○吉井
委員 次に、私は、今度の
改定の
計画について
質問をしたいと思います。
これでは、
行政改革委員会の論議の進め方と
計画策定のあり方そのもの、きょうのトップバッターの方からも提起がありましたが、ここのところは本当に、
国会としては党派を超えて非常に大事な点だと私は思っているのですよ。
出てきた、例えば「光り輝く国をめざして」について、中身をどう
評価するかは各人いろいろでしょうけれ
ども、しかし、私はこれを見ておりまして、この中には、このメンバーの人
たちの物の
考え方なり思想といいますか、随所によく反映しているのですね。痛みやあつれきを生じることは予想されるが、苦しみを乗り越えていかなければいけないのだ、苦しみは仕方がないのだという発想なんです。しかし現実には、そういう苦しみを現に受けている側はどうなのか、苦しみを与える側の論理だけでは、やはり世の中は成り立たないと思うわけです。
そういう点では、私は本当に驚いたのですが、
行政改革委員会の
委員長談話というのが昨年十二月十四日に発表されております。その中で、「今回の
規制緩和に関する
意見のとりまとめに当たり、我々は、」として、ずっとあるのですが、「通常であれば、利害調整を行うため、
規制維持派の代弁者たることを期待された人にも参画していただくところであろうが、今回は猪突猛進、ひたすら
規制緩和に邁進していただくことがこの国のためになると
考え、敢えて
緩和派のみの構成とした。」これはちょっとひど過ぎると思うのですよ。そういう猪突猛進派ばかりの方が適当に人の
意見も聞くからいいじゃないかということで、こういう
委員会というのはそれで済むものじゃないと思うのですよ。だって、そういう
立場の人だったら、自分の意に沿わない人が何ぼ
意見を言ったって聞き入れないわけですから。
それで、この
行革委の取りまとめたものが、先ほど来
議論があったように、
行政改革委員会設置法で、
内閣総理大臣は
意見を受けたときは尊重しなければならないという尊重義務があるわけです。ですから、こういう最初のメンバーの任命から、その人
たちが小
委員会を、任命するにしても何にしても、やはりそのあり方から根本的に問い直す、そこをやらないと、この
規制緩和の話というのは簡単にいかないのではないかと私は思います。
この間、通産
大臣が出席された
日本商工
会議所や
中小企業四団体の人
たちとの懇談の中でも、「まず日商の稲葉会頭が「大店法の規制は現状維持を」と口火を切った。ほかの団体の代表も口をそろえて
緩和の反対を強調。」というふうに、やはり痛みを受ける側の声がそういうふうに噴き出しているわけです。
現実に、例えば
大臣の地元の、福岡県でしたか、飯塚のジャスコ。あれは、郊外店の穂波ジャスコ店が出店すると、飯塚のジャスコ自身がもう、この間私行ったら閉店セールをやっていますね、もうつぶしてしまうと。しかし、飯塚のジャスコが出たときにそこの商店街は随分打撃を受けたのですよ。しかし、残った人
たちがとにもかくにも飯塚のジャスコとともにその地域づくりをやってきたけれ
ども、それも郊外店に人がとられると、町そのものが本当にだめになる。かつての炭鉱で栄えた町がそういう事態になっているのです。
その痛みをそんなふうに感じる人
たちが全国にたくさんいる。中小小売商店でいえば十三万八千軒が、大店法の
規制緩和が進んだ中でそういうことがこのまま続いていいのだろうか。私はやはりいろいろな
立場から物を論ずるということが、これは何も
国会だけの仕事じゃなくて、こういう
委員会でもそれは論ぜられて、それが反映された
行革委のまとめであってこそ尊重に値するものも出てくるかもしれないと思うのです。
そこで
大臣、私は、前の江藤隆美
総務庁長官も私の大店法を挙げた
質問のときに、
最後に時間をとらないでそこだけ紹介しておきたいと思いますが、こういうことをおっしゃったのです。地域
社会が崩壊し、弱い者を切り捨てていいとはならない、これ以上の
緩和や
廃止がいいかどうか、立法の原点に立ち返って
考えるべきだ、江藤
長官もこの大店法の
規制緩和問題についてはそういうお話でした。
私は、きょうは時間がないから一例この大店法だけ挙げましたけれ
ども、やはり、
規制緩和万能論といいますか、
規制緩和には、当然
廃止すべきものもあれば残すべきものも、さらに強化すべきものも
緩和すべきものも、いろいろなものがあると思うのですよ。しかし、そこを本当にきちっと
議論できるような、そういう
委員会が必要だと思います。
そういう点で、
最後にこの問題についての
大臣のお
考えを伺っておきたいと思うのです。