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根本委員 私も、これからの将来ビジョンに期待したいと思います。
それから、時間がなくなってきましたので、細かく言えば三問、大きく言えば二問お聞きしたいと思います。
一つは、今
大臣の答弁にも出ておりましたけれども、私は、
産業政策のビジョンをつくる、これは非常に重要だと思います。
それからもう
一つは、では、その
産業ビジョンをつくった場合に、これを具体的にどのように実現していくか、
産業政策のツール、手法、これが大事だと思うのですね。
日本の
医薬品産業の
産業政策の
政策手法、
政策ツール、手段を
考えますと、これは薬価基準と臨床試験の
あり方、特に薬価基準の決め方がある
意味では
日本の
産業のありようをこれまで規定してきたのではないか、いや、むしろこれが非常に大きな要因だと思います。薬価基準をどうつくるかによって
日本の
産業の具体的な
あり方が決まってくる、こういう側面が非常に強いと思うのですね。
日本の薬の問題点として一般に
指摘されていますのは、
日本は使われる薬の量、種類が非常に多い。それから値段も、たくさん使って売れれば普通なら値段が下がるけれども、下がらない。あるいは反面で、長い間使われて、いい薬であっても、安くなると製造されなくなってしまう。こういうことが
指摘されておりまして、私は、この薬価基準の問題が非常に大きいのだと思うのです。
それからもう
一つ、臨床問題。この問題では、
日本の臨床データが
欧米では通用しないで、国産の薬が有効性の証明が十分でないために認められないという例も出ておりました。
私は、ここの薬価基準と臨床試験の
あり方、これが大事だ、こう思います。特に、画期的な新薬の
開発を将来進めようということであれば、新
分野、新
産業の
創出の
視点から薬価基準の
あり方を再
検討すべきだと思いますし、臨床試験も国際的標準化の
動きがありますから、
医薬品産業の改革を促すという
視点も含めて新薬の臨床試験の
あり方を点検すべきだろう、こう思います。
それからもう
一つ、これは一番最後にお聞きしたいわけでありますが、今回の
法改正の
背景にある
基礎研究推進事業、これは
基礎研究の
内容の充実に
重点を置く、これは当然でありますし、私も、この
事業の
予算は将来さらに増額していく必要がある、こう思います。
基礎研究への国家
投資を契機に、私は、
厚生省の
分野で、
基礎研究の重視から
産官学協力の
あり方、
大学等の
研究体制の
活性化を含めて、
国際競争の中で
医薬品産業の将来ビジョンをどう描くか、この
政策手法として薬価基準等をどう
考えるのか、それぞれの全体の施策の関連を明らかにしながら、言うなれば
医療版
科学技術創造立国の全体の
政策体系を構築すべきだ、こう思っておりますが、この点についての
大臣の決意をお伺いして、私の質問を終わりにしたいと思います。