○桝屋
委員 それでは引き続きまして、今回の
年金一元化の
法案につきまして
質疑をさせていただきたいと
思います。
最初に、これは通告はいたしておりませんが、大臣にもう一度、基本的なことでありますのでお伺いしてみたいことがあるのです。本日の日経に大臣の顔が、お写真がある記事が出ておりまして、一昨日やりましたこの
委員会での論議の内容等も出ておりまして、私もこの前、大臣と
議論させていただいた中で、そんなに大臣と違う
考え方を持っているわけではないのでありますが、一点だけ気になることがありますので、
議論させていただきたいと
思います。
問題は、
年金と医療、
介護の三つの
制度を連動させて
効率化させる
改革が必要である、こういう大臣のこの前の
委員会での御
答弁もございました。本日の日経の新聞にもそんな内容が入っております。それで、この前の
委員会で大臣がお述べになりました福祉の構造
改革、この中で大臣が使われた、大臣のお気持ちをあらわされた言葉の中で、「元気な
高齢者は生活費が、病気になれば医療サービスが、寝た切りになれば
介護サービスが必要になる。同じ人がこの三つを同時に必要とはしない、という
観点からそれぞれの
制度を連動させ、
効率化する必要がある」このようにこの記事でお述べになっています。
私は、三つの
制度を連動させて
効率化させるということは確かにこれから大事だろうという気持ちでありますので、大臣のお気持ちに賛成なんでありますが、ただ、大臣、これを
国民にお話しになるときに、今引用しました、元気な
高齢者には生活費が必要だ、病気になれば医療サービスが必要だ、寝たきりになれば
介護サービス、しかし、同じ人がこの三つを同時に必要とはしないという
観点からという、これはたしかこの前の
委員会でもそんなお話があったかと
思います。私は、表現としてはさらっとこの前聞きまして
理解をしたのでありますが、けさこの新聞を見ましてよくよく
考えると、本当に大事なポイントだろうとは
思いますが、今多くの
国民が
介護保険の
議論を前にして一番抱いている懸念は、大臣、この生活費と医療サービスと
介護サービス、実は同じ人が三つとも同時に必要になるというこの事実がまさにあるわけであります。
もちろん大臣がおっしゃられようとした
意味合いは私も
理解をしておるのでありますが、私も長い間現場で福祉の仕事をやってまいりました。一番困るのは、この三つが同時に来る人がいらっしゃる。本当にサービスが必要なときはその三つが同時に来る。それで多くの
国民は、あるいは今のお年寄りは、多くの若い人もそうなんでありますが、老後の不安ということで、この三つが同時に来たらどうしよう、実はこれが一番不安なんであります。そして一生懸命蓄えをされているという事実が現にあるわけであります。
私は、言わんとする
意味はよくわかるのでありますが、「同じ人がこの三つを同時に必要とはしない、という
観点から」という表現はよくよく慎重に
検討していただいて、というのは、今厚生省さんがお進めになっている
介護保険の中でも、まさに示されているサンプルの中に医療サービスと
介護サービスを同時に総合的に受けるというケースを想定されているわけでありますから、この三つは同時にあるだろうし、また、何とかその三つの部分について安心ができる、そういうシステムを私たちは
考えているのだ、こういうことをぜひ
国民にお述べいただきたい。
そういう
意味では、
年金と医療、
介護の三つの部分を連動させて、本当に必要な方には本当に必要なサービスを提供できるシステムを
考えていきますよ、こんな言い方の方がいいのではないかというふうに私は思うのでありますが、大臣、いかがでありましょうか。