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中野委員 私は、KEDOの問題も、一昨々年ですか、韓国の金泳三
大統領にもお会いしたときに、このKEDOの結成に至るまでジュネーブで随分長期間米朝
協議が行われました、その際も、会談を中断してまで米国の代表が韓国側に報告をし、
協議をし、大変懇切丁寧にやってもらったという話をされておりました。この南北問題というのは大変微妙ですし、かつ重要でもございます。
日本にとっても重要です。そして、同じ民族間のことでもありますから、常に感情論がつきまとってくるわけでありまして、そのことを我々はしっかりと踏まえてやっていかなければいけないというふうに思うのです。
このKEDO支援で、
日本が重油代千九百万ドル供与する、まあつなぎということですけれども、これらも韓国は出せない、
アメリカも国会対策上というか国内事情で出せない、どうする。まあ
日本にその肩がわりといいますか、求めてきた。
日本としても、それでは、韓国も米国も出せない、
日本が出しますよ、ほいほいというわけにはいかないわけですから、これは当然つなぎとして立てかえておくということであろうと
思いますが、これらの問題も、その目的が北朝鮮の核武装化といいますか、を防ぐという大前提があるわけですね。これらのことをやはり
国民がみんな
理解をしなければ、何で
日本はそんな肩がわりばかりやらされるのということになるわけですね。ましてや、税金の
使い方についてはもう住専問題で怒り狂っているわけですから。
こういう問題については、やはり私は、その目的というものを
政府は常に明らかにしていく。つなぎで貸すのだからということ、これは返ってこないかもしらぬですよ。不透明な中でのつなぎなんですよ、
日本が勝手につなぎと思っているわけで、建前上。そんなことでは私は許されないと
思いますよ。それらのことは国際
関係の中できちっと整理をしていく必要があります。
国民への説明というものも必要でありましょう。
そこで、私はそういう
日米間の
関係というものをベースに、大事にしながら、同時にお互いに、
日米間でも、日韓間でも言いたいことを言い合うというその
関係がなければいけないと思うのですね。
ところが、
日本と韓国の間、ここ一年か二年ほど最悪の状態にあると言っても過言ではないと
思いますよ。これはいろいろな方々の、
政府・与党要人の発言もありました。歴史観の違いはいかんともしがたいけれども、しかし、その発言にはお互いに注意しなければならないところです。そしてまた、この対北朝鮮対策についても、これは、その方途を間違えますと善意が悪意に解釈されるということも我々は十分注意をしておかなければなりません。
そういう一番最悪の環境の中で、しかも韓国は
選挙を目前にしているという環境の中で、この海洋法の問題や竹島の問題が出てきたわけであります。この竹島の問題などは、日韓
関係が大変順調に、好調にいっているときには出てきませんよ。しかし、これも避けて通ることのできない問題であります。
私は見ておりますと、例えば北方領土でも竹島でも尖閣列島でも、実効支配しているところはお互いに領土問題はありませんと言うんだな。そして、実効支配をしていない方は、領土問題が残っていますよ、あれは紛争です、両国間の紛争の火種ですよと。これはまあお互い、世界じゅうどこへ行ったって、それが
一つのセオリーになっていますよ。
そのときに
日本は、北方領土についてはみんな、我々も含めて大騒ぎする。竹島について、果たして
日本国
政府というのはちゃんと
国民に説明しているのでしょうか。そして、韓国に実効支配され続けている
状況の中で、
日本は果たしてどういう努力を今日までしているのでしょうか。一たん国際司法
裁判所へ訴えようとした。しかし、これは両国が、両当事者がオーケーしなければだめだというので、これも何か断念したのかどうしたのか。結局、これらのことについて、日韓
関係の良好な
関係を保ちながらも、これら懸案事項についてはお互いにそういう中で忌憚のない
協議というものが常になされなければいけないというふうに私は思うのであります。
そこで、この竹島問題についての
日本国の
政府としての明確な姿勢をまず御説明いただきたい。