそれは、いろいろな、
母体行や何や
住専や農林中金や信連に行って、迷惑かけませんから何とか第一次のときもつき合ってくれと。そうして、今度は
責任を持つからと言う、それは二次へ行っているわけですよね。
だから、覚書の前からこれは続いている話なんですよね。それで
母体行もちゃんと
責任、こういうふうに、あれですからと。それでまあ仕方なしに、あれは念書でしょうか、ゴム印を押したのが通ったそうですが、これを見せないと、それは農林系統はうんと言わないんですよ。だから、農林系統も弱いんだ。五兆五千億も貸してつぶれたら取り損なうと思うものだから、強いことを言ってみてもやはり乗らざるを得なかっ
たんですよ。
そうして、こういうふうに、ちゃんと
責任を持ってやるからということでやったことも私はあるんだろうと思う。結果として、二年足らずでおかしくなって、そのころ、さっき言ったロスが一%というのは三〇%だったというんですから。だからやはり情報をお互い正しく出し合っていれば、もう少し変わった方向で行っ
たんだろうと思います。
いずれにしても、その後も三和
銀行、これも
平成四年の秋、ピーク時は一兆二千億、利払いが滞っている。それで四千五百億、これがもう焦げついちゃった、三七・六%あった。
〔
委員長退席、三野
委員長代理着席〕
私はなぜこんなことを言っているかというと、こういう
責任を国民に押しつけていいんですかということを言いたくて言っているんです、ここまで。別に、役所の
責任を今さら問うてどうこうというのは、終わったことを言っても始まらぬことはわかっていますが、加藤幹事長の喚問の話で、私は、あれはなぜ、私も選挙区でよく言うんですが、この法案が通ればこの一千万も国民が負担するんですよと。だから私も調べてみますよ、そういうところから、
政治資金規正法に基づいたものがあれば。もうたくさんおるという話が新聞に出ています、だれだれと書いていないが。この際、これは罪になるわけじゃないから道義的に皆返す。
それから、おたくの佐藤観樹先生も、まあ三千万とか四千万と。しかも、何ですか、報酬ももらっておったと、監査の。あのころは我々は
大臣になると全部会社は役員をやめろと、一銭ももらっていない会社まで資料を持ってこられて、ここにはまだなっていますよなんて言われて、それで全部やめ
たんだ。あの人だけは、じゃやめないでもらっていたということなんですね。
だから、別に法を犯したとかなんとか言いませんから、いただいたものは返すと、このぐらいの姿勢を示して国民にもう助けてくれという話ならまだしも、
責任者が全然出てこない。そういうのもほったらかしにして、ただ
税金を負担しろと言ったって、これは出すわけがないんですよ。
あの第一次
債権処理のころに、
母体行から役員が出ておって、どうも危ないというのはわかって、みんな
自分の
銀行の分は返させたという話はよく聞くんですよ。まあここでは名前は出しません。出しませんが、その当時の、その前後三年間ぐらいの期間に、どこの
銀行にどこの
住専がどれだけ返しておったか、これは資料を出せと言ったら出されませんと言うんですが、これが出なければもう議論にならぬです。だから、我々は会社更生法でやるべきだということを言っているんですがね。
これはなぜかというと、要するに貸した以上の負担ができないと、こう
銀行は言うんだ。株主総会にたえられない。それなら何も
住専を皆つぶすことはないんですよ。例えば地銀生保ローンは、
不良債権を放棄してくれたらこれは立ち直っちゃうんですから。もう住宅ローンは要らないという発想なら別ですけれ
ども、生かせばいい。あとはまあいろいろやってみれば、もう一つぐらい助かるのがあれば、二社なり三社を一緒にやって、そこに
融資なり出資なりというのは、これは株主総会に問われない話なんですよ。なぜそういう発想にならなかったのかな。
どうしてもと言うのなら、法的にやれば、自民党の方では、いや、そんなことをやったら農家の負担が何兆円にもなると言うが、なりゃせぬのですよ。悪い順序に私は負担させろと。今みたいなことをずっと調べていったら、いろいろ悪いことをやっていますよ、担保もとらないとか。そういうのが積み重なって、そこには一番重く負担させればだれも文句は言わないんですよ。何でおれ
たちは何もしてないものを、おれ
たちも同じ
責任を持たされるかと、同じ
金融機関でもそう言っていますから。
ですから、そういうことで決まったのなら、これは負担を多くしたって、法的にやっちゃうんですから、こそこそやるわけでない。だから、余りまあかたくなにこれだけはいいんだいいんだと言わずに、もうちょっとやはり各党の案を持ち寄って、いいものをつくって、国民にも負担させない、農家にも、そういう
意味ではさっき申し上げたとおりですから、それなりに低い負担にしてこれは私はできるだろうと、こう思うんですよ。それをやらないからこれはだんだんおかしくなってきたと私は思うんですよ。
どうですか、
大蔵大臣、ここまで聞いて、ちょっと御感想で結構ですから。