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大原国務大臣 先ほどから、
委員と事務
局長の議論をるるお聞きをしておりまして、非常に考えることがたくさんございます。
日本の
研究機関というのは、どちらかというと封鎖性、封鎖的である。これからマルチメディアの時代と言われるときに、
日本人の
体質がどちらかというと封鎖的でありますから、一体、マルチメディア時代にインターネットシステムというのが一番求められているのがこの
研究分野ではないのかな、こう思っております。恐らく、ゴアさんが言っていらっしゃるようないわゆるスーパーハイウエーというようなものも、やはりこのインターネットができ上がらないと私はメリットは出てこないんだと思うんですね。そういう意味で、これからの
技術革新の中におけるマルチメディア時代の
役割というのは特に
研究部門において私、要請されると思うんです。
そういった意味の議論がるるございまして、先ほどもお話がありましたが一各省間に重畳的な
予算がついておって、同じことをやっているのではないか。同じことをやって隠してしまったら、まさに
予算のむだでございまして、それが、少なくとも役所だけでぐらいは横並びに絶えず情報が開放できるようなシステムができ上がらないと、やはりこういった
生研機構でいろいろなことをやりましても
効果が上がらないのではないのかなということを、お二人の議論を聞きながらしみじみ
感じたことでございました。
肝心の御
質問の点でございますけれども、やはり我々、子供の時代を考えてみますと、本当に、田植えをやったり、いろいろ楽しい思い出はいっぱいあったのでありますが、今ごろの農村の子供さんというのは、そういう楽しみというのもないのですね、機械がひとりで動くのをただはたから見ているだけで。そういった意味で非常にわびしい
感じが私はいたします。
それで、体験学習ということも盛んに今やっていらっしゃいます。小学校でも非常に熱心におやりになっている学校もあるし、さらに、私、農林水産
委員長のときに、たまたま
委員会の出張を命ぜられて、ドイツのミュンヘンでクラインガルテンというのを見ました。これはサラリーマンしか行けないのですね。農家の人は権利がないのです。それが安い賃貸料で、そこへ行って花を植えたりいろいろの
植物に親しんでおるという実態、非常にドイツは成功しているのですね。こういったものを見ながら、やはり教育というのは大事だなと、子供さん
たちがそこで喜々として遊んでいるわけでありまして、そういったシステムもできないものかなと。
残念ながら、これから先は
農林水産大臣の発言の限界を超えていますけれども、
日本の教育システムそのものに、
創造性と独創性を求める教育システムがなかったのですね、今日まで。大量
生産、規格品大
生産のシステムをつくっていくためにこよなく適合した教育、人材を育てていくという、これがやはりこれからの教育のあり方として間違っているのではないのかなと。
大学に行きますと、
アメリカは、小・中学校、高等学校はだめだけれども、
大学は世界に冠たる
大学であるということを考えてみますと、
日本は、小・中・高等学校がまあちょっとよくて、
大学に行ったら全然だめだという妙な批判が起きているわけであります。
そういった意味でも、我々は、この
研究開発というものに対するこれからのエネルギーの投下量が
日本をまたよみがえらせていくのではないのかな。そういう意味で、農林
関係としては、おっしゃったような教育問題あるいはグリーン・ツーリズムとか、そういった体験学習問題についてももっと精力的に取り組んでまいりたい、かように考えております。