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衛藤(晟)
委員 今、そういうお話をお聞きしましても、やはり疑問が残るのですね。
クリオについては、
先生方は、相対的対応としては乳幼児、小さい
子供さん方、それから年長児や成人の場合でも「経度」、これは恐らく軽いという
意味だと思うのですけれ
ども、ちょっと字が違っていると思うのですけれ
ども、軽度の場合がいいよと。そうすると、そういうところに意識的に使うという指示を出したような形跡が今まで余りないのですね。聞いていないのですね、そういうところでもっとじゃんじゃん
クリオの拡大をしなければいけませんよというぐあいに。結果的には、この年に
クリオは三倍ぐらいふえていますね。五十三年に百三十万
単位ぐらい使われていたのが、五十八年、五年後には十六万ぐらいまで落ちて、翌年には危険が言われていたというので、
クリオがちょっとふえていますね。だから、
医療現場の
先生方は、一部の
先生方は、やはりある
程度クリオにかえなければいけないということになりますが、この小
委員会、研究班からは、
クリオに一部かえるべきだ、
子供さんやあるいは成人の軽度の場合には
クリオにかえるべきだという明確な指示が出ている形跡はないのですね。
しかも、
加熱製剤ということについて、当時はどうもおかしいなということになるのですが、秋には
加熱製剤についての
検討を始めるわけですね。やはりこのまま非
加熱でいったら危ないよということがちゃんと
議論をされて、そしてこの後、
加熱製剤の導入について治験が始まるわけですね。治験の
方向を出すのは十一月ですから、既に、やはり
加熱製剤について何らかの形でやらなければいけないという決定はもっと早く出されているはずなんですね、十一月にいきなりできるわけではないのですから。
そうしますと、どうも何かつじつまが合わない。医学的に言われることは一部わかるのですよ、確かにそうなのかなと。私
ども医学的な知識は詳しくありませんから。わかるのでありますが、その
経過からいうと、やはりおかしいのではないか。それだったら、本当に、
加熱に対する治験なんか始めないのであったらよくわかりますよ。しかし、すぐその直後に、十一月に
加熱に対する治験が始まるわけですね。やはり
加熱に切りかえなければいけないということで始まるわけです。緊急輸入はしなかったかもしれないけれ
ども、そういうことが具体的に始まるということになると、やはり何かおかしいものを感じざるを得ないというぐあいに私は思うのですね。
さて、そこでちょっとお尋ねしますけれ
ども、
参考人は、
安部氏の弟子として
血液製剤小委員会の
委員長となっております。
安部氏との密接な
関係ということは、もうだれもが新聞等によりましても存じ上げているというぐあいに思います。そして
参考人は、
血友病総合
治療普及会の設立にも携わったということでございます。
安部氏は、この
血友病総合
治療普及会の設立に関して、どのようなことを依頼されて、どのようなかかわり合いを持ちましたか。
それから、この普及会が設立されるようになった契機、これは、
安部氏は、
血液製剤協会から勧められてやりましたと。ところが、
血液製剤協会からは、そういうことを言った覚えはありませんというぐあいに言っていますね。それから、途中から一部の
外国のメーカーは、こういうことをやられて寄附を強要されるので困るという
議論が出てきたという話もありますね。
そうしますと、一体、どういう方がこの普及会をつくるべきだということを言い始めて、そして、
安部先生はその会長になってつくるようになったのか、そして、それに対して
風間参考人はどういうかかわり合いをしたのか、これをまず御説明いただきたいと思います。